
【金沢医科AO】金沢医科大学医学部総合型選抜に合格するための対策
こんにちは。
メルリックス学院名古屋校の校舎長を務める下田です。
今日は25歳以下なら誰でも受験できる金沢医科大学医学部のAO入試と、2020年度から始まった卒業生子女入試、そして研究医枠入試、指定校・指定地域推薦について取り上げます。
目次[非表示]
- 1.○入試概要
- 2.○2026年度募集要項
- 2.1.◎募集人員
- 2.2.◎ 入試日程
- 2.3.◎ 出願資格
- 2.3.1.総合型選抜(AO入試)
- 2.3.2.総合型選抜(卒業生子女入試)
- 2.3.3.総合型選抜(研究医枠入試)
- 2.3.4.総合型選抜(新潟県地域枠入試)
- 2.3.5.指定校・指定地域推薦
- 3.○倍率
- 3.1.◎総合型選抜(AO入試)
- 3.2.◎総合型選抜(卒業生子女入試)
- 3.3.◎総合型選抜(研究医入試)
- 3.4.◎学校推薦型選抜(指定校・指定地域)
- 4.〇過去問
- 4.1.一次試験
- 4.1.1.◎基礎学力テスト(英語)
- 4.1.2.◎基礎学力テスト(数学)
- 4.1.3.◎基礎学力テスト(理科2科目)
- 4.1.4.◎自己推薦書
- 4.2.二次試験
- 4.2.1.◎個人面接
- 5.○出願書類
- 5.1.◎(他者)推薦書(1,000字程度)
- 5.2.◎推薦書(指定校・指定地域推薦)
- 5.3.◎履歴書及び活動実績書(指定校・指定地域推薦は必要なし)
- 5.4.◎志望理由書(研究医枠のみ)
- 5.5.◎志望理由書(新潟県地域枠のみ)
- 6.○攻略法
- 6.1.試験日程とスケジュールの注意点
- 6.2.基礎学力テストの傾向と対策
- 6.3.自己推薦書の対策ポイント
- 6.4.二次試験(面接)の準備
- 7.○合格体験記
- 8.○対策講座
○入試概要
金沢医科大学の総合型選抜には、25歳以下であれば誰でも出願できる「AO入試」をはじめ、卒業生の子女を対象とした「卒業生子女入試」や、地域に根差した「指定校・指定地域推薦」など、複数の入試形式が用意されています。
2019年に指摘された不適切入試の影響からか、いまだに一部の高校や予備校では「金沢や北陸地域に縁がなければ合格は難しい」といった指導がなされることもあります。
しかし、メルリックス学院からは、金沢や北陸に縁のない受験生や、出願資格ギリギリの年齢の方も毎年合格しています。実際には、公平性の高い選抜が行われており、学力と準備次第で誰にでもチャンスがある入試形式であるといえるでしょう。
○2026年度募集要項
◎募集人員
総合型選抜(AO入試) | 15名 |
|---|---|
総合型選抜(卒業生子女入試) | 8名 |
総合型選抜(研究医枠) | 1名※ |
総合型選抜(新潟県地域枠) | 2名※ |
学校推薦型選抜(指定校・指定地域) | 5名 |
※は認可申請中
◎ 入試日程
出願期間 | 2025年11月10日(月)9:00~11月15日(土)15:00 |
|---|---|
一次試験日 | 11月22日(土) |
一次試験合格発表日 | 11月27日(木) |
二次試験日 | 12月7日(日) |
二次試験合格発表日 | 12月11日(木) |
◎ 出願資格
総合型選抜(AO入試)
対象 | ・令和7年4月1日現在、25歳以下の者 ※入試実施年の4月1日現在、25歳以下の者 ・高等学校(中等教育学校の後期課程を含む)を卒業した者、令和8年3月卒業見込みの者またはそれと同等以上の学力があると認めた者 ・合格した場合には必ず入学することを確約できる者 |
|---|---|
評定平均 | なし |
