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2025国公立医学部志望者のための私立医学部併願対策マニュアル

皆さん、こんにちは。
メルリックス学院代表の佐藤正憲です。


共通テストの出願の時期がやってきました。今回のブログでは、国公立大学医学部を第一志望としながらも、私立大学医学部も併願して受験していくという志望者のため、私立医学部併願合格を確実にするためのノウハウや注意点を一気に情報提供します。


※ブログの中に出てくる【2025私立医学部一般選抜入試日程表】はこちらからダウンロードできます。





目次[非表示]

  1. 1.国公立医学部志願者の私立併願の落とし穴
  2. 2.私立大学医学部の出願作業は共通テスト直前にやってくる
  3. 3.私立大学医学部の二次対策(面接試験対策)は忙しい
    1. 3.1.2月は大忙しの国公立併願受験生
    2. 3.2.面接試験は私立医学部ごとに大きく異なる
    3. 3.3.MMIを実施する大学
    4. 3.4.グループ討論実施大学
  4. 4.入学金・前期授業料の納付期限と合格発表
  5. 5.国公立・私立併願の学習バランス
  6. 6.共通テスト利用の効果的な利用法
    1. 6.1.共通テスト後でも出願可能な私立大学医学部共通テスト利用
    2. 6.2.共通テスト利用で定員が10名以上の大学
    3. 6.3.共通テスト利用がない私立大学医学部
  7. 7.国公立医学部と併願対策しやすい私立医学部 
    1. 7.1.マークシート(選択) 記述混合型
    2. 7.2.記述型
    3. 7.3.試験時間の長い大学(4科目で270分以上の試験時間)
    4. 7.4.試験時間の短い大学(4科目で270分未満の試験時間)
  8. 8.私立医学部の推薦入試、総合型選抜試験を併願。先に併願合格を押さえる
  9. 9.実際の国公立・私立医学部 併願合格者の声
    1. 9.1.メルリックス学院大阪校 谷口陽子さん(大阪大学経済学部卒) 
    2. 9.2.メルリックス学院名古屋校 (K・Sさん滝高校卒)
    3. 9.3.メルリックス学院名古屋校(M・Tさん 愛知県立明和高校卒)
  10. 10.まとめ
  11. 11.☆佐藤代表の著書が全国有名書店、Amazonで発売中☆

国公立医学部志願者の私立併願の落とし穴


一般に国公立医学部は学費の面で、私立医学部に比べて大幅に安いため、私立医学部を単なる滑り止めと考えている国公立医学部受験生も多いです。


しかし、成績や偏差値が合格ラインに達していたとしても、合格を勝ち取ることが難しく、それが本命の国公立医学部の勉強や出願にまで悪影響を与える可能性があります。
さらに、首都圏の私立医学部入試は、地方の国公立医学部の合格を蹴ってまで入学したいという志願者がひしめく、成績上位者による競争の熾烈さが年々過酷になってきています。


国公立医学部を第一志望とする受験生は、よく、主要科目の偏差値さえ合格ラインに達していれば、滑り止めの私立医学部ぐらいは合格できるだろうとたかを括っているかもしれません。でも、私立医学部併願の現実は想定よりもっと厳しいのです。


しかも、私立医学部は大学ごとに出願様式・入試問題形式・面接形式もさまざまで多岐にわたっているため、これらを徹底的に研究・準備したうえで受験に臨んでいる私立医学部【専願】の受験生たちと戦っていく必要があります。


国公立医学部の受験生は共通テストという重い負担を背負いながらも、抜け目なく、私立医学部の研究と準備を進めていく必要があるのです。


一方、そうならないようにと、この時期から志望校を決めて走り出されている方やまさにこれから決めていく方もいらっしゃると思います。


国公立医学部を目指しながら、私立医学部の併願合格を確実にしていくために、どのような時期にどのような準備をしていけばよいかについて、以下の文章を参考にしていただければと思います。


【国公立医学部入試日程】に関する記事


【私立医学部入試日程一般】に関する記事



私立大学医学部の出願作業は共通テスト直前にやってくる


国公立医学部の志望者にとって、「出願」の作業とは、共通テストの出願と、国公立医学部の出願の二度だけです。出願作業のために必要な情報も限られています。


しかし、私立医学部はそうではありません。共通テストを一ヶ月後に控える12月の頃から、順次始まっていきます。
そして、この出願準備にたいへんな負担を強いられることを、身をもって知ることになるのです。

