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東北医科薬科大学 一般選抜の数学講評【昨年より難化】

こんにちは。
渋谷校数学科主任の高田創太郎です。


本日、行われた東北医科薬科大学の解答速報を担当しました。
そちらに講評を書きましたのでよろしければご覧ください。
ここではもう少し詳しく問題ごとに見ていきます。


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目次[非表示]

  1. 1.[I]は完答できるかどうかが合否を分ける問題
  2. 2.場合の数と確率は重い問題
  3. 3.合格に必要な得点は5割程度

[I]は完答できるかどうかが合否を分ける問題


まず[I]は問題文に「サイクロイド」と書いてあり、親切な問題だと感じました。
きちんと復習していればグラフの形が浮かぶ入試標準レベルの出題です。
シンプルとまでは言えませんが、オーソドックスな計算問題です。


(1)は三角関数の公式の変形が必要なので、知識を整理していないとマークの形に上手く当てはまらなかったかもしれません。
しかし、(1)ができなくても(2)は解けるようになっていますので、そちらから手をつけることもできました。


(3)は軌跡の考え方で作られた問題であり、そこまで難しくはありません。
早稲田などの難関校ではなく地方の国公立大学でよく出るような問題です。
今回の試験では、この問題にきちんと完答できるかどうかが合否を分けたと思われます。


場合の数と確率は重い問題


[II]の場合の数と確率は正直、難しかったと思います。
考えることもその後の作業も、どちらも大事な重い問題でした。
(3)に関しては70分という試験時間を考えると、手をつけない方がよかったかと思います。
ここは(1)(2)が解ければ十分でしょう。



合格に必要な得点は5割程度


[III]は分数関数の定積分をテーマとした出題です。
(1)(2)は受験生ならば覚えていなければいけない基本(教科書レベル)の問題でした。


(3)と(4)はセットになっており、メルリックスの数学テキストでも「難しいタイプの積分」として同じ問題を扱っていました。
以前、東海大学でも似たような問題が出題されています。その時は丁寧な誘導がついていましたが、今回の出題はやや意地悪だったかもしれません。
ただ、問題の中で積分をI,Jと置いているのがささやかなヒントとなり、ここに気づいた受験生は上手くいったでしょう。


受験生の間で得点差がつく良い問題だと思います。


昨年と比較して難しくなっていたため、合格に必要な得点は[I]を完答、[II][III]の部分点で5割程度になると思われます。
どの大問も(3)以下を落としたとしても1次合格は行けるかもしれません。
それぐらい計算量、内容とも昨年よりもレベルが上がり、だいぶ解きにくい問題構成でした。







高田創太郎
高田創太郎
メルリックス学院渋谷校数学科主任講師

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