数学は語学だ!!|メルリックス麹町校より
皆さん、こんにちは。
メルリックス学院麹町校個別館・校舎長の富澤陽介です。
麹町校は、JR・東京メトロ四ツ谷駅と東京メトロ麹町駅のどちらからもアクセスできる好立地ですが、僕は四ツ谷駅をよく利用しています。四ツ谷駅麹町口から校舎の方へ信号を渡ったところに花壇があり、毎日綺麗な花が咲いています。今朝そこをら通ると、アオスジアゲハが3匹も蜜を吸いに来ていました。10月も下旬ですが、まだアゲハチョウが飛んでいるとは。
今年はなかなか涼しくならないですから、夏の疲れが取れないまま気づいたら入試シーズンとなりそうで怖いです。受験生はしっかり体調管理をしましょう。
さて、今回は「日本語の数学語翻訳・数学語の日本語訳」というテーマで書かせて頂きます。
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数学が苦手な原因は?
「日本語の数学語翻訳・数学語の日本語訳」というのは ニッチなテーマではありますが、医学部受験の数学科講師として10年以上指導した経験から言える、真理と言えることの一つです。特に、数学が苦手だと自覚のある医学部受験生は必見です。
10年以上も医学部受験の業界で数学の指導をしていると、たくさんの数学が苦手な受験生と出会います。
その他の理系学部を志望する受験生より医学部受験生は数学が苦手なことが多いですから、本当に多くの数学が苦手な生徒に向き合いました。数学が苦手なら文系学部を受ければいいとはならないのが医学部受験ですから、必ず数学ができるようにしなければなりません。
そんな受験生を講師として駆け出しの頃はとにかく体当たりで指導してきました。終電のギリギリまで一緒に勉強をしたり、大量の課題を課しそれを採点したり、休みの日にも生徒の質問に答えるために塾に来たりとまさに体当たりの日々でした。
そうやってたくさんの生徒に指導しているうちに、少しずつですが、そもそも何が原因で数学が苦手なのかということを体系立てて捉えられるようになりました。
数学が苦手な原因は様々ありますが「日本語の数学語訳・数学語の日本語訳」が苦手な生徒は、数学でつまずくことが多いのではないかと思います。
「日本語の数学語訳」とは?
本日のメルリックス麹町校での個別指導で扱った問題を例にしましょう。
完全数についての問題です。数学が苦手だったという保護者の方は、この章を飛ばしていただいて結構です。
『自然数の自身を除いた約数の総和がその自然数自身となる数のことを完全数と定義するとき、異なる2つの素数の積pqという形の完全数をすべて求めよ。』(一部抜粋) |
とても有名な一問です。
数学が得意な生徒は、この「日本語」を読んで「数学語」に訳すことができます。
そもそも、完全数とは「自身を除いた約数の合計が、その数自体に等しくなる自然数」のことです。
例としては、6 や 28 があります。
6 の約数:1, 2, 3(6 自身を除く) 6の約数の合計は 1 + 2 + 3 = 6(6 に等しいので完全数) |
28 の約数:1, 2, 4, 7, 14(28 自身を除く) |
今回の問題では、「異なる2つの素数の積」という形で完全数になる数を探しています。
異なる素数 p と q があったとき、それらの積は pq になります。
この pq が完全数になるためには、「自身を除いた約数の合計がその数自体に等しい」ことが必要です。
p と q は異なる素数とします。
このとき、積 pq の約数は、次の4つです:1, p, q, p 約数の合計は次のようになります:1+p+q+pq |
この式は因数分解して、(1+p)(1+q)と表すことができます。
つまり、自然数pqの約数の総和は(1+p)(1+q)で、自身を除けば、(1+p)(1+q)-pqとなります。
これがその自然数自身pqとなればいいから
(1+p)(1+q)-pq=pq
が成り立つような、pqを求める、ということになります。
日本語で書かれたものを数式に直すこと、これを僕は「日本語の数学語訳」と呼んでいます。
『自然数の自身を除いた約数の総和がその自然数自身となる数のことを完全数と定義する』 |
数学が苦手な生徒を細かく分析すると、この「数学語訳」ができないことがほとんどです。
数学講師に求められること
この「数学語訳」は、実は中学数学の頃から訓練しています。
『ある数xの8倍と6の和は、xの10倍に等しい。このとき、xの値を求めなさい。』 |
これなら誰でも「数学語訳」できますね。
8x+6=10x |
昔はできていた「数学語訳」が今はできない。
どこに境目があったのか、それは生徒それぞれです。
数学講師はその境目(数学語訳ができなくなった部分)を正しく把握し、生徒それぞれに必要十分な指導をするべきです。これは一人ひとりを細かく見られる個別指導でしか成し得ないと思います。麹町校を個別専門館にしたのも、このような理由です。
「数学語訳の日本語訳」とは?