私も、メルリックス生が泣きついて来るのを毎年見ています。いくら事前に準備しなさいといっても、受験生は受験直前の時期で、勉強そのものに追い詰められている時期です。なかなか計画的に出願準備をこなしていくことは難しいのです。


2025年度私立大学医学部前期入試に関しては川崎医科大学、愛知医科大学、杏林大学が12/2から開始し、早い大学で1月上旬に締め切られ、遅い大学でも1月20日前後で締め切られます。


私立大学医学部においては志願理由書も多いと400字程度の時数を課す大学もあることから、共通テスト前の受験生にとっては重い負荷がかかります。また、字数が200字程度の大学でも内容を濃くする必要があることからコンパクトに要約する力が問われます。


出願締め切りの前日になって、ようやく書き始める受験生、あるいはもっとひどいと、出願締め切り日の朝、バタバタと書き始める受験生は、書類審査の選考ですでに大きなマイナスからのスタートになっています。出願準備のために学校や予備校の授業を休む受験生や、勉強がおろそかになってしまう受験生も毎年のようにいます。


出願手続きでも多くの時間を割かねばならず、国公立大学医学部を主眼に置く方は2校から4校程度の出願をされる方が多いです。その関係で後述するように私立大学医学部をどのように選択するかが大切になってきます。

私立大学医学部後期試験の出願に関しても同様に注意が必要です。


出願の時期は、国公立医学部の二次試験を間近に控えた2月にスタートするからです。受験勉強の、一年でもっとも佳境のシーズンに、出願準備の負担が同時にやってくることをあらかじめスケジュールとして捉えておく必要があります。


近畿大学後期試験が2月13日(消印有効)で締め切りが最も早く、締め切りが最も遅い藤田医科大学、大阪医科薬科大学の2月28日です。このように2月中旬から下旬で全ての大学が出願を締め切りますので、注意が必要です。


特に私立大学医学部との併願を考えている受験生は国公立二次試験対策に集中しておりますので、私立大学医学部後期試験への出願を考えている国公立併願受験生は特に注意が必要です。


私立大学医学部の二次対策(面接試験対策)は忙しい


2月は大忙しの国公立併願受験生


国公立・私立併願受験者が、一番忙しいのは2月です。共通テストが終わり、国公立医学部の出願校を決定して、出願し、まさに二次試験に向けて走り出す時期に、私立医学部入試の大きな山場がやってきます。


共通テストでブランクができた二次試験対策にすぐにでも没頭したい時期であるにもかかわらず、無情にも私立医学部入試が毎日のようにやってきます。詳しくは2025年入試日程をご確認ください。


この時期、私立大学医学部一次試験は本学以外にも東京、大阪、名古屋、福岡といった主要都市会場で入試が行われます。つまり、長距離の移動を伴いながら、健康維持に努め、かつ、私立医学部受験勉強の最後の仕上げを毎日やっていく必要があります。


首都圏の受験生に比べ、関西をふくめた地方在住の受験生は移動やホテル宿泊の負担を強いられます(地方在住の受験生でも最寄りの都市まで出てこられれば負担は比較的少なくなるでしょう)。


面接試験は私立医学部ごとに大きく異なる


しかし、問題は、二次試験(面接試験)です。


二次試験に関しては、ほとんど全ての大学が本学で実施されます(例外としては、岩手医科大学が二次試験を本学以外にも東京会場、大阪会場で実施することです)。一次試験と違って、東京・大阪・名古屋などの主要都市ではなく、大学の本拠地まで移動、宿泊して、受験に備える必要があります。


この点も国公立大学、私立大学医学部併願受験生にとっては大きな負担です。国公立専願者は、国公立二次試験に向けて一番集中し、実力を伸ばしていくその時期に、二次試験のために東奔西走していく必要があります。その点でも2校から4校程度までで受験を留めたいという受験生心理が働くのも頷けます。


ですが、私立医学部一次合格を勝ち取った受験生にとって、二次試験はとても重要なもので、試験の前日からは、自分の第一志望である国公立受験のことを忘れて、面接試験対策に専念することになるでしょう。一次合格校をたくさん獲得できる成績上位者ほど、私立医学部二次試験の負担が大きくなるということになります。