その他 | 金沢医科大学および金沢医科大学病院の理念を理解し、医師としての人格形成と知識、技術を涵養するため、本学を卒業後、金沢医科大学病院または金沢医科大学氷見市民病院もしくは本学が指定する臨床研修指定病院において臨床研修(5年間)を行うことを保護者等が同意の上確約できる者とします。 |
総合型選抜(卒業生子女入試)
対象 | ・本学医学部卒業生の子女である者 ※法定血族の場合は、2年前の4月1日以前に養子縁組をしていること ・令和7年4月1日現在、25歳以下の者 ※入試実施年の4月1日現在、25歳以下の者 ・高等学校(中等教育学校の後期課程を含む)を卒業した者、令和8年3月卒業見込みの者またはそれと同等以上の学力があると認めた者 ・合格した場合には必ず入学することを確約できる者 |
|---|---|
評定平均 | なし |
その他 | 本学の建学の精神及び社会的使命を理解したうえで、本学を卒業後、金沢医科大学病院または金沢医科大学氷見市民病院もしくは、本学が指定する臨床研修指定病院において臨床研修(5年間)を行い、その後も引き続き4年間の勤務を行うことを保護者等が同意の上確約できる者とします。 |
総合型選抜(研究医枠入試)
対象 | ・令和7年4月1日現在、25歳以下の者 ※入試実施年の4月1日現在、25歳以下の者 ・高等学校(中等教育学校の後期課程を含む)を卒業した者、令和8年3月卒業見込みの者またはそれと同等以上の学力があると認めた者 ・合格した場合には必ず入学することを確約できる者 |
|---|---|
評定平均 | なし |
その他 | 本学に入学後、第4学年から第6学年の間に本学大学院医学研究科の科目等履修生として共通科目を修得し、卒業後の9年間に、本学病院での臨床研修開始と同時に本学大学院医学研究科に入学し先進医療に関わる研究を行い、大学院修了後も引き続き本学の先進医療専攻で医療・研究に携わることを保護者が同意の上確約できる者とします。 |
※総合型選抜(AO入試・卒業生子女入試)との併願が可能。どちらも合格圏内に入った場合は研究医枠での合格を優先。
総合型選抜(新潟県地域枠入試)
対象 | ・令和7年4月1日現在、20歳以下の者 ※入試実施年の4月1日現在、20歳以下の者 ・高等学校(中等教育学校の後期課程を含む)を卒業した者、令和8年3月卒業見込みの者またはそれと同等以上の学力があると認めた者 ・合格した場合には必ず入学することを確約できる者 |
|---|---|
評定平均 | なし |
その他 | 入学後に新潟県が設定する修学資金の貸与を受け、在学中は新潟県の定める「キャリア形成卒前支援プラン」、本学卒業後は新潟県が定める「キャリア形成プログラム」の適用を受け、新潟県が指定する医療機関に医師として指定期間勤務することを誓約できる者 |
※総合型選抜(AO入試・卒業生子女入試)との併願が可能。どちらも合格圏内に入った場合は新潟県地域枠での合格を優先。
指定校・指定地域推薦
対象 | 本学が指定する高等学校を令和8年3月に卒業見込みの者または令和7年3月卒業の者で、令和8年4月1日現在、19歳以下の者 |
|---|---|
評定平均 | なし |
その他 | 金沢医科大学および金沢医科大学病院の理念を理解し、医師としての人格形成と知識、技術を涵養するため、本学を卒業後、金沢医科大学病院または金沢医科大学氷見市民病院もしくは本学が指定する臨床研修指定病院において臨床研修(5年間)を行うことを保護者等が同意の上確約できる者とします(入学時に確約書を提出していただきます) |
○倍率
◎総合型選抜(AO入試)
2025 | 2024 | 2023 | |
|---|---|---|---|
募集人数 | 15名 | 15名 | 14名 |
志願者数 | 282名 | 236名 | 222名 |
受験者数 | 281名 | 231名 | 220名 |
