東海大学医学部「希望の星育成」が大チャンス!

こんにちは。
受験情報センター長の鈴村です。


東海大学の2025年度入試情報デジタルパンフレットが公開されました。新課程入試の初年度となりますが、医学部の総合型選抜「希望の星育成」と特別選抜「展学のすすめ」で大きな変更があります。




目次[非表示]

  1. 1.「希望の星育成」は併願可がポイント
  2. 2.出願資格の評定平均がなくなる
  3. 3.予想される志願者増、ボーダーラインは?
  4. 4.「展学のすすめ」の試験日は11月に

「希望の星育成」は併願可がポイント

東海大学医学部の総合型選抜である「希望の星育成」は、一次試験で小論文・個人面接・オブザベーション評価が行われ、二次試験が共通テストです。共通テストの試験科目は英語・数学・理科2科目の私立理系型です。


「希望の星育成」のポイントは併願が可能であるところです。10月に行われる一次試験で合格をいただけば、後は共通テスト対策、志望校対策に集中することができます。国公立医学部を志望している医学部受験生にとっては、数少ない「早めに押さえられる私立医学部」です。


出願資格の評定平均がなくなる

ただし、これまでは出願資格として「現役生であること」と「評定平均値3.8以上」という基準がありました。その「評定平均値」が2025年度から撤廃されます。つまり、現役生であれば誰でも受験できることになります。


さらに、日本の高校を卒業見込の者だけでなく、外国の学校を卒業見込の者や国際バカロレア資格等でも出願が認められることとなり、範囲が広がりました。

(このあたりは大学のパンフレット、ないしは大学に直接確認してください)


また、これまで出願書類にあった「人物評価書」がなくなりました。2人以上の推薦者に書いてもらう必要があった書類がなくなることで、本人が書く「志望理由書」「活動報告書」そして高校から発行された「調査書」のみになります。


予想される志願者増、ボーダーラインは?

このように出願の間口が広がり、書類提出のハードルが下がったことで、志願者はさらに増えるものと思われます。昨年度の「希望の星育成」の志願者数は過去最高の110名でしたが、2025年度はそれを超えるのではないかと思われます。


では、志願者が増えれば共通テストのボーダーラインも上がるかというと、そうとは言い切れないところがあります。2024年度入試で「希望の星育成」に合格した生徒の話を聞くと、共通テストで7割ぐらいあれば最終合格をいただけるようです。


2024年度の最終合格者は22名。2023年度の15名、2022年度の24名、2021年度の22名と比べて「例年並み」と言えるのではないかと思います。ちなみに、いずれもこのところ共通テストで7割台前半あれば最終合格をいただけているので、ボーダーラインはそれほど変わっていないと思われます。


これは併願可能な入試ということが関係しているのだろうと思います。最終合格をいただいた受験生のうち、共通テストで高得点を取っている人は、国公立医学部や他の私立医学部に抜けていくので、ボーダーラインを上げればそれだけ入学辞退者が増えることになります。


そのため、歩留まりを考えながらある一定数の入学者を確保するということになると、やはりこれまで通りのボーダーラインが適正ということになるのではないかと思います。いずれにせよ、共通テストの平均点次第ということになりそうです。一次試験は10月19日(土)に行われます。


「展学のすすめ」の試験日は11月に

さて、東海大学医学部は「展学のすすめ」という再受験生向けの特別選抜を行っています。一次試験は英語と小論文、二次試験は個人面接という試験科目であり、文系再受験生にも受けやすく、毎年多くの志願者を集めます。2024年度の志願者は207名、受験者193名、一次合格者28名、最終合格者9名でした。


2025年度は入試日程が少し後ろにずれて、一次試験は11月10日(日)、二次試験は11月24日(日)です。昨年度の小論文テーマは、医師の働き方改革施行に合わせた、ズバリ「過労死」がテーマでした。


東海大学医学部の小論文は「希望の星育成」などすべての試験区分で課されますが、医学に関わらず多彩なテーマが出題されます。また、大学としての採点基準はかなり厳格に決められている様子であり、単なる「医系小論文」のつもりで臨むと痛い目を見ることが、過去の合格状況からわかっています。





鈴村
鈴村
メルリックス学院医学部・歯学部受験情報センター長

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