これが、さきほど申し上げた、国公立志願者の成績上位者が陥る落とし穴です。一気に、成績下位の国公立専願者に差を詰められていく可能性があります。


加えて、例年、一次合格証を手にしてから慌てて面接試験の準備を始める受験生にも多く出会います。


一次試験の結果が届いてから3日~5日程度の間で準備をしなければなりません。バランス感覚とコミュニケーション能力に自信がある一部の例外的な受験生以外は後述する学科試験と併せて二次面接試験対策も早めに準備しておき、何がポイントか、アドミッションポリシーで何を求められているかを早期に理解しておくことが必須になります。


特にMMI(マイクロ・ミニマムインタビュー)、集団討論がある大学を受験する受験生の方は特に前倒しで準備を進めておく必要があります。
国公立医学部でも今や、全大学で面接試験を課しておりますし、国公立二次対策の為の時間を確保する上でも早めに準備しておいて損はありません。どうしても面接試験が苦手な方は特殊な形態で面接試験を実施する大学は避けた方が無難でしょう。


以下、特殊な形態で二次試験を実施する私立大学医学部をご紹介させて頂きます。


MMIを実施する大学


東京慈恵会医科大学
東邦大学
藤田医科大学


グループ討論実施大学


福岡大学
金沢医科大学
日本医科大学
東邦大学


入学金・前期授業料の納付期限と合格発表


通常、学納金納付期限は合格発表後、1週間前後で締め切られます。
そこで、国公立・私立医学部併願生にとって、次に頭を悩ませるのが、どの大学に学納金を納めるかの問題です。私立大学医学部専願生でしたらある程度の一次的出費の覚悟はしているはずですが、とくに併願受験生にとっては、国公立医学部の合格発表が3月にやってくるため、私立医学部の繰り上げ合格の最盛期と重なるのです。締め切りまでに学費納入するかどうかが、大きな問題になりかねません。


複数の医学部に合格した場合、3月31日までに入学辞退をすれば、入学手続き時に支払う初年度授業料は返還されます。
しかし、入学金のほうは入学辞退をしても返還されない為、併願受験する場合には注意が必要です。


国公立医学部よりも入学したい本命の私立医学部があるという受験生の場合、その大学だけを受験して合格となれば話は早いですが、現実はなかなかそうは思い通りにならない場面も出てきます。
結果的に複数校を受験する中で、入学金が無駄になる可能性があります。


私立第一志望大学の合格発表日が、第二志望以下の私立大学医学部の入学手続締切日より後に設定されているような場合がそれに当たります。つまり、本命の発表を確認する前に、滑り止めの入学金を納入する必要がある場合です。


無駄な支払いをできる限り少なくするために私立医学部受験スケジュールを綿密に立てる必要が出てきます。


経済的な側面からも併願校を慎重に考える必然性があります。このようなことは、3月になって、事態に直面してから考えないといけない場合も多いですが、できるだけのことは年内に出願スケジュール、入試日程スケジュールを立てる際に、ある程度戦略を立てておくことが必要なのです。


とくに、繰り上げ合格・補欠合格という、私立医学部特有の制度があるため、実際には、たいへん難しい問題になります。偏差値ランキングに従って、上位の大学から順番に入学が決まっていくため、より下位にある大学の入学辞退が進み、それによって新たな繰上げ合格者・補欠合格者が決まっていくという仕組みです。これは、その年の偏差値ランキングや入試日程がどのように重なり、どのように前後しているかなどに影響されます。


例年の繰上げ合格情報については、メルリックスでも大学ごとに追跡して情報を収集し、分析しておりますので、私か、受験情報センターまでお気軽にお問い合わせください。


国公立・私立併願の学習バランス


国公立医学部併願者にとって、私立大学医学部の対策をいつ、どの時期にどのようなスケジュールで進めていくかがキーポイントになります。


これは、成績上位者ほど、過信して、我流でスケジューリングと共通テスト準備を管理しているつもりになってしまい、そのため、偏った学習バランスにだんだん陥っていくということが毎年見られます。


何度も繰り返し申し上げていますが、成績が良いことと、出願管理やスケジュール管理ができることとは、別物なのです。受験本番に近づけば近づくほど、出願管理やスケジュール管理の能力の違いが、合格する力そのものの違いとなっていってしまいます。


メルリックス学院生をみていても4月以降、 国公立医学部入試対策、共通テスト対策を中心に進めてきて私立医学部の対策を共通テスト後に慌ててするケースも見受けられます。


どうしても11月以降になると国公立大学医学部を中心に考えている学生は共通テストに意識がいきます。


それでは私立医学部対策をどこですれば良いでしょうか?

