
2026年度私立医学部入試の主な変更点【2025/10/2更新】
こんにちは。
受験情報センター長の鈴村です。
現時点でわかっている私立医学部の2026(令和8)年度の入試に関する主な変更点についてまとめました。今後、新たに変更点がわかったものから順次、追記していきます。
目次[非表示]
2026(令和8)年度 私立医学部入試の主な変更点【2025/07/15現在】
大学名 | 試験区分 | 2025年度 | 2026年度 |
|---|---|---|---|
自治医科大学 | 富山県:総合型1名/推薦1名 山梨県:総合型2名 山口県:総合型2名 佐賀県:総合型2名 | ||
杏林大学 | 募集人員 | 一般:89名(地域枠は別途) 共テ利用:15名 | 一般:79名(地域枠は別途) 共テ利用:25名 |
昭和医科大学 | 学校推薦型選抜 | 公募制推薦:10名新規募集 | |
募集人員 | 卒業生推薦:7名 選抜I期:83名 選抜II期:18名 | 卒業生推薦:10 選抜I期:73名 選抜II期:12名 | |
帝京大学 | 特待生 | 奨学特待生制度新設:一般10名、6年間3387万2千円貸与、卒業後の就労義務あり | |
東京女子医科大学 | 学校推薦型選抜 | 卒業生子女推薦:10名 一般公募推薦:約33名 | 卒業子女推薦を廃止 一般公募推薦:約33名→約38名 |
一般選抜 | 約67名 | 約72名 | |
東邦大学 | 募集人員 | 推薦入試(付属校制):約25名 一般入試:約67名 統一入試:約3名 | 推薦入試(付属校制):約20名 一般入試:約70名 統一入試:約5名 |
一般入試 | 数学:90分100点 理科2科目:120分150点 | 数学:80分100点 理科2科目:120分200点 | |
統一入試 | 一次:英語100点、数学200点、理科2科目300点 二次:数学50点、理科2科目100点、基礎学力試験50点、英検50点、面接50点 | 一次:英語100点、数学100点、理科2科目200点、基礎学力試験25点、英検25点 二次:面接50点(数学・理科は廃止) | |
日本大学 | 学校推薦型選抜 | 公募制推薦:英語・数学・物理・化学・生物 | 公募制推薦:英語・数学(理科を廃止) |
北里大学 | 共テ利用 | 後期5名で実施 | |
東海大学 | 「希望の星」育成 | 一次:小論文・オブザベーション評価・個人面接 二次:共通テスト | 一次:書類審査 二次:10/25(土) 小論文・オブザベーション評価・個人面接 三次:共通テスト |
展学のすすめ | 志望理由書(800字)を提出 | ||
藤田医科大学 | 6年間2980万円 | 6年間2152万円 | |
募集人員 | ふじた未来:15名 | ふじた未来:12名 | |
国際バカロレア | 一次:書類審査 二次:講義課題・面接 | 一次:英語・数学・小論文 二次:講義課題・面接 | |
関西医科大学 | 学校推薦型選抜 | 所定診療業務従事期間10年 | 所定診療業務従事期間:10年→5年 |
近畿大学 | キャンパス移転 | 2025年10月、おおさかメディカルキャンパスに移転 | |
兵庫医科大学 | エキスパート養成入試:3名以内 |
※今後も新たな情報がわかり次第、更新していきます。
東海大学医学部「希望の星育成」選抜の第一次選考が書類審査に
昨年、志願者263人と前年の110人から2.4倍に志願者数が増えた東海大学医学部「希望の星育成」選抜は、2026年度から第一次審査は書類選考となります。
これまでは、第一次選考が小論文・オブザベーション評価・個人面接で、第二次選考が共通テストでしたが、まずは第一次選考で書類審査が行われることにより、おそらく第二次選考に進める受験生はそれなりに絞られると思われます。
これまで評定平均3.8以上という出願資格が設けられていたのが、昨年から評定平均に関係なく出願できるようになった結果、志願者が倍増しました。そのため、再び評定平均の制限を設けるのではなく、活動報告書や志望理由書などの書類審査で受験生を選考しようということでしょう。
一昨年以前は100人前後の志願者数を集めていたことから、第一次選考で絞られるのは最大100人ぐらいと考えられます。
ちなみに、2026年度の入試日程は以下の通りです。
