東邦大学医学部の2024年度入試結果と2025年度入試変更点

こんにちは。
渋谷校の合格請負人である教務マネージャーの川村と申します。


東邦大学の2024年度入試分析がまとまりましたので、その一部をこちらの記事でご紹介いたします。
 
東邦大学の入試の特徴としては、一般入試(地域枠も含む)の他に、特殊な総合入試や同窓生子女入試、推薦入試(付属校制、公募制地域枠)など様々な入試形態を設けている点が挙げられます。


目次[非表示]

  1. 1.○募集概要
  2. 2.○入試結果
    1. 2.1.一般入試
    2. 2.2.一般入試  新潟県地域枠
    3. 2.3.一般入試  千葉県地域枠
  3. 3.○合格最低点
  4. 4.○補欠と繰り上げ合格
  5. 5.○2025年度の入試変更点
  6. 6.○出願書類
  7. 7.○一般選抜の出題傾向
    1. 7.1.英語 やや難
    2. 7.2.数学 標準
    3. 7.3.物理 やや易
    4. 7.4.化学 標準
    5. 7.5.生物 標準
    6. 7.6.小論文 (基礎学力)
    7. 7.7.面接 グループ討論、個人面接(MMI形式)×4回
  8. 8.○合格体験記

○募集概要

2024年度の募集内訳は以下のようになっています。


・一般選抜入試:約70名

・一般選抜入試:新潟県地域枠2名、千葉県地域枠 2名

・総合入試:約10名

・同窓生子女入試:5名

・推薦入試(付属校制) : 約25名

・推薦入試(公募制-千葉県地域枠): 3名、(公募制-新潟県地域枠): 6名


以上、総計123名。2025年度入試の募集人員がわかったらお知らせします。


○入試結果


一般入試

一般入試について、合格実質倍率の昨年度との比較を見ていきたいと思います。


2023年度一般入試では約70名の募集に対し、志願者数2820名、受験者数2537名、正規合格者数99名で正規合格倍率25.6倍でした。
2024年度一般入試では約70名の募集に対して、志願者数2931名、受験者数2578名、正規合格者数98名、正規合格倍率26.3倍となりました。


2023年度より一次試験日が1月から2月に移動し、他大学と重ならない単独の日程で行われるようになり、志願者が3000名近くに増えています。しかし、一次合格者数はむしろ絞っており「狭き門」「難関校」のイメージが特に首都圏医学部受験生の間には広がっています。



2024
2023
2022
募集人員
約70名
約70名
約70名
志願者数
2931名
2820名
2169名
一次受験者数
2578名
2537名
2053名
一次合格者数
499名
504名
541名
一次合格倍率
5.2倍
5.0倍
3.8倍
正規合格者数
98名
99名
107名
正規合格倍率
26.3倍
25.6倍
19.2倍
補欠者数
繰上合格者数
入学者数
70
73


一般入試  新潟県地域枠

一般入試の新潟県地域枠は2名枠で募集しています。(公募制推薦では昨年度6名募集)


2022年度入試より新潟県地域枠を導入して公募制入試の枠は3名→5名→6名と年々増加していますが、一般入試での枠は毎年2名と変化しておりません。



2024
2023
2022
募集人員
2名
2名
2名
志願者数
65名
68名
48名
一次受験者数
57名
60名
43名
一次合格者数
15名
2名
8名
一次合格倍率
3.8倍
30.0倍
5.4倍
正規合格者数
2名
2名
2名
正規合格倍率
28.5倍
30.0倍
21.5倍
補欠者数
繰上合格者数
入学者数
2
2
2


一般入試  千葉県地域枠

2023年度入試より千葉県地域枠は2名枠で募集しています。(公募制推薦では昨年度3名募集)


2022年度入試まで一般入試にて千葉県地域枠を5名枠で募集していたところを、2023年度入試より一般入試2名枠と公募推薦3名枠に分割されたため、一般入試千葉県地域枠の倍率は高くなっています。



2024
2023
2022
募集人員
2名
2名
5名
志願者数
73名
114名
87名
一次受験者数
69名
99名
77名
一次合格者数
15名
6名
20名
一次合格倍率
4.6倍
16.5倍
3.9倍
正規合格者数
2名
2名
5名
正規合格倍率
8.5倍
49.5倍
15.4倍
補欠者数
繰上合格者数
入学者数
2
2
5



