東京医科大学推薦の問題が持ち帰れるようになりました
こんにちは。
受験情報センター長の鈴村です。
首都圏で人気の高い医学部のひとつ、東京医科大学医学部の学校推薦型選抜が12月3日(土)に行われました。
試験内容は基礎学力検査・小論文・面接ですが、今年度から問題を持ち帰れるようになりました。
私立医学部の学校推薦型選抜・総合型選抜は、問題を持ち帰れる大学の方が珍しいのが現状です。
これまで東日本の私立医学部で学校推薦型選抜・総合型選抜の問題を公表しているところはありませんでした。
※東海地方は愛知医科大学と藤田医科大学、九州地方は久留米大学と福岡大学、そして総合大学である近畿大学が推薦の問題を公表しています。
東京医科大学のアドミッションセンターに今回の意図をうかがってみたところ「一般選抜の問題も公表していますので、その流れで推薦も公表しようということになりました」とのことでした。
もともと東医の推薦は基礎学力検査で「理科3科目」から出題されることもあり、「どのような問題が出題されるのか」という問合せが大変多かったそうです。
そういった受験生の声に応えるという意味でも、問題を持ち帰り可とし、公表することにしたそうです。
不適切入試の問題が起きて以来、東医は入試の透明性に関して様々な取り組みを行ってきました。
成績開示をしても学科試験だけでなく、面接や小論文、書類審査の点数まで公表されます。
しかも、推薦と一般を合わせた受験者全員の成績がインターネット上で確認できます。
成績開示をしている私立医学部の多くが、一般の1次不合格者のみとしています。
ここまで自分の得点を開示してもらえるのは、受験生にとってはありがたい限りでしょう。
今年から藤田医科大学もふじた未来入試(総合型選抜)の成績開示で、2次試験の点数も公表するようになりました。
講義課題や面接、小論文の点数もコンマ2桁まで開示されます。
2019年に医学部の不適切入試問題が起きた時、もっと情報開示の方向に進むことを期待していました。
あれから3年経ちますが、以前よりは情報が開示されるようになったものの、まだまだ不透明な部分が多いのが現状です。
これを機会に、学校推薦型選抜・総合型選抜の情報開示も、もっともっと進むことを期待したいと思います。