第一次選考出願期間 | 2025年9月1日(月)~9月16日(火)必着 |
|---|---|
第一次選考合格発表 | 2025年10月6日(月) |
第二次選考出願期間 | 2025年10月6日(月)~10月13日(月・祝)必着 |
第二次選考日 | 2025年10月25日(土) |
第二次選考合格発表 | 2025年10月31日(金) |
第三次選考出願期間 | 2025年12月12日(金)~12月19日(金) |
第三次選考(共通テスト) | 2026年1月17日(土)・1月18日(日) |
第三次選考合格発表 | 2026年2月7日(土) |
自治医科大学が遂に総合型選抜・学校推薦型選抜を導入
これまで一般入試のみで学生募集を行ってきた自治医科大学が、遂に2026年度入試から総合型選抜・学校推薦型選抜を導入します。
富山県、山梨県、山口県、佐賀県の4県が総合型選抜、ないしは学校推薦型選抜を行い、年内に合格者を発表します。各県の合格者数は、年内入試と一般入試を合わせて最大3名となるため、ある程度の人数を年内入試で確保した後、一般入試でも選抜を行うという形になります。
2024年度の都道府県別志願者数が自治医科大学ホームページに掲載されていますが、富山県25名、山梨県49名、山口県33名、佐賀県25名と、他の都道府県に比べて志願者が多いとは言えませんが、特別にこの4県が少ないわけではありません。ちなみに、2024年度の都道府県別志願者数で最も少ないのは島根県の17名です。
東京女子医科大学が卒業生子女推薦入試を廃止
昨年、「至誠と愛」の推薦入試から卒業生子女推薦入試に名称が変わった東京女子医科大学の推薦ですが、2026年度より卒業生子女推薦入試は廃止されることになりました。
前理事長の逮捕から起訴に至る過程で、寄付金のことがあれだけ問題になると、入試制度としての存続は難しいとの判断でしょう。
昨年の12月に公表された「改善計画書」では、2026 年度入試では一般推薦入試枠を33名から43名にするとなっていますが、まだ大学からの正式なリリースはありません。
⇒【2025.07.31】学生募集要項が公表されました。推薦38名、一般72名の募集人員となります。
昭和医科大学が公募制の推薦入試を導入
これまで昭和大学(現・昭和医科大学)医学部は、協定校推薦入試と卒業生推薦入試を行ってきましたが、2026年度から公募制の推薦入試を10名で募集することになりました。
現役のみ受験できることは既に発表されていますが、評定平均が出願資格に課されるかはまだ決まっていません。ただ、おそらく受験するためには、ある程度の評定平均は必要になるのではないかと思います。
⇒【2025.07.31】学生募集要項が公表されました。現役生で評定平均A以上、つまり4.3以上が出願資格となります。
東邦大学医学部は試験時間や配点をマイナーチェンジ
東邦大学は付属校推薦の募集人員を減らして、一般入試と統一入試の人数を増やすことを発表しました。同時に、一般入試の配点をこれまでの英語>数学>理科の偏重スタイルから、英語>数学=理科という英語のみ配点を高くするスタイルに変更しました。
数学の試験時間も90分から80分になるため、おそらく大問が1つぐらい減ることになりそうです。数学と理科の比重を同じぐらいにしても、英語重視の方針は変えないということでしょう。
また、昨年から導入された統一入試を3名から5名に増やし、二次試験の数学・理科を廃止します。昨年は一次試験で他学部と同じ試験問題を受験し、二次試験で一般入試で課される試験問題を受験するという「英語・数学・理科2科目×2回」の重量級入試でした。
実際に実施してみて、他学部と同じ試験問題でも、医学部受験生の学力を計ることができると判断したのでしょう。今年は受験生にとっての「受けやすさ」を重視した変更になりました。
また、統一入試を受験するためにはB1レベル以上の英語外部試験のスコアが必要ですが、その分、英語の配点比重が少なくなっていました。それが今年は英語=数学=理科のフラット型配点に変更されました。
全体的に理科の比重が上がったため、これまで「英語と理科が得意な医学部受験生」に受験を勧めるのはためらう部分があったのですが、今年は幅広い医学部受験生に勧めることができそうです。