一次合格者数 | 61名 | 62名 | 75名 |
二次合格者数 | 15名 | 15名 | 18名 |
最終合格倍率 | 18.7倍 | 15.4倍 | 12.2倍 |
入学者数 | 15名 | 15名 | 16名 |
◎総合型選抜(卒業生子女入試)
2025 | 2024 | 2023 | |
|---|---|---|---|
募集人数 | 8名 | 8名 | 8名 |
志願者数 | 30名 | 35名 | 37名 |
受験者数 | 29名 | 35名 | 36名 |
一次合格者数 | 14名 | 18名 | 17名 |
二次合格者数 | 8名 | 8名 | 8名 |
最終合格倍率 | 3.8倍 | 4.4倍 | 4.5倍 |
入学者数 | 8名 | 8名 | 8名 |
◎総合型選抜(研究医入試)
2025 | 2024 | 2023 | |
|---|---|---|---|
募集人数 | 1名 | 1名 | 1名 |
志願者数 | 11名 | 11名 | 10名 |
受験者数 | 11名 | 11名 | 10名 |
一次合格者数 | 6名 | 5名 | 6名 |
二次合格者数 | 1名 | 1名 | 1名 |
最終合格倍率 | 11.0倍 | 11.0倍 | 10.0倍 |
入学者数 | 1名 | 1名 | 1名 |
◎学校推薦型選抜(指定校・指定地域)
2025 | 2024 | 2023 | |
|---|---|---|---|
募集人数 | 5名 | 5名 | 6名 |
志願者数 | 13名 | 13名 | 8名 |
受験者数 | 13名 | 13名 | 8名 |
一次合格者数 | 10名 | 8名 | 3名 |
二次合格者数 | 5名 | 5名 | 3名 |
最終合格倍率 | 2.6倍 | 2.6倍 | 2.7倍 |
入学者数 | 5名 | 5名 | 3名 |
〇過去問
金沢医科大学総合型選抜の過去問と合格最低点は公表されていません。AO入試、卒業生子女入試、研究医枠、指定校・指定地域推薦とも同じ試験内容、同じ配点です。研究医枠とAO入試または卒業生子女入試を併願した者は個人面接を2回行います。
一次試験
基礎学力テスト | 英語 | 80分 | 60点 |
|---|---|---|---|
数学 | 60点 | ||
理科 | 80点 | ||
自己推薦書 | 60分 | 60点 | |
◎基礎学力テスト(英語)
コミュニケーション英語Ⅰ・Ⅱ、英語表現Ⅰから出題。長文1問。和訳や空所補充など記述式。
◎基礎学力テスト(数学)
数学Ⅰ・数学Aから出題。例年、大問2題。
◎基礎学力テスト(理科2科目)
物理基礎・化学基礎・生物基礎の3科目から2科目を試験場で選択。各科目とも大問2題ずつで構成。計算問題が多い。
※2025年度入試では、メルリックス学院の朝倉先生が入試前日セミナーで化学の出題を3年連続で的中させました! 詳細はこちら。
◎自己推薦書
2025年度入試から、自己推薦書を出願書類としてではなく、「事前に生成AIを使って書かせないように」試験当日で解答させる形式に変更になった。
本学の建学の精神及び社会的使命を理解したうえで、将来の目指す医師像について記述し、それと関連し、本学を選んだ理由、在学中の勉学目標、また、卒業後本学でどのような臨床研修(5年間)を行いたいかを記述。さらに指定する課題について述べる。(800字以内)
※自己推薦書は第1次選抜合格者のみ採点します。
二次試験
個人面接 | 約15分間 | 140点 | |
|---|---|---|---|
◎個人面接
1人約15分。面接官は3名。最初に卒業後の要件について確認の質問がある。なぜ総合型選抜(指定校・指定地域推薦)に出願したか、将来はどのような医師になりたいかをしっかりと考えておく必要がある。面接の途中に写真もしくは絵が示され、どう思うか聞かれるMMI型の質問が出題される。
