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今年からプレゼンが行われる獨協医科大学の総合型選抜

こんにちは。
受験情報センター長の鈴村です。


獨協医科大学医学部の総合型選抜の出願が9月1日(金)から始まります。出願書類の中に「私の過去・現在・未来」という1,800字以上2,000字以内の自己推薦書かつ志望理由書のような書類があります。これまでは書類審査と個人面接の材料として使われていたこの書類に、今年から大きな変更があります。

9/3(日)獨協医科大学 推薦プレテストはこちら


目次[非表示]

  1. 1.2次試験のワークショップがプレゼンテーションに変更
  2. 2.近年は志願者減の傾向にある
  3. 3.東海大学<展学のすすめ>プレゼン面接との違い
  4. 4.プレゼンテーション資料作成のコツ

2次試験のワークショップがプレゼンテーションに変更

今年は2次試験のワークショップがプレゼンテーションに変更されました。そのため1次試験の当日に「私の過去・現在・未来」をPowerPointのスライドにしたものを提出する必要があります。


2次試験ではこのスライドをもとにしたプレゼンテーションが【事前課題】として課せられます。つまり、プレゼンを前提として1,800字以上2,000字以内の「私の過去・現在・未来」を書く必要があります。


獨協医科大学の総合型選抜は、4年制以上の大学卒業者または在籍者(2年次までの課程修了者)で30歳未満の方に出願資格がありますので、ほとんどの受験生にプレゼンが経験があると考えての変更でしょう。


ちなみに、2次試験のプレゼンテーションは「私の過去・現在・未来」をもとにした【事前課題】と、もう1つ別に【当日課題】のプレゼンテーションが行われます。ただ、この【当日課題】の詳細は1次合格発表時に掲示・掲載されるとのことなので、そのものズバリのテーマが提示されることはなくても、ある程度の「予告」があると考えていいでしょう。


近年は志願者減の傾向にある


獨協医科大学の総合型選抜ですが、昨年は13人が受験、4人が1次合格、1人が最終合格という結果でした。最終合格したのはメルリックスの生徒です。詳しい経歴は書けませんが、文系出身で社会人経験のある再受験生です。


 
2010年度から始まった獨協医科大学の総合型選抜(旧AO入試)は、最も多い2012年度で61人の志願者数を集めました。ただ近年は志願者20人台で推移していました。受験年齢を満25歳以下から満30歳未満に広げた2021年度こそ志願者増に転じたものの、このところまた志願者数が伸び悩んでいます。 ※詳しい出願資格はこちらの大学HPをご覧ください


志願者減の理由としてはいろいろと考えられますが、1次試験で課せられる適性試験が一般選抜の数学・理科の内容に段々と近づいており準備が大変なことや、国公立医学部と比べると学費が高く、高い学費を払いながら地方に居住するのが難しい再受験生が多いことなどが挙げられると思います。



実は「志願者が集まらないからと総合型選抜を廃止してしまうのでは……」と密かに心配していたのですが、先日大学の方にお聞きしたところ「多様性のある選抜を文科省から評価していただいているので廃止はしません」との答が返ってきてホッとしました。その代わり、合格基準に達する受験生が少ない場合は無理に合格者を出すことはしないでしょう。昨年のように募集人員が約3人で1人のみ最終合格ということも充分にあり得るということです。


東海大学<展学のすすめ>プレゼン面接との違い

さて、再受験生向けのプレゼンテーション試験といえば、東海大学医学部<展学のすすめ>が真っ先に思い浮かびます。


東海大学の<展学のすすめ>は大学2年次修了(見込)者であれば誰でも受験でき、2次試験では3種類の面接試験が行われます。通常の個人面接、そしてプレゼン面接、MMIです。


ただ、獨協医科大学のように【事前課題】という形ではなく、当日その場でテーマが提示されます。テーマをもとに20分間考えてメモを取り、10分間プレゼン、10分間質疑応答という、まさに「その場での臨機応変な対応」が求められます。


獨協医科大学総合型選抜​​​​のプレゼンテーション試験の【事前課題】は、パソコン・プロジェクター・スクリーン・レーザーポインター等を使って行う、いわゆる本格的な「プレゼンテーション」です(プレゼンに必要な機器は大学から貸与されます)。5分間プレゼンを行った後、5分間の質疑応答があります。要するに、スライドを使った自己PRとそれに伴う個人面接だと考えればいいでしょう。


募集要項には「テーマに基づいた資料ができているか、明確かつ論理的に発表できているかなど、思考力・判断力・表現力を総合的に判断して評価します」とあります。


プレゼンテーション資料作成のコツ

さて、この獨協医科大学総合型選抜のプレゼンテーション試験、初年度ということもあり「どうすればいいでしょうか」というお問合せがあるだろうと想定しています。


まずは、1,800字以上2,000字以内で「私の過去・現在・未来」を書き上げ、それから1次試験当日に提出するPowerPointの資料を作成することになると思います。資料を作成する時のコツを次の3点にまとめてみました。


1.過去・現在・未来は1:1:1のバランスで
2.自分が考えているよりも字数は減らす
3.データや論文など客観的な資料を上手く挟む


実際のプレゼンテーションでもアドバイスさせていただくことは色々とあるのですが、まずは準備段階としてこの3点に気をつけて資料を作成してみてください。


……でも、受験生の皆さんがこの記事を読んで、同じような形式の資料を提出するのもそれはそれで困ります(笑)


今回のプレゼンテーションで最も大切なことは「自分を初対面の相手にわかりやすく伝えること」だと考えています。よって、もし文字ギッチギチのプレゼンテーションが自分の個性を表していると思えば、それで行くべきだと思います。相手にとっての見やすさ、伝わりやすさという点では減点となっても、それを上回る自己PRができれば充分に合格ラインで戦えるでしょう。


9/3(日)獨協医科大学 推薦プレテスト(二次プレゼンテーション対策つき)はこちら


ちなみに、この記事のサムネイルは先日の医学部合同説明会で講演された獨協医科大学の画像です。


「初物に強いメルリックス」として、受験生の皆さんのサポートができればと考えております。個別相談をお希望の方はこちらから【ご相談内容】に<獨協医科大学総合型選抜のプレゼンについて>とご入力ください。

鈴村
鈴村
メルリックス学院医学部・歯学部受験情報センター長

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