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歯学部=理系という先入観はもったいない

こんにちは。
受験情報センター長の鈴村です。


メルリックス学院は全国の私立歯学部をお招きして合同説明会を毎年開催しています。歯学部受験生とその保護者の方に入試偏差値や歯科医師国家試験合格率だけでなく、校風や教育システムをその眼で見てから大学を選んでいただきたいという思いからです。




目次[非表示]

  1. 1.ストレート合格率をどのように見るか
  2. 2.歯学部=理系という先入観
  3. 3.『監察医朝顔』の法歯学監修をされていた先生

ストレート合格率をどのように見るか

文部科学省が公表している最低修業年限での国試合格率(いわゆる「ストレート合格率」)の最新版を見ると、2023年度の合格率で最も高いのは新潟大学歯学部で87.5%、国立大学の平均は70.9%、公立大学は九州歯科大学が75.8%、私立大学は45.0%となっています。


私立大学で最も高いのは東京歯科大学で69.5%です。つまり、東京歯科大学の場合、学年で成績上位7割の中にいれば6年間ストレートで卒業し、国家試験にも1回で合格できると言えます。


 
私立大学の中には最低修業年限での合格率が30%台の大学が8校ありますが、これらの大学は学年の上位3割にいればほぼストレートで合格できるということになります。


 
多くの歯学部受験生が東京歯科大学に憧れるのもわかる合格率の高さですが、東京歯科大学は学校推薦型選抜でも一般選抜と同じ英語・数学・理科1科目を課します。つまり、高校時代に計画的に勉強を積み重ね、それなりに学力のある受験生が入学してきます。
一般選抜で入学してくる受験生の中には医学部志望で、補欠が回ってこなかったという人もいます。


 
そういった「勉強がある程度できる学生」の中で6年間上位7割をキープするには、やはり高校時代からの勉強の蓄積が必要でしょう。勉強のやり方や計画の立て方などがあやふやなまま合格してしまうと、入学後に苦労することになります。
推薦に合格した人の中から入学前に何人かが集められてはっぱをかけられるのも、入学してからスムーズに歯学部の勉強に馴染むためと言えそうです。もちろん、推薦合格者全員に入学前学習が課されます。


 
高校時代に部活動や課外活動を一生懸命やっていたタイプは、入試偏差値にこだわらずに大学を選んだ方が、入学してからのびのび学べるケースがあります。これらは本当にケースバイケースのため、実際の受験生にお会いしてお話を聞き、その人に合う受験校の相談にのらせていただきます。


歯学部=理系という先入観

さて、歯学部受験生の学習相談にのっていると「数学が苦手なんですが間に合うでしょうか」とよく聞かれます。「理科は何を選択すればいいでしょうか」ともよく聞かれます。この2つが歯学部受験生から受ける学習相談の双璧と言っていいでしょう。


数学に関しては、歯学部入試で難問が出題されることはありません。まずは教科書の章末レベルの問題からしっかりと学習して仕上げていけば、数学だけで合否が決まることはありません。メルリックスの先生方はそういった基本的な問題を分野別に分けた上で、その大学に合わせた教材を作成しています。


理科は物理・化学・生物のどれでも、自分が好きな科目を選べばいいと思います。入学してから最も使うのは生物ですが、化学・物理も学びます。歯学部受験生の約2割が物理選択で、残りの約8割は生物と化学が半々ずつといったところです。どの科目でも目立った有利・不利はありません。


歯学部は入学する時は理系ですが、入学後はコミュニケーション能力が非常に要求されます。歯学部の学生生活でも必要ですし、歯科医師として臨床の現場に出るにあたってもコミュニケーション能力は必要不可欠です。


私が高校生の時は文系クラスにいたので、歯学部を受験するなんて思いもしませんでした。周囲に医療従事者がいなければ、歯科医師がどういう職業かを知る機会もほとんどありませんし、入試科目だけを見て「数学?理科?ないない」と決めつけていました。


歯科医師が女性も生涯働きやすい医療職だと知っていれば、また違った選択もあったかもしれないと思います。つくづく進路選択は難しいと感じます。


『監察医朝顔』の法歯学監修をされていた先生

先日、鶴見大学の勝村聖子准教授がメルリックス学院にお見えになりました。勝村准教授は入試センターの所長も務めていらっしゃるため、歯学部合同説明会などで何度かお会いしています。


勝村准教授は法医歯学が専門であり、フジテレビのドラマ『監察医朝顔』の法歯学監修も務めていらっしゃいます。東日本大震災の時には被災地に入ってご遺体の身元特定に尽力されていたそうです。今も大学で教壇に立つ傍ら、臨床の現場で患者さんの治療にあたられているとのことです。


歯の治療法にはそれぞれの歯科医師によって癖があり、大学によっても流儀などが違うそうです。ご遺体の身元特定の際にも「この方とこの方は同じ歯科医師が診ていると思う」など、歯の治療痕を見るだけでわかることもあるそうで、つくづくプロフェッショナルな仕事だと思います。


患者さんの急変が少なく、短い時間でも働ける歯科医師という職業は、キャリアプランにおいて「手に職を」と考える女性にとっては非常に魅力的な仕事の一つだと思います。かつての私のように「理系だから」「身内に歯科医師がいないから」という理由で選択しないのはもったいないと思います。


鶴見大学歯学部はかつて「臨床の鶴見」と呼ばれており、診療参加型実習で有名でした。今も話を聞いていると、先生方の面倒見の良さや優しさは変わらないなあと思います。


昨年度から鶴見大学歯学部は学校推薦型選抜や進路再発見入試、社会人入試など、いろいろな入口のあった入試を「総合型選抜」に一本化しました。また、編入学制度も非常に充実しています。


今年の7月28日(日)と8月25日(日)に鶴見大学のキャンパスで体験入学が実施される予定ですが、その日は同時に【編入学試験等説明会】も行われます。通常の2年次編入だけでなく、他大学の歯学部で足踏みしている学生のための3年次編入の説明会も開催されるとのことです。


7月28日(日)は歯学部長の大久保先生も説明会に登壇されます。鶴見大学の編入学制度は文系出身の方も入学されており、ストレート合格率も高いため、編入を考えている方は参加されると今後のキャリアプランの参考になるのではないかと思います。


ちなみに鶴見大学は今年100周年を迎え、曹洞宗大本山總持寺を祖とする仏教系の大学です。光華女学校が起源であり、昭和45年に歯学部が開設された際はまだ鶴見女子大学でした。昭和48年に鶴見女子大学を鶴見大学と改称した際に、歯学部が男女共学となりました。


【大学案内】体験入学を行います!<鶴見大学歯学部> 

鈴村
鈴村
メルリックス学院医学部・歯学部受験情報センター長

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