静岡県富士宮市の星陵高校で数学の講演をしました
こんにちは。
メルリックス学院受験情報センター・副センター長の朝倉です。
静岡県富士宮市の星陵高校に講演に行ってきました。
たくさんの生徒さんと親御様がお越しになっていて、みなさん真剣に聞いていらっしゃいました。
私は15分程度の時間をいただいて、新課程になった医学部入試での数学のポイントについて、お話をさせていただきました。
数学の問題を出してみました
今回の講演の中でこのような数学の問題を出してみたのですよね。
問題) 袋の中に10本のくじが入っている。 (1)Aさんが当たりくじを引く確率を求めよ。 |
(1)はすぐに分かりますね。答えは3/10です。
(2)についてなのですが、分かるでしょうか。高校生であれば、こんな風に考えますかね。
3/10×2/9×1/8+3/10×7/9×2/8+7/10×3/9×2/8+7/10×6/9×3/8=3/10
もちろん、これで正解です。学校でそのように教えてもらっていますからね。(条件付き確率の分野)
先手必勝? 残り物には福がある?
でもこのやり方では100%対応可能ということにはなりません。
もっとくじの本数が増えて人数も増えてしまったらどうしますか?3人のくじ引きだから何とか可能ですが、100人だったら無理でしょうね。
この問題の答えが、(1)(2)で一致することは当たり前なのですよね。数学以前に世の中の大原則で、くじ引きは平等です。順番によって確率が変動してしまうのであれば・・・
”先手必勝” ”残り物には福がある”ということになりますが、それは・・・人それぞれの感じ方ということで、学問の上では迷信となります。
だから、何人目にくじ引きをしても、確率は同じになってくれないといけません。それが数学だけではなく、世の中の定理です。
確率の問題が重視されていく
来場していた高校生にこれを聞いたのですが、分かっている人は誰もいませんでした。(恥ずかしがって分からないフリをしていた可能性もありますが)
でも、実際に数学を教えている人でも勘違いしていて分からないこともある問題です。
高校生もこうした確率の解法ではなく本質を問うような課題に対して、感じることはあったのではないかと思います。
こういった数学と現実社会を繋いでいるような問題、特に確率の問題に関しては、今後のIT化社会・AI化社会の中で重視されていく可能性が高い問題です。また、医学部での勉強でも、確率統計学は密接に関連していく問題ですね。実際に上記の問題も、医学部入試の過去問です。
2025年度入試から、新課程での入試が行われることとなり、入試の問題形態も変化していくでしょう。確率や図形の問題に関しては、新課程での変化が見られていくものだと思います。
受験情報センターでもこの辺りを注視し分析して、受験生の皆様に貢献できるようにしていきたいと考えております。
メルリックス学院受験情報センターでは【医学部受験講座】を行っております。数学だけでなく英語や他の教科も可能です。ご要望があれば、受験情報センターまでご連絡ください。