2024私立医学部入試の主な変更点【2023/10/29更新】
こんにちは。
受験情報センター長の鈴村です。
現時点でわかっている私立医学部の2024(令和6)年度の入試に関する主な変更点についてまとめました。11月上旬に発売する【私立医歯学部受験攻略ガイド2024年度版】にも掲載しています。
目次[非表示]
2024(令和6)年度 私立医学部入試の主な変更点(2023/08/02現在)
大学名 |
試験区分 |
2023年度 |
2024年度 |
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獨協医科大学 |
学校推薦型選抜 |
系列校:10名以内 |
系列校:約10名 |
総合型選抜 |
ワークショップ(2次試験) |
プレゼンテーション(2次試験)※事前課題と当日課題 |
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一般選抜 |
57名 |
前期:52名、後期:10名 |
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共テ利用 |
10名 英・数・理2科目 2次試験:一般2次試験と同日 |
5名 英・数・理2科目・国(近代以降の文章) 2次試験:一般後期2次試験と同日 |
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地域枠 |
栃木県地域枠:5名(一般・共テ利用) |
栃木県地域枠:5名(一般前期) 埼玉県地域枠:2名(一般前期) 茨城県地域枠:2名(一般前期) 埼玉県地域枠:2名(一般前期) |
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杏林大学 |
一般選抜 |
数学60分 |
数学70分 |
一般選抜 |
新潟県地域枠3名 |
新潟県地域枠4名 |
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共テ利用 |
英・数・理2科目 |
英または国(近代以降の文章)・数・理2科目 |
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東京医科大学 |
学校推薦型選抜 |
全国ブロック別推薦を開始(6名以内)
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一般選抜 |
79人 |
74人 |
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東京慈恵会医科大学 |
一般選抜 |
1次試験:2/9(木) 2次試験:2/19(日)~21(火) |
1次試験:2/18(日) 2次試験:2/29(木)~3/2(土) |
東京女子医科大学 |
学校推薦型選抜 |
指定校推薦を廃止(約10名)
一般推薦約23名→約33名
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学校推薦型選抜
一般選抜
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インターネット出願導入 |
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日本大学 |
学校推薦型選抜 |
新潟県地域枠推薦2名
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一般N方式 |
面接60点 |
面接30点 |
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日本医科大学
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共通テスト「国語」併用 |
後期で実施 |
・前期で実施
・英語外部試験を評価に加える
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一般前期 |
1次試験:福岡会場(駿台福岡校)新設 |
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北里大学 |
学士入学者選抜 |
一般選抜と同日に実施 |
学校推薦型選抜と同日に実施 |
聖マリアンナ医科大学 |
学校推薦型選抜 |
出願資格:評定平均4.0以上 |
出願資格:評定平均3.8以上 |
自然科学総合問題(物理・化学・生物の融合問題) |
基礎学力試験(数Ⅰ・A・Ⅱ・B、理科2科目) |
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神奈川県地域枠5名 |
神奈川県地域枠7名 |
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金沢医科大学 |
総合型選抜(AO入試) |
14人 |
15人 |
学校推薦型選抜(指定校・指定地域) |
6人 |
5人 |
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藤田医科大学 |
ふじた未来入試 |
高3枠と専願枠合わせて12名 |
高3枠と独創一理枠合わせて12名 |
数Ⅲが出題範囲から除外。数学Ⅰ・Ⅱ・A・B(数列・ベクトル) |
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一般選抜 |
一般前期:1次試験1/19(木)、2次試験1/27(金)または1/28(土) |
一般前期:1次試験2/4(日)、2次試験2/12(月・祝)または2/13(火) |
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大阪医科薬科大学 |
総合型選抜 |
「至誠仁術」入試(専願制)廃止(3名) |
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学校推薦型選抜 |
公募制推薦入試(専願制)を開始(10名)
・現役のみ
・評定平均4.0以上
・英語外部試験のスコアが基準を満たす者(おおむねB1レベル)※
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一般選抜(前期・後期) |