9月、10月に主眼校は最低、直近2年分の過去問をその間に回して試験に対するイメージを形成しておかれることが大切です。
その際にそれぞれの私立医学部ごとの合格最低点の一覧表を必ず傍らに置いてください。



加えてそれぞれの私立医学部ごとの出題の特殊性も把握しておくことが非常に重要です。受験を予定している大学も、たとえ滑り止めと思っていても、最低1年分は過去問をこの9月・10月のころに解いてみて、戦略をイメージしておいて下さい。

この内容を実践するか否かで年明けの準備の仕方が大きく変わってきます。

偏差値も60を超えていて上手くいかないケースは、秋以降の時期に、私立医学部の対策にまとまった時間をかけていないケースが殆どだからです。


次に国公立大学医学部と出題形式が似ている大学を選ぶことも大切です。少しでも併願受験をしていくための負担を減らすことができます。


たとえば、関東圏の場合、中堅校ですと昭和大学、聖マリアンナ医科大学。
中部圏の場合、愛知医科大学、藤田医科大学。
西日本の場合、兵庫医科大学、大阪医科薬科大学、福岡大学、久留米大学が国公立大学医学部受験生にとって取り組みやすい出題形式です。

実際に地方国公立大学医学部の二次試験実力養成は、上に列挙した大学の過去問を使って、テーマ別学習やテスト時間対策を行うことも可能です。
このような特性を上手く使って私立医学部との対策を行って下さい。


決して偏差値ランキング表だけで、出願大学や想定する志望校を選択するということをしない。それが肝要です。出題形式や、自分の得意不得意、入試日程など、さまざまな点を踏まえて国公立、私立の併願準備を進めていって下さい。
共通テスト同様、国公立大学医学部二次試験より処理スピードも必要になってくることも念頭におきましょう。
苦手な方は信頼のおける指導機関で相談されてみて下さい。


共通テスト利用の効果的な利用法


国公立医学部併願者にとって、私立大学医学部共通テスト利用を利用することは共通テスト後に二次試験対策を充実させるうえで、最も有効な手段です。
併願志望する私立医学部が、共通テスト利用枠を(募集人員を)どれくらい有しているかを確認することが重要です。


一般的に、共通テスト利用の人数割合が多い大学は西日本に集中しております。こちらのデータを分析しても西日本の上位私立大学が国公立医学部受験層を取り込もうとしている姿勢が伺われます。


共通テスト後でも出願可能な私立大学医学部共通テスト利用

東北医科薬科大学


5名
愛知医科大学
地域枠B
約5名
近畿大学
中期
3名
後期
2名
関西医科大学
後期
2名
産業医科大学
C方式
5名以内

以上の大学は共通テスト後に出願可能な私立大学医学部共通テスト利用入試であります。


共通テスト利用で定員が10名以上の大学


関西医科大学

27名

共通テスト・一般併用13名

前期12名

後期2名

順天堂大学

27名

共通テスト・一般独自併用12名

前期10名

後期5名

国際福祉医療大学

15名


杏林大学

15名

愛知医科大学

10名


近畿大学

10名

前期5名

中期3名

後期2名

藤田医科大学

10名

埼玉医科大学

10名

東海大学

10名

大阪医科薬科大学

10名

福岡大学
10名

日本医科大学
10名
グローバル特別選抜10名



共通テスト利用がない私立大学医学部

岩手医科大学

自治医科大学

慶應義塾大学

昭和大学

東京慈恵会医科大学

東京女子医科大学

東邦大学

北里大学

日本大学

金沢医科大学

兵庫医科大学

川崎医科大学

久留米大学



国公立医学部と併願対策しやすい私立医学部 


国公立大学医学部を本命にされている方は、二次対策を並行して行える私立医学部を選ぶことも大切です。
つまり、国公立大学二次試験対策の延長線上で受験できる私立大学を選択するのが負担軽減になるということです。