○合格最低点

正規合格最低点は、2023年度が261点/400点でしたが、2024年度は284点/400点と昨年度より20点以上上がりました。(2021年度の合格最低点は286点)その年の問題の難易度にもよりますが、6割5分~7割以上を最低限の目安として設定して準備を進めましょう。


千葉県地域枠、新潟県地域枠の合格最低点は公表されていませんが、一般入試よりも低いケースが多いのではないかと考えられます。​​​​​​​


2024
2023
2022
一般入試
正規合格最低点
(400点満点)
284点
(71.0%)
261点
(65.2%)
258点
(64.5%)

○補欠と繰り上げ合格

補欠者・繰り上げ合格候補者の数は非公表です。二次試験を受験した人全員が繰り上げ合格候補者として扱われますので、補欠通知はありません。繰り上げ合格になる場合は電話と書面にて通知されます。メルリックス学院 受験情報センターでは、2024年度においては、3/30(土)に7回目の繰り上げを確認しています。


○2025年度の入試変更点

統一入試が約3名で行われます。東邦大学の他学部と併願できる入試であり、医学部のみ出願資格にはCEFR B1レベル以上が必要です。一次試験は英語・数学・理科2科目でマークシート方式、二次試験は英語・数学・理科2科目・基礎学力・面接と一般入試と同じ試験内容が課されます。

○出願書類

自己アピールシート

一次試験合格者には、各年度で興味を持って取り組んだことについてや、目指す将来の医師像、自分自身の長所と短所、これまでに受けた賞罰などについて自己アピールシートに記載して提出することを課されるので過去を振り返り、自身のPRポイントについて今一度整理しておきましょう。

​​​​​​

○一般選抜の出題傾向

英語 やや難

90分150点。マーク式。
長文中心の構成のため読解演習が最優先だが、誤り指摘の問題が頻出のため文法・語法知識の充実も欠かせない。

数学 標準

90分100点 。マーク式。
全10問の小問形式、分量も多めのため過去問を用いて時間配分等練習をしよう。

物理 やや易

理科2科目120分150点。マーク式。
基本~標準問題中心ではあるが、たまに面倒な計算問題もあるので、固執せずに後に回す等の判断をして、取れる得点を確実に取り切ることに注力しよう。

化学 標準

理科2科目120分150点。マーク式。
解きやすい問題が多く高得点勝負となりやすい。全範囲から満遍なく出題されるため、化学の典型的な例題の解き方を漏れなく押さえよう。

生物 標準

理科2科目120分150点。マーク式。
感覚、神経など人体に関係する問題は頻出。出題量がやや多いため、実験考察問題では高い情報処理力(論理的思考力)と計算力が要求される。典型的な問題を素早く正確に解く練習を積んでおこう。


小論文 (基礎学力)

60分。二次試験合格選抜の際に使用する。基礎学力(論理的思考能力・数理解析能力)

東邦大学医学部一般入試において小論文は設けていませんが、代わりに基礎学力が一次試験において課されます。基礎学力の試験内容は、四字熟語・同義語・ことわざ等を答えるマーク式の問題と、資料統計や課題文を読んで問いに答える記述式の問題が過去出題されています。


面接 グループ討論、個人面接(MMI形式)×4回

・個人面接(MMI形式) 3分×4 受験生1人に対し面接官1人
放送に従って順に4つの部屋に案内される。部屋ではそれぞれ課題シートを渡され、それについて自身の見解を述べる。

【例】留学生を受け入れるためにはどのような配慮が必要か。消しゴムに使われる材料の特徴とそれを化学的に証明する実験方法。


・グループ討論  15分  受験生4人に対し面接官2人

課題が与えられ、それぞれの意見を発表した後、解釈を話し合って出した結論を代表者が発表する。

【例】ある国の王様が見た抽象的な夢について


○合格体験記

メルリックス学院からは毎年、東邦大学医学部に生徒を送り出していますが、過去公表のデータを見ても、4浪以上の多浪生の割合は5%以内と少ない印象があります。しかし、私の担任した生徒でも30歳以上の生徒が合格されていたりと、学力と医師への志が明確に備わっていれば、門戸が開かれる入試だと認識しています。東邦大学に合格する生徒は複数校に合格している印象もありますので、まずは安定した基礎学力基盤づくりに専念しましょう。

下記の合格体験記は一例ではありますが、各々の生徒の状況に応じて様々な合格への道のりが存在する点と合格した生徒に共通している要素を感じとれる談話となっていますので、是非ご一読いただければと思います。

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川村
川村
メルリックス学院渋谷校教務マネージャー

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