数学100分 |
数学90分 |
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近畿大学 |
一般前期 |
数学:医学部独自問題 |
数学:全学部共通問題 |
兵庫医科大学 |
総合型選抜 |
一般枠:3名以内 1次試験:書類審査 |
一般枠:約5名 書類審査が2次試験に |
学校推薦型選抜 |
一般公募制:約13名 |
一般公募制:約15名 |
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総合型選抜・学校推薦型選抜 |
英語:50分 |
英語:60分 |
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一般選抜 |
一般A:約71名 |
一般A:約67名 |
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川崎医科大学 |
総合型選抜 |
総合適性試験:理科は物理・化学・生物の3科目 |
総合適性試験:理科は物理・化学・生物より2科目選択 |
久留米大学 |
学校推薦型選抜 |
出願資格:評定平均3.8以上 一般A日程:約10名 |
出願資格:評定平均に関する規定なし 一般A日程:約8名 |
自己推薦型選抜 |
約2名で実施
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産業医科大学
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総合型選抜 |
10名以内で開始
・1浪まで
・一次:小論文および面接
・二次:共テ3教科の得点80%以上
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学校推薦型選抜 |
・1校につき4名以内(内3名は現役生)
・評定平均4.3以上
・面接:1人約30分間
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・1校からの推薦人数に制限なし
・評定平均4.3以上または2023年度共テ5教科6科目で80%以上
・面接:1人約20分間
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一般選抜 |
約80名 |
・一般A:約60名(共テ+英・数・理2科目+小・面)
・一般B:5名以内(英・数・理2科目+小・面)
・一般C:5名以内(共テ+小・面)
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福岡大学 |
一般選抜 |
小論文60分 |
小論文50分 |
※英検1980以上、GTEC930以上
新課程入試を前に先取り改革をする大学が目立つ
2025年度(令和7年度)から新課程入試となるため、各大学のホームページには既に再来年の入試変更に関する予告が掲載されています。新課程入試の前年度はあまり大きな入試変更がないのが通例ですが、今回は新課程年度を待たずに入試改革を前倒しで行う大学が目立ちます。
このところ、私立医学部は総合型選抜・学校推薦型選抜を導入する大学が増え、一般選抜の定員は減少傾向にあります。この傾向は新課程入試になってもしばらくは続きそうです。
東京医科大学の全国ブロック別推薦
全国を5~6のブロックに分けて選抜する入試は、以前昭和大学がセンター利用入試で実施していました。現役生のみが出願できる「地域別選抜」と呼ばれる入試であり、ブロック別に選考するため北海道や九州・沖縄などは東京や南関東に比べると、ブロック別に公表されてはいませんでしたが合格最低点が低い傾向にありました。
また、東京慈恵会医科大学は一般の募集定員105名のうち、5名を「地域区分」で募集しています。これは地域枠とは異なり、出身高校が属する地域区分A~Eの中から各1名を優先して合格するものです。(卒業後の進路を拘束するものではありません)
こうした全国をブロック別に選抜する入試は、医学部以外では慶應義塾大学法学部のFIT入試や、早稲田大学社会科学部の全国自己推薦入試などで行われています。
慈恵の募集要項にも地域区分について「本学は全国からの入学生を求めていますので、各地域区分からの多くの応募を期待しています」とあります。どうしても首都圏の中高一貫校の入学生が多くなりがちな首都圏の難関校は、地方の優秀な受験生にも入学してもらうことで多様性を確保したいという意図があるのでしょう。
東京医科大学の全国ブロック別推薦は一般公募推薦とも併願できるので、地方の医学部受験生はぜひ出願を考えていいと思います。
英語の資格・検定試験を活用する入試が増える?
また、いよいよ新課程入試を再来年に控え、英語の資格・検定試験のスコアを入試に導入する私立医学部が増えてきました。これまでも英語外部試験のスコアがある一定基準を超えている受験生だけが出願できる入試には次のようなものがありました。
順天堂大学 一般B選抜
順天堂大学の一般B選抜はおおむねCEFR B1以上のスコアを持っていることが求められ、スコアに応じて英語の得点に最高25点が加算されます。おおよそですが英検2級で5点、英検準1級で15点、英検1級で25点程度です。
※詳しいスコアはこちらをご覧ください(2023年度募集要項)
関西医科大学 特色選抜入試
関西医科大学の特色選抜入試は<英語型>で出願する場合、CEFR B2以上のスコアが必要です。
※詳しくはこちらをご覧ください(2024年度募集要項)
埼玉医科大学 学校推薦型選抜(特別枠)
埼玉医科大学の特別枠推薦入試は英検1級レベルのスコアを持っていれば、1浪までなら誰でも受験できます。
※詳しくはこちらをご覧ください(2024年度募集要項)
日本医科大学 グローバル特別選抜
今年は日本医科大学がグローバル特別選抜を10名で新設します。昨年まで後期で行っていた共通テスト「国語」併用選抜が、前期に移動して出願資格に英語外部試験のスコアが加わりました。英検準1級以上を持っている受験生は出願することをおススメします。
※詳しくはこちらをご覧ください(2024年度募集要項)
私立医学部で英語外部試験が「必須」になる動きは今のところなさそうですが、「活用」できる入試は今後も少しずつ増えていくでしょう。英語の勉強も兼ねて高校時代に取得することは英検やGTECを受験することは視野に入れておくといいでしょう。
今後も新たな情報がわかり次第更新していきます。