【合格者分析】数学無双で関西医科大学に正規合格
こんにちは。
受験情報センター長の鈴村です。
今年もメルリックスでは解答速報を行いましたが、問題を持ち帰れない大学の数学を2校復元して【参考】として掲載しています。
愛知医科大学と帝京大学1日目の数学を復元してくれた生徒は関西医科大学に正規合格しましたが、それまでの道のりは決して平坦ではありませんでした。
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愛知医科大学の数学を復元してくれた生徒
今年の私立医学部入試は愛知医科大学から始まりました。1月16日に愛知医科大学の一次試験が行われましたが、試験から戻ってきたメルリックス大阪校の生徒達が講師と一緒に数学の問題を復元していました。
完全な再現とは行かないかもしれませんが、医学部受験生の皆さんが答を確認して参考にできるレベルには達しているとの判断から【参考】の解答速報として公開しました。こちらからご覧いただけます。
その数学の復元に中心的存在として関わった生徒は数学が非常に得意で、先生方も認める実力でした。その後、帝京大学医学部1日目の問題も「簡単だった」とのことで復元してくれました。こちらも【参考】の解答速報として公開しています。
全国模試では数学の実力はうかがい知れない
数学の実力は講師からも折り紙付きの彼でしたが、メルリックス学院で受験した全国模試の結果を見ると、そこまで絶対的な成績を取っていたわけではなく、むしろ英語や理科の方が上回っていた時もあります。
しかし授業中に問題を解いてみた時の出来や、復習のチェックテストの点数を見れば、彼の数学の実力は明らかでした。模試の偏差値は「あくまで目安」「参考程度」であり、入試本番で得点する「実戦力」こそが大事だといつも言い続けていますが、彼の成績を見るとまさにその言葉が当てはまります。
メルリックス学院で校内受験した全統模試の結果
また、見ていただくとわかるのですが、どの科目も成績の上下が若干激しいことが見て取れます。実際に愛知医科大学は一次不合格でした。数学だけできてもトータル3教科4科目の勝負では太刀打ちできない私立医学部入試の厳しさです。
帝京大学は問題を復元した1日目ではなく2日目で合格
帝京大学も1日目の数学は易しくて復元できたのですが、2日目は難しくて時間ギリギリまで解いていたということで、解答速報として出せるほどの問題は復元できませんでした。彼は英語・数学・国語で帝京大学を受験したのですが、合格したのは1日目ではなく2日目でした。
素点で判断すれば、数学がほぼ満点に近い1日目の方が上に来そうですが、帝京大学は「生徒の手応え」と「何日目で受かるか」に差があります。素点判定の罠と言えるかもしれません。このことはいろいろなところで何度もお話ししています。
ちなみに、彼は二次試験を受験して帝京大学医学部は正規合格となりました。
大幅に難化した関西医科大学の数学をものともせず
帝京大学医学部を2日間受けた後、彼は志望校の1つである関西医科大学の一次試験を受けました。今年の関西医科大学一般前期の数学は例年通りの出題傾向ではあったものの、問題は大幅に難化しました。
受験者の学力レベルが高い中での「がまん比べ」となりましたが、受験した彼の感想は違いました。受験が終わった後の彼と会った佐藤代表は「これはひょっとしたら……」と思ったそうですが、その手応え通り一次合格し、二次試験を受けて正規合格をいただきました。今年の関西医科大学の数学で、あれだけ他の受験生と差をつけることができれば「当然の結果」と言えるかもしれません。
このように、愛知医科大学の一次不合格から始まった彼の私立医学部入試ですが、最終的には関西医科大学の正規合格という結果になりました。いわゆる大学の【偏差値ランキング】で言えば番狂わせですし、彼の全国模試の結果から言えば、愛知医科大学に合格しても不思議ではありません。
全国模試の偏差値に惑わされるな
彼が第3回全統記述模試で書いた志望校判定を見ると、関西医科大学はC判定、帝京大学はB判定です。愛知医科大学は志望校として書いていませんが、換算するとB判定あたりになるのではないかと思われます。
合格可能性判定だけを見ると、愛知医科大学の一次試験を通らなかったのは「どうして!?」だし、関西医科大学は微妙な可能性であったように見えます。
しかし、大切なのは模試の結果ではなく入試での実戦力です。今回は生徒の実力がその年の入試状況と問題にピタリとはまった好例となりました。
彼が1年間、授業を受けた大阪校を見学できます!