次に、「数学語の日本語訳」について考えます。
「数学語の日本語訳」とは「数式で書かれたものを日本語に直すこと」です。
例えば、
『複素数α、βが β=(1+i)αを満たすとき』 |
という数式(数学語)を
『点βは点αを原点を中心にπ/4だけ回転し、原点からの距離を√2倍した点』 |
と日本語に直すことです。
数学が苦手な生徒は、これもできません。
複素数を図形的に理解することや、そのための知識も必要ですが、それ以上に大切なことは、このように「数学語を日本語」に直してみるという習慣です。
数学は語学だ!!
英語に「和文英訳」と「英文和訳」があるように、実は数学にも「和文数訳」と「数文和訳」があるんですね。
まさに、数学も語学なんです。
僕の授業では、とにかくしつこいほどに「ここの日本語を数式に直してみて」と「ここの数式を日本語に直してみて」を徹底します。
授業で徹底していると、だんだんと問題が解けるようになっていきます。
この記事を読んでいる受験生で、特に数学が苦手だと自覚がある場合は、この「日本語の数学語翻訳・数学語の日本語訳」を意識して勉強してください。問題文を読みながら、「ここの日本語はちゃんと数式にできているか?」「ここの数式はちゃんと日本語にできているか?」を徹底してください。グンと成績が伸びます。
数学語を日本語に訳す力を身につけるには?
数学を学ぶ中で「日本語を数学語に訳す」だけでなく、「数学語を日本語に訳す」ことも非常に重要です。この力が身につくと、数式で表現された内容を直感的に理解しやすくなり、数学の問題解決能力が大きく向上します。
しかし、この「数学語の日本語訳」をうまく行うのは、特に数学が苦手な生徒にとっては簡単なことではありません。
例えば、「複素数α、βが β=(1+i)α を満たすとき」という数式を読んだときに、それを具体的な意味としてイメージできるようにすることが必要です。このようなスキルを身につけるためには、たくさんの練習とフィードバックが欠かせません。問題を解く過程で数式の意味を的確に日本語に置き換えること、これを繰り返し訓練することが、医学部合格への近道です。
では、どうすればこの「数学語の日本語訳」のスキルを身につけることができるのでしょうか?結論として、一人でこれを習得するのは難しいことが多いです。特に、自分の理解が正しいかどうかを確認することが難しいため、誤った解釈を繰り返してしまう可能性があります。そのため、個別指導で数学講師のアドバイスを受けることが大切です。
個別指導では、講師が生徒一人ひとりの理解の段階を細かく把握し、それに合わせて的確なフィードバックを提供します。「この数式はどういう意味か?」「どのように日本語に直すべきか?」といった疑問に対して、その場で具体的な説明をしてもらえるため、自分では気づけなかった誤りを修正しながら学ぶことができます。
メルリックス学院麹町校の個別指導では、生徒それぞれの理解度に応じた指導を行うことで、「数学語」と「日本語」の双方向の翻訳スキルを身につけることができます。数学は語学であり、講師と対話しながら学ぶことが、最も効率的で確実な方法です。
もし自分一人での勉強に限界を感じているなら、ぜひ一度、個別指導を受けてみることをおすすめします。皆さんが「数学語」と「日本語」の翻訳スキルを身につけ、数学の力を飛躍的に向上させるためのサポートを全力で行います。
自分一人では難しそうだなと感じた場合は、是非、メルリックス学院麹町校へお問い合わせください。お待ちしております。
それでは、失礼致します。
ぜひどんなことでもご相談ください!
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