○出願書類
◎(他者)推薦書(1,000字程度)
推薦者は出願者本人を熟知する方(近親者、教員等は問わない)とし、推薦者と出願者の関係を明瞭に述べ、出願者が将来、良医として成長する資質をどの程度備えているかについて、できるだけ客観的に評価する。手書きかWord入力かを選べる。
◎推薦書(指定校・指定地域推薦)
指定校・指定地域推薦を受験する者は(他者)推薦書ではなく、高等学校長または氷見市長の推薦書を準備する。
◎履歴書及び活動実績書(指定校・指定地域推薦は必要なし)
・高校卒業後の学歴、職歴
・取得資格
・活動の概要(学術・文化・芸術・スポーツなどの分野で優れた実績をあげたこと等)※中学卒業後から記入
◎志望理由書(研究医枠のみ)
将来の目指す研究医像について記述し、それと関連し、本学を選んだ理由、卒業後本学先進医療専攻でどのような研究活動を行いたいかを述べてください。(1,000字以内)
◎志望理由書(新潟県地域枠のみ)
将来の目指す医師像について記述し、それと関連し、本学を選んだ理由、在学中の勉学目標、卒業後新潟県の地域医療にどのように貢献したいかを述べてください。(1,000字以内)
○攻略法
試験日程とスケジュールの注意点
2025年度は、新潟県地域枠の認可の不透明さにより、例年より試験日程が遅れました。しかし、2026年度入試では、一次試験が例年通り11月中旬に実施される予定です。総合型選抜では、出願書類の準備にも時間がかかるため、対策はできるだけ早期から始めることが重要です。
基礎学力テストの傾向と対策
2025年度から、英語・数学・理科基礎それぞれに基準点が設定されましたが、合否に大きな影響を与えるほどの変化は見られませんでした。金沢医科大学の基礎学力テストは、全体的に易しい問題が多く、高得点勝負の傾向があります。そのため、特定科目に偏ることなく、全科目をバランスよく得点できる受験生に向いている試験といえるでしょう。特に80分という短時間で英語・数学・理科(2科目)を解く必要があるため、時間配分と解答順の戦略が合否を左右します。模試や過去問演習を通じて、解く順番やペース配分のトレーニングを行っておくことが大切です。
自己推薦書の対策ポイント
2025年度からは、新形式の自己推薦書が導入されました。導入初年度は過去問もなく対策が手探りでしたが、2026年度入試では過去問を活用した具体的な準備が可能です。出願を決めたら、早めに自己推薦書と他者推薦書の準備に取りかかりましょう。大学についての理解を深め、オープンキャンパスなどにも積極的に参加することで、自分の志望動機や適性を明確に表現できるようになります。「誰でも書ける推薦書」ではなく、“自分にしか書けない自己推薦書”を目指すことがポイントです。
二次試験(面接)の準備
二次試験では個人面接が実施されます。面接は、出願時に提出した書類(自己推薦書・履歴書・活動実績書など)をもとに質問されるため、これらの書類作成の段階で、想定される質問やテーマを意識しながら準備することが重要です。きちんと準備された書類は、そのまま面接対策にもなります。逆に、曖昧な内容や矛盾のある書類は面接で戸惑う原因になります。
○合格体験記
金沢医科大学医学部 総合型選抜(AO入試)合格 日下 修生さん

金沢医科大学医学部 総合型選抜(AO入試)合格 K. Nさん

○対策講座
金沢医科大学のAO入試は25歳以下であれば外国の高校を卒業した人や、大検・高卒認定取得者でも受験できる間口の広い入試です。卒業後の就労義務さえクリアできれば出題範囲も狭く、チャンスの大きい入試であることは間違いありません。






