2025年度 私立医学部志願者数一覧【2025/05/22現在】

こんにちは。
受験情報センター長の鈴村です。


2025年度(令和7年度)入試が終わりました。これから順に入試結果をまとめて分析していきますが、まずは志願者数を公表している大学から2025年度の私立医学部入試を読み解いていきます。


目次[非表示]

  1. 1.2025年度 私立医学部一般選抜 志願者数一覧
    1. 1.1.東北
    2. 1.2.北関東
    3. 1.3.関東(東京以外)
    4. 1.4.東京
    5. 1.5.中部
    6. 1.6.関西
    7. 1.7.中国
    8. 1.8.九州
  2. 2.愛知医科大学の志願者は2,179人と昨年からわずかに減
  3. 3.東京医科大学の志願者数も2,686名と昨年から微減
  4. 4.入試日程の影響で増加した獨協医科大学
  5. 5.入試日程の影響で減少した近畿大学医学部
  6. 6.藤田医科大学は現時点で約3割減
  7. 7.久留米大学・福岡大学医学部はいずれも増加
  8. 8.2026年度の私立医学部入試日程は様相が変わりそう

2025年度 私立医学部一般選抜 志願者数一覧

私立医学部31大学の一般選抜の志願者数を一覧にしました。今後もわかり次第随時追記していきます。

東北

大学名
試験区分
2025年度
2024年度
昨年比
岩手医科大学
一般選抜
2,271人
2,379人
95.5%
地域枠C・D
104人
87人
119.5%
東北医科薬科大学
一般選抜
1,728人
2,045人
84.5%
共テ利用
154人
125人
123.2%

北関東

大学名
試験区分
2025年度
2024年度
昨年比
自治医科大学
一般選抜
1,903人

2,026人

93.9%
獨協医科大学
一般前期
1,719人/1,696人
3,415人

3,166人

107.9%
一般後期
1,036人
871人
118.9%
一般前期
(栃木県)
195人
126人
154.8%
一般前期
(新潟県)
66人
92人
71.7%

関東(東京以外)

大学名
試験区分
2025年度
2024年度
昨年比
埼玉医科大学
一般前期
2,495人
1,494人
167.0%
一般後期
1,812人
1,545人
117.3%
共テ利用
804人
694人
115.9%
国際医療福祉大学
一般選抜
2,972人
3,249人
91.5%
共テ利用
842人
918人
91.7%
北里大学
一般選抜
1,891人
1,995人
94.8%
聖マリアンナ医科大学
一般前期
3,104人
3,210人
96.7%
一般後期
1,606人
1,517人
105.8%
共テ利用
519人
東海大学
一般選抜
4,042人
3,565人
113.4%
共テ利用
825人
676人
122.0%
神奈川県地域枠
88人
109人
80.7%
静岡県地域枠
98人
93人
105.4%

東京

大学名
試験区分
2025年度
2024年度
昨年比
一般選抜

2,337人

2,975人
78.6%
共テ利用
917人
991人
92.5%
慶應義塾大学
一般選抜

1,410人

1,483人
95.1%
順天堂大学
一般A

2,365人

一般B

285人

独自併用

635人

前期共テ利用

789人

後期共テ利用

327人

地域枠選抜

382人

昭和医科大学
選抜I期
2,734人
1,985人
137.7%
選抜I期(静岡県)
198人
76人
260.5%
選抜I期(新潟県)
155人
126人
123.0%
選抜I期(茨城県)
46人
40人
115.0%
選抜I期(山梨県)
12人
6人
200.0%
選抜II期

1,292人

帝京大学
一般選抜

8,346人

一般前期(福島県)

83人

一般前期(千葉県)

31人

一般前期(静岡県)

148人

一般前期(茨城県)

49人

一般前期(新潟県)

25人

共テ利用

773人

東京医科大学
一般選抜
2,686人
2,797人
96.0%
共テ利用
818人
824人
99.3%
東京慈恵会医科大学
一般選抜
1,895人
1,968人
96.3%
一般選抜
1,068人
959人
111.4%
東邦大学
一般選抜
2,178人
2,931人
74.3%
一般選抜(千葉県)
55人
73人
75.3%
一般選抜(新潟県)
56人
65人
86.2%
統一入試
155人
日本大学
N方式 第1期
2,176人
1,959人
111.1%
N方式 第1期(地域枠)