以下、国公立併願受験生が併願対策しやすい私立大学を挙げてみますので参考にされてみて下さい。


マークシート(選択) 記述混合型

順天堂大学

東京女子医科大学

帝京大学

日本大学(二次で英数記述問題)

東海大学

藤田医科大学

関西医科大学

近畿大学

久留米大学



記述型

慶應義塾(数学のみ解答記入方式)

東京慈恵会医科大学

大阪医科薬科大学

昭和大学

日本医科大学(英語のみ一部マーク

聖マリアンナ医科大学

愛知医科大学(英語のみマーク)

兵庫医科大学

福岡大学



試験時間の長い大学(4科目で270分以上の試験時間)

慶應義塾大学

順天堂大学

昭和大学

国際医療福祉大学

東京慈恵会医科大学

日本医科大学

東邦大学

聖マリアンナ医科大学

藤田医科大学

大阪医科薬科大学

関西医科大学

兵庫医科大学

久留米大学

産業医科大学

福岡大学




試験時間の短い大学(4科目で270分未満の試験時間)

岩手医科大学

東北医科薬科大学

自治医科大学

獨協医科大学

埼玉医科大学

杏林大学

帝京大学

東京医科大学

東京女子医科大学

日本大学

北里大学

東海大学

金沢医科大学

愛知医科大学

近畿大学



記述問題が主体で比較的試験時間が長めの大学が国公立併願校として有効です。

とくに、慶應義塾大学医学部、東京慈恵会医科大学、日本医科大学、順天堂大学医学部。この4大学に関しては地方国公立医学部より入試難易度が上位ですので、国公立併願者にとっても挑戦校というような意味合いを帯びてきます。

一方、通常の併願校として入試難易度と出題形式をみると、聖マリアンナ医科大学、昭和大学、藤田医科大学、愛知医科大学、大阪医科薬科大学、関西医科大学、久留米大学、産業医科大学、福岡大学あたりがおすすめです。これらの私立医学部の併願は、国公立大学二次対策の流れに並行して対策しやすいといえます。


私立医学部の推薦入試、総合型選抜試験を併願。先に併願合格を押さえる



推薦入試、総合型選抜試験で国公立大学との併願を認めている入試もあります。
これらの入試は、11月までに本試験から合格発表までほとんど完了してしまいます。したがって、国公立医学部併願者にとっても、私立医学部一般入試を主眼においている受験生にとっても、併願合格を確保する意味で有効な戦略です。


万全の体制で年明けの一般入試を迎えるため、以下の推薦入試・総合型選抜と併願する方法が有効ということになります。



入試区分
定員
現浪
評定平均
試験科目

 東海大学希望の星入試

10名

現役のみ

縛りなし

共通テスト:英数理理

 帝京大学総合型選抜入試

10名
1浪まで

縛りなし

共通テスト:英数理理

ふじた未来入試
15名

現役のみ

縛りなし

英数1AⅡB

近畿大学医学部推薦

25名
1浪まで

縛りなし

英数1AⅡB理(1科目)

関西医科大学一般推薦

8名

1浪まで

3.5以上

適性能力試験

関西医科大学推薦特色

5名
1浪まで
英語型
科学型
国際型

適性能力試験


実際の国公立・私立医学部 併願合格者の声


メルリックス学院大阪校 谷口陽子さん(大阪大学経済学部卒) 

進学先 京都府立医科大学 
合格校 関西医科大学 兵庫医科大学


私はメルリックス学院大阪校で大阪医科薬科大学を第一志望に受験勉強してきました。
その中で全ての面で首尾よくいきましたので予想外にも京都府立大学に合格することができました。私の中で掴んだ国公立医学部と私立医学部の賢い併願法をお伝えします。


◆私立対策を疎かにしない。
上位私立の正規合格をひとつの目標にしていれば自ずと国公立も可能性が高まります。


◆私立のセンター利用を結構本気で狙う
結果的にはセンター利用は得点率の関係で兵庫医科大のみだったが,狙えるぐらいの位置にいれば国公立も可能性が高まります。


◆上位私立の正規合格をもつ
上位私立合格の状態で国公立に挑むと,メンタルがかなり余裕をもって臨める。早い時期に正規合格を一つでも持っていると,かなり前向きな気持ちで勉強に臨めるので私立をしっかり正規合格することがまずは大切。


