2025年度入試 国公立大学医学部前期日程偏差値予想ランキング【中四国・九州編】
こんにちは。
メルリックス学院代表の佐藤正憲です。
前回に引き続き国公立医学部西日本編の第二回として、中四国・九州地方の偏差値予想ランキングをみていきたいと思います。
目次[非表示]
- 1.【概観】中国・四国・九州地方の国公立医学部
- 2.大学別の各論分析
- 2.1.中国地方の国公立大学医学部
- 2.1.1.岡山大学(偏差値予想ランキング:50大学中14位)
- 2.1.2.広島大学(偏差値予想ランキング:50大学中18位)
- 2.1.3.鳥取大学(偏差値予想ランキング:50大学中 45位)
- 2.1.4.島根大学(偏差値予想ランキング:50大学中 29位)
- 2.1.5.山口大学(偏差値予想ランキング:50大学中 30位)
- 2.2.四国地方の国公立大学医学部
- 2.2.1.香川大学(偏差値予想ランキング:50大学中 39位)
- 2.2.2.徳島大学(偏差値予想ランキング:50大学中 42位)
- 2.2.3.愛媛大学(偏差値予想ランキング:50大学中 27位)
- 2.2.4.高知大学(偏差値予想ランキング:50大学中 40位)
- 2.3.九州地方の国公立大学医学部
- 2.3.1.九州大学(偏差値予想ランキング:50大学中 7位)
- 2.3.2.長崎大学(偏差値予想ランキング:50大学中 24位)
- 2.3.3.熊本大学(偏差値予想ランキング:50大学中 31位)
- 2.3.4.佐賀大学(偏差値予想ランキング:50大学中 44位)
- 2.3.5.大分大学(偏差値予想ランキング:50大学中 43位)
- 2.3.6.宮崎大学(偏差値予想ランキング:50大学中 48位)
- 2.3.7.鹿児島大学(偏差値予想ランキング:50大学中 38位)
- 2.3.8.琉球大学(偏差値予想ランキング:50大学中 47位)
- 3.まとめ
- 4.国公立大学医学部 共通テスト比率ランキング(昇順)
- 5.☆佐藤代表の著書が全国有名書店、Amazonで発売中☆
【概観】中国・四国・九州地方の国公立医学部
今回は中国・四国、そして九州地方の国公立医学部について、各大学の入試難易度、偏差値ランキングを分析して参ります。中国・四国・九州に所在している私立医学部はたった4大学(岡山に1大学、福岡に3大学)であるのに対して、国公立医学部は17大学もあります。つまり、各県ごとに1大学ずつで、中国に5大学、四国に4大学、九州に8大学あります。
この違いは各県での大学入試全体における医学部の位置付けが特別なものであることを意味し、受験生の数としても国公立医学部志望者の割合が多いことを示しています。
それゆえ、いわゆる地方国公立医学部であっても、各県を代表するような存在であり、首都圏の受験生からすると驚くほどの数の難関医学部がひしめいています。
大学別の各論分析
以下に、西日本、とくに中国・四国・九州地方の国公立医学部の特徴を、各大学ごとに分析してまいります。
中国地方の国公立大学医学部
岡山大学(偏差値予想ランキング:50大学中14位)
▶概要
岡山大学医学部の偏差値ランキングは14位。全国でも上位に位置する難関大学です。
募集方法は一般前期入試で95名を選抜し、9名を地域枠推薦入試で選抜します。地域枠に関しては募集する県(岡山県、鳥取県、広島県、兵庫県)の高校を卒業していることが要件にはなりますが、評定平均は課されておりません。
2021年度入試までは二段階選抜を実施しなかったですが、2022年度入試から二段階選抜の実施ラインを4倍で実施したところ、257名の不合格者が発生しました。更に2023年度からは現行の3倍で二段階選抜が実施されることになりました。
また、英検1級を入試前年度の4月以降に取得していることにより、共通テストの英語、二次試験の英語を満点評価する措置もとられております。
▶分析に基づく予想
岡山大学医学部の共通テストの合格者平均得点率が85%を超えており、かつ二次試験合格者平均得点率もほぼ80%です。そのことから鑑みても共通テスト、二次試験ともハイスコアが要求される入試であります。
仮に英検1級満点措置で受験していても数学、理科で700点配点がありますので、数学、理科で相当な学力を有していないと安泰とは言えない点が注意です。
Aの受験生が共通テスト80% 二次試験で80%を得点した場合、1320点/1650点になります。
英検1級満点措置を適用した場合、理科と数学で共通テストと二次試験を合算した成績において820点/1150点(得点率:71%以上)を得点しなくてはなりません。特別にハードルが下がることではない点に注意が必要です。
広島大学(偏差値予想ランキング:50大学中18位)
▶概要
広島大学医学部の偏差値ランキングは18位で、こちらも岡山とかわらないくらいの上位レベルの医学部です。
一般前期試験の募集人員は92名です。更に推薦入試で18名、総合型選抜で5名を選抜します。
二段階選抜実施ラインが5倍で設定されておりますが、近年は二段階選抜が実施されておりません。
一般入試前期試験では二次試験の配点が①英語300点 数学300点 理科1200点 ②英語800点 数学800点 理科200点 ③英語600点 数学600点 理科600点の3種類あります。
募集人員の半分を①②型で選抜し、残りの募集人員を③型で選抜する形になります。
広島大学医学部を狙う方はどの型で高得点を目指すかが重要になってきます。
加えて二次試験の科目で一教科でも受験者平均点の60%に満たない教科があった場合は不合格になる点に注意です。
▶分析に基づく予想
広島大学医学部の共通テストの合格者平均点が86%であり、非常に高い。加えて二次試験の配点が高く、問題も標準レベルのものが中心であります。二次試験の合格者平均得点率が66%前後であることから、記述の採点が辛いことが予想されます。
入念に記述対策をすることが必須です。ここ数年、安定した入試を実施しているので、広島大学に関しては偏差値ランキング変動の可能性は薄いと思われます。
鳥取大学(偏差値予想ランキング:50大学中 45位)
▶概要
鳥取大学医学部の偏差値ランキングは50大学のなかで45位。国公立医学部合格にこだわる受験生にとって、狙い目の医学部となっています。
一般入試募集人員は58名でありますが、地域枠(21名)と推薦入試(26名)に分けて選抜します。
二段階選抜ラインが明確なライン613点/920点(得点率:66.6%)で設定されております。
また、共通テストの配点が英語、数学が100点 国語と理科が200点 社会が100点 情報Ⅰが30点で国語と理科の配点が高い点が特徴です。
2022年度、2023年度、2024年度で隔年現象がきれいに生じており、2023年度は60名強の二段階選抜不合格者が発生しました。2025年度は志願者が増す可能性が高いです。
▶分析に基づく予想
鳥取大学医学部の問題は数学の一部の問題を除いて全学共通問題であります。問題も標準問題中心です。
合格者二次試験平均得点率が80%近くあり、共通テストの合格者平均得点率も82.8%あることから、一次試験、二次試験共にしっかりと得点することが要求されます。
隔年現象がきