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【医学部留年率ランキング】私立大学医学部編~留年率から国家試験合格率との関連性を探る~偏差値ランキングから見て医師になりやすい私立大学医学部はどこか~

皆さん、こんにちは。
メルリックス学院代表の佐藤です。


この時期、志望校を決めて走り出されている方、これから決める方もいらっしゃると思います。今回は前回に続き、6年までストレートで進級が難しい私立大学医学部、卒業試験をクリアーするのが難しい私立大学医学部、大学毎の特性が国公立大学以上に如実に出ております。今回の代表ブログではこの点に切り込んで皆様の志望校選択の一助になれればということを願ってやみません。


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目次[非表示]

  1. 1.6年までストレートで進級が難しい私立大学医学部の特徴
  2. 2.6年までストレートで進級が緩い私立大学医学部の特徴
  3. 3.国家試験の合格率と最低修業年限での合格率
  4. 4.私立大学医学部で偏差値の割に医師になり易い大学はどこか
  5. 5.国公立大学医学部との比較
  6. 6.佐藤代表の著書が全国有名書店で発売中

6年までストレートで進級が難しい私立大学医学部の特徴

まず、別表1を見て頂くと入試難易度との相関性が国公立以上に強くなっていることが分かります。
偏差値上位校でワーストに入っている大学は近畿大学医学部と昭和大学医学部2校です。
また、最低修行年限での6年次在籍者数が80%未満は私立大学では22.5%(7/31校)であるのに対し、国公立大学では15.6%(8/51校)であります。

6年までストレートで進級が緩い私立大学医学部の特徴


次に6年進級率の国公立大学ベスト10を見ていくことにします。【別表2】


こちらも上位に並んでいる顔ぶれをみると偏差値上位校が多いです。また国際医療福祉大学、東北医科薬科大学といった2016年と2017年に新設された2校もベスト3に入っております。卒業生の医師を早急に出していきたいという大学の努力の現れとも取れます。


東京女子医科大学、聖マリアンナ医科大学、東海大学医学部といった大学もベスト10に顔を並べております。こちらは国家試験合格率との相関関係で後ほどみていきたいと思います。

国家試験の合格率と最低修業年限での合格率

2023年度医師国家試験において、合格率の高いベスト15に顔ぶれを並べている私立大学医学部のうち6割にあたる9校が「医師国家試験出願者数-受験者数」の数値が高い、すなわち卒試が通らない数が多い大学であることになります。


特に特筆に値する数字としましては東海大学が卒試で10名を通さなかったにも拘わらず、合格率が最低であった点があります。2024年度国家試験においては新卒の合格率を100%まで回復させました。別表2の数字は逆に落ち込んでいるものと思われます。
また、こちらの数値も大学入学偏差値ランキングに相応しているといえます。
加えて川崎医科大学の医師国家試験新卒受験者数が167名と圧倒的に多いことも特筆に値することでしょう。


このようにみてくると私立大学医学部においては概論としては最低修行年での6年進級率を緩和させると新卒国家試験合格率が低下し、逆に厳格にすると新卒国家試験合格率が向上する傾向にあるといえましょう。


総括しますと、最低修行年での6年進級率も高く、かつ新卒国家試験合格率の高い順天堂大学、慶應義塾大学、国際医療福祉大学、東北医科薬科大学が特に優れたパフォーマンスを示しているといえます。


私立大学医学部で偏差値の割に医師になり易い大学はどこか


まず、(Ⅰ)メルリックス学院偏差値ランキングで真ん中以下の大学で6年進級率において上位に入っている大学は、東京女子医科大学、聖マリアンナ医科大学、東海大学、久留米大学、金沢医科大学、愛知医科大学、独協医科大学が挙がります。


更に、(Ⅱ)卒業試験の難度(A-B)指標が緩和な大学 聖マリアンナ医科大学 東京女子医科大学 帝京大学 埼玉医科大学 日本大学が挙げられます。


最後に(Ⅲ)新卒国家試験合格率が上位半分以内の大学 久留米大学 愛知医科大学 北里大学 杏林大学 獨協医科大学 になります。


(Ⅰ)~(Ⅲ)の指標で全項目にランクインされている大学は残念ながらありませんでした。次に3項目中2項目にランクインされている大学が東京女子医科大学 聖マリアンナ医科大学 久留米大学 愛知医科大学 獨協医科大学になります。


とりあえず、上記の5医科大学が入学偏差値の割に医師になりやすい大学ということになりそうです。


※今回、東北医科薬科大学は地域枠でメルリックス学院偏差値ランキングで上位に挙げられているので、議論の対象から除きました。



国公立大学医学部との比較


まず、国公立医学部と私立医学部の比較において「国家試験の出願数-受験者数」の数が5名以上の大学が国公立では1大学であるのに対し、私立大学医学部に関しては14大学になります。4名以上の大学ですと国公立大学が4大学であるのに対し、私立大学医学部では18大学に上り、全私立大学医学部の過半数を越えます。先述した通り、最低修行年限での6年次在籍者数が80%未満は私立大学では22.5%(7/31校)であるのに対し、国公立大学では15.6%(8/51校)であります。


以上の点から進級及び卒業試験の難易度としては私立大学医学部の方が厳格であることが分かります。


更に医師国家試験新卒合格率が90%未満の大学が国公立大学医学部に関しては皆無であるのに対し、私立大学医学部に関しては6大学(全体の19%)に及びます。一方、新卒医師国家試験合格率が95%以上の大学は国公立大学が33大学であり(64.7%)、私立大学医学部が17大学(53.1%)上位に関しては拮抗した数字を示していることになります。


私立大学医学部の大学全体で努力されていることが数字に如実に現れております。


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佐藤
佐藤
メルリックス学院代表。1971年、愛知県名古屋市生まれ。1995年、名古屋大学法学部法律学科卒。日本生命保険相互会社、中央出版など教育系出版社を経て2018年から現職。2020年に大阪医学部予備校ロゴス、2022年にDDPを吸収合併。著書に『あなただけの医学部合格への道標』(産学社)などがある。

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