◆補欠合格で満足しない
補欠合格で絶対に満足しないこと。結果的に補欠になることは仕方ないが,正規にこだわる方がいいと思う。補欠を待つのは想像以上に辛い。


◆正規合格を絶対目標にする
正規合格にはかけ離れた成績であっても正規合格を目標にする。模試の志望校内順位であと何人抜けば正規なのか引き算し,試験までの週数で割る。一週間に何人抜けば届くのか計算してみると,案外遠い数字ではないことに気が付く。


◆本番に学力のピークを持っていくイメージ
本番の日に学力のピークを持ってくることをイメージする。
模試はその練習に使う。年中ずっと偏差値70とか必要なわけではなく,試験のその日に瞬間最大偏差値70とるにはどうしたらいいか,を考える。


◆模試の成績に一喜一憂しない
模試が悪かったとき,できなかったとき。「膿を出し切った。」と思うことにしていた。担当数学講師がそう言ってくれたので言葉通り受け取った。
ケアレスミスが起きる背景や,苦手分野の穴を見つけたと思ってとにかく前に進める。記述模試は添削してもらえるチャンスなので添削答案から自分のアラを探し,改善するチャンス。


メルリックス学院名古屋校 (K・Sさん滝高校卒)

進学先 浜松医科大学
合格校 杏林大学 北里大学 兵庫医科大学 藤田医科大学 

私は普段別の塾に通っていましたが、メルリックス学院の実戦力養成講座でお世話になりました。これまでは、市販の問題集をやり込んでいましたが、実際の医学部入試に対応するには限界を感じたため、医学部入試を想定したテストゼミを受講することにしました。


実際に受講して感じた事は、時間に対する意識・解答する問題の取捨選択・記述力などの力が劇的に変化したと感じました。


国公立大学の出願の際にも、もう一つの通っていた塾からは九州の国立に出願するのを勧められて迷っている時に、担当の先生方から二次の特殊な問題にも耐えうる力がついたと言っていただき、浜松医科大学を勧めていただき、自信を持って受験することができ、無事に合格することが出来ました。浜松医科大学合格はメルリックス学院の実戦力養成講座のお陰といっても過言ではありません。


メルリックス学院名古屋校(M・Tさん 愛知県立明和高校卒)


進学先 名古屋市立大学中部活躍型
合格校 ふじたみらい入試

2025年度入試からは新課程に移行することが決まっていたので、現役で合格することにこだわって受験戦略を立ててもらいました。


私は英語や国語などの文系科目が得意である一方で数学や理科の理系科目に苦手意識がありました。先生方に基礎から十分に教わったことで、高校3年生の夏が終わるころまでにはある程度自信を持つことができました。


ふじた未来入試対策では、学科試験の対策だけでなく二次の対策も時間をかけてトレーニングしていただき、二次試験で逆転して正規合格をいただけました。また、共通テスト対策と名古屋市立大学の推薦入試の対策も念入りにしていただいたことで、無事に第一志望に合格することができました!


まとめ


以上のように、2025年度の国公立医学部を志望する皆さんに向けて、私立医学部併願の難しさ、注意点、準備の大切さについて書きました。

共通テスト後の私立医学部併願戦略について議論しました。国公立医学部一本に絞らず、私立医学部の審査も視野に入れて準備を進めていくことが非常に重要です。
特に、共通テストが終わったらすぐに私立医学部の対策に取り組むことが、合格への一歩となります。

国公立医学部受験生が、私立医学部の併願合格を勝ち取るためには、年内のうちから、私立医学部のそれぞれの入試形式と難易度に応じた準備をすすめ、スケジュールを立てておくことが大切です。また、国公立の二次試験対策と併願校の私立医学部対策はバランスよく進めることが必要です。

各私立医学部の入試スケジュールや特徴を見据え、自分に合った受験計画を立てることが、国公立・私立医学部の併願合格の鍵となります。頑張ってください。




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ISBN978-4-7825-3591-2(産学社)

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佐藤
佐藤
メルリックス学院代表。1971年、愛知県名古屋市生まれ。1995年、名古屋大学法学部法律学科卒。日本生命保険相互会社、中央出版など教育系出版社を経て2018年から現職。2020年に大阪医学部予備校ロゴス、2022年にDDPを吸収合併。著書に『あなただけの医学部合格への道標』(産学社)などがある。

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