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慶應義塾大学医学部の一次試験日が2月9日に

こんにちは。
受験情報センター長の鈴村です。


このところずっと、慶應義塾大学医学部の一次試験は2月19日に行われていましたが、2025年度は一次試験が2月9日、二次試験は3月上旬に行われることになりました。



目次[非表示]

  1. 1.過去10年間の試験日は不動のスケジュール
  2. 2.志願者数は大きな増減なし
  3. 3.日程の変更がどう影響するか
  4. 4.他学部との入試日程の兼ね合い

過去10年間の試験日は不動のスケジュール

慶應義塾大学医学部の試験日は、過去10年間ずっと、一次試験は2月19日、二次試験は3月1日前後に行われていました。一次試験は国公立大学前期日程の1週間前に行われ、二次試験は国公立大学前期日程が行われた後、合格発表日までの間に行われるという不動のスケジュールでした。


【過去10年間の慶應義塾大学医学部の試験日】

年度
一次試験日
二次試験日
2024
2月19日(月)
3月1日(金)
2023
2月19日(日)
3月2日(木)
2022
2月19日(土)
3月1日(火)
2021
2月19日(金)
3月1日(月)
2020
2月19日(水)
2月29日(土)
2019
2月19日(火)
3月1日(金)
2018
2月19日(月)
3月1日(木)
2017
2月19日(日)
3月2日(木)
2016
2月19日(金)
2月29日(月)
2015
2月19日(木)
3月1日(日)


志願者数は大きな増減なし

一方、志願者数はどうかというと、ゆるやかな減少傾向にあったのが、2021年度を境に上昇に転じています。とはいえ、過去10年間は1,200人から1,800人の間で推移しており、大幅な増加も減少もありません。


そもそも、慶應義塾大学医学部を受験する医学部受験生は、東京大学理科三類や東京医科歯科大学医学部などを併願するような学力層の人たちでしょうから、他の私立医学部のように入試日程や新課程移行などの外的要因によって左右されることはほとんどないと思われます。


【過去10年間の慶應義塾大学医学部の志願者数】

年度
志願者数(人)
2024

1,483

2023

1,412

2022

1,388

2021

1,248

2020

1,391

2019

1,528

2018

1,525

2017

1,578

2016

1,689

2015

1,758


【過去10年間の志願者数推移】



日程の変更がどう影響するか

ずっと大きな変更なく行われていた慶應義塾大学医学部の入試が、2025年度では一次試験が2025年2月9日、二次試験が2025年3月上旬に行われることになりました。


2月9日というと、2024年度入試でいうと大阪医科薬科大学一般前期の一次試験と同じ日であり、聖マリアンナ医科大学一般前期の一次試験の翌日にあたります。


このあたりは2024年度に突然変更になった聖マリアンナ医科大学を除けば、毎年、東京慈恵会医科大学、大阪医科薬科大学、産業医科大学といった私立医学部上位校の一次試験が集中する日程であり、他大学と重ならないよう調整するのではないかと思われます。


特に他の私立医学部と重なることがなければ、志願者数は日程変更によって大きく左右されることはないと考えられます。なぜなら、先ほども述べたように慶應義塾大学医学部を受験する層というのは、外的要因に左右されることなく、受験することをかなり前から決めていると思われるからです。


二次試験日は3月上旬ということで、これまで3月1日前後に行われていた日程とほぼ変わらないと思われます。このあたりは例年、私立医学部の後期日程の一次試験や、東京慈恵会医科大学、大阪医科薬科大学、順天堂大学一般Bや独自併用の二次試験が集中する日程です。慶應義塾大学医学部の二次試験が動くことで影響を受けるとしたら、むしろ慶應義塾大学医学部の一次合格者がごっそり抜ける他大学の方でしょう。


他学部との入試日程の兼ね合い

慶應義塾大学の他学部の試験日はどうでしょうか。2024年度の入試日程は2月10日の薬学部を皮切りに、ほぼ1日刻みで行われ、最後が医学部一次試験の2月19日です。慶應義塾大学は私立大学には珍しく全学部統一入試や共通テスト利用を行っていないため、一般選抜は基本的に一発勝負になります。


2025年度から医学部の一次試験を2月9日に持ってくるということは、すべての学部の中で最も早い試験日になると考えられます。


【2024年度の慶應義塾大学一般選抜日程】

学部
試験日
薬学部
2月10日(土)
看護医療学部(一次)
2月11日(日・祝)
理工学部
2月12日(月・祝)
経済学部
2月13日(火)
商学部
2月14日(水)
文学部
2月15日(木)
法学部
2月16日(金)

総合政策学部

2月17日(土)
環境情報学部
2月18日(日)
医学部(一次)
2月19日(月)
看護医療学部(二次)
2月20日(火)
医学部(二次)
3月1日(金)

慶應義塾大学は学部ごとの併願状況を公表していますが、他の学部を併願しない単願者が圧倒的に多く、2023年度入試では志願者総数37,411人のうち半数近くに及ぶ17,766人が単願者です。次いで2学部併願者5,753人、3学部併願者1,698人と続きます。


医学部は志願者1,412人のうち単願者が1,145人です。併願学部で最も多いのは理工学部で169人、次いで経済学部A方式(英語・数学・小論文)58人、薬学部薬学科(6年制)57人、薬学部薬科学科(4年制)13人と続きます。看護医療学部との併願者は7人。医学部志願者は他の医療系学部よりも理工学部や経済学部に目が向いていることがわかります。


今回の医学部入試日程の変更により、薬学部・看護医療学部と医療系学部の試験日が3日連続になります。また理工学部も合わせれば、入試日程の序盤が理系学部で固められることになります。医学部受験生にとっては、慶應義塾大学の他の学部にも目を向けるきっかけになるかもしれません。





鈴村
鈴村
メルリックス学院医学部・歯学部受験情報センター長

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