128人

N方式 第2期
1,449人
1,539人
94.2%
日本医科大学
一般前期
1,743人
1,765人
98.8%
グローバル特別
189人
218人
86.7%
一般後期
1,283人
1,263人
101.6%
一般前期(千葉県)
261人
221人
118.1%
一般前期(埼玉県)
193人
137人
140.9%
一般前期(静岡県)
176人
156人
112.8%
一般前期(東京都)
99人
74人
133.8%
一般前期(新潟県)
143人
105人
136.2%

中部

大学名
試験区分
2025年度
2024年度
昨年比
金沢医科大学
一般前期
4,160人
4,291人
96.9%
一般後期
1,226人
1,282人
95.6%
愛知医科大学
一般選抜
2,179人
2,212人
98.5%
共テ前期
988人
872人
113.3%
地域枠B
76人
41人
185.4%
藤田医科大学
一般前期
1,625人
1,963人
82.8%
一般後期
644人
644人
100.0%
共テ前期
689人
671人
102.7%

関西

大学名
試験区分
2025年度
2024年度
昨年比

大阪医科薬科大学
一般前期
1,950人
1,886人
103.4%
一般後期
920人
954人
96.4%
共テ利用
622人
623人
99.8%
関西医科大学
一般前期
1,907人
2,297人
83.0%
一般後期
366人
419人
87.4%
共テ利用前期
890人
1,024人
86.9%
共テ利用後期
96人
49人
195.9%
共テ一般併用
847人
984人
86.1%
近畿大学
一般前期
1,596人
1,964人
81.3%
一般前期(大阪府)
48人
33人
145.5%
一般前期(奈良県)
30人
一般前期(和歌山県)
23人
19人
121.1%
一般前期(静岡県)
78人
86人
90.7%
一般後期
793人
735人
107.9%
一般後期(静岡県)
158人
105人
150.5%
C方式前期
590人
558人
105.9%
C方式中期
249人
225人
110.7%
C方式後期
152人
128人
118.8%
兵庫医科大学
一般A
1,983人
2,023人
98.0%
一般B
399人
339人
117.7%

中国

大学名
試験区分
2025年度
2024年度
昨年比
川崎医科大学
一般選抜
1,150人
1,272人

90.4%

一般選抜(岡山県)
69人
68人
101.5%
一般選抜(静岡県)
71人
61人
116.4%
一般選抜(長崎県)
34人
27人
125.9%

九州

大学名
試験区分
2025年度
2024年度
昨年比

久留米大学
一般前期
1,493人
1,383人
108.0%
一般後期
643人
572人
112.4%
産業医科大学
一般A
1,462人
1,510人
96.8%
一般B
406人
468人
86.8%
一般C
175人
45人
388.9%
福岡大学
一般系統別
2,593人
2,071人
125.2%
共テ利用
587人
451人
130.1%


愛知医科大学の志願者は2,179人と昨年からわずかに減

2025年度(令和7年度)の私立医学部入試でトップバッターを切る愛知医科大学一般選抜の志願者数は2,179人で確定です。昨年より33人減少とほぼ変わらない数字となりました。

共通テスト利用の志願者数も確定しました。988人と昨年より116人増です。今年は共通テスト利用の後期を廃止したため(地域枠Bは実施)東海地方の国公立医学部併願者が前期日程に集中して志願した影響かもしれません。


東京医科大学の志願者数も2,686名と昨年から微減

首都圏で人気の東京医科大学の志願者数も確定しました。一般選抜は2,686人と昨年の2,797人からわずかに減少。共通テスト利用は818人と昨年の824人から、こちらもわずかに減少。

2月上旬の単独日程であることは昨年と変わらないため、頭数としての私立医学部志願者数は、愛知医科大学の志願者数も合わせると、全体でわずかに減少していると言えそうです。昨年が旧課程最後の年ということで、既卒生が新課程を嫌って進路を決めた影響が出ているのかもしれません。

なお、共通テストの予想平均点が各予備校より発表されていますが、平均点はおおむね高止まりしており、国公立医学部志望者は強気の出願をしてくるでしょう。その分、私立医学部の受験は手薄になるということも起こり得そうです。


入試日程の影響で増加した獨協医科大学

獨協医科大学の志願者数も確定です。一般前期1日目1,719人/2日目1,696人で合計3,415人。これは川崎医科大学と一般前期1日目がバッティングしていた昨年と比べ、今年は自治医科大学とのみ一次試験日が重なっているという入試日程の変更が大きく影響していると思われます。

似たようなケースとしては、まだ途中経過しか公表されていませんが、おそらく昭和大学医学部選抜1期の志願者数が2,529人と昨年の1,985人を既に越えています。3大学と一次試験日が重なっていた昨年と比べ、今年は2/7と単独での実施となったため、志願者数が大幅に増えたものと思われます。1/26郵送必着でしたので、確定値に注目です。(昭和大学医学部選抜1期の最終志願者数は2,734人でした)


入試日程の影響で減少した近畿大学医学部

近畿大学医学部の一般前期は志願者数が確定しており1,569人と昨年の1,964人から395人減。これは川崎医科大学と一次試験日が重なった影響であり、西日本の学力上位層は近畿大学、下位層は川崎医科大学を選択すると思われます。よって、志願者が減ったからといって難易度が下がったわけではありません。最近の近畿大学は繰り上げ合格があまり回らないため、今年も正規合格をめぐっての激しい争奪戦となりそうです。

また、近畿大学医学部の共通テスト利用であるC方式前期の志願者数は591人と昨年より33人増えています。


藤田医科大学は現時点で約3割減

藤田医科大学一般前期の志願者数も確定しました。単独で一次試験を実施した昨年と違い、東邦大学医学部、埼玉医科大学と一次試験日が重なった今年でしたが、志願者数1,625人と昨年の1,963人から17.2%減にとどまりました。東日本の2校を相手に健闘したと言えるでしょう。西日本の医学部受験生は東邦・埼玉医科ではなく、やはり藤田医科大学を選択していると言えそうです。(藤田医科大学一般前期の最終志願者数は1,963人と前年比17.2%減少となりました)

藤田医科大学は共通テスト利用の志願者数は689人と昨年の671人から2.7%増となりました。愛知医科大学も同様に、今年から共通テスト利用後期を廃止したため、東海地方の国公立医学部志望者は共通テスト利用の前期日程に集中して出願したと言えそうです。愛知医科大学より志願者増の割合が少ないのは、難化を予想して避けた医学部受験生が多かったということでしょうか。


久留米大学・福岡大学医学部はいずれも増加

久留米大学医学部の一般前期志願者数も確定しています。1,383人と昨年より110人増。日本医科大学、日本大学医学部、東京女子医科大学と一次試験日が重なっている入試日程は昨年と変わりませんが、このところ堅調に志願者を集める日本大学、元理事長の逮捕があった東京女子医科大学を避けた医学部受験生が流れ込んできたのかもしれません。


福岡大学一般系統別の志願者数は2,593人と昨年の2,071人から500人以上増えました。昨年はいつも重なる東海大学医学部の他に、埼玉医科大学、昭和大学医学部とも一次試験日が重なっていました。関東の大学の影響は受けにくいとはいえ、やはり3校と一次試験日が重なった昨年と比べると「理科1科目の東海大学よりも福岡大学で」と考えた医学部受験生は一定数いそうです。


また、福岡大学医学部は共通テスト利用選抜も587人と昨年の451人から136人増となっています。九州の私立医学部2校はいずれも志願者増となりました。


2026年度の私立医学部入試日程は様相が変わりそう

さて、気になる2026年度の私立医学部一般選抜日程ですが、これまでとは少し違った入試日程になるかもしれません。詳しくはこちらのブログをご覧ください。(2026年度の私立医学部入試は【出口重量型】日程になる?)

鈴村倫衣
鈴村倫衣
メルリックス学院医学部・歯学部受験情報センター長。四半世紀以上にわたって医学部・歯学部の受験指導、面接指導に携わり、多くの生徒を合格に導いてきた。医学部・歯学部入試に関する造詣は深く、大学から入試改革のアドバイスを求められることもしばしば。また、多くの生徒に接してきた経験を活かして、大学のFD研修に登壇するなど、高校のみならず大学でも多くの講演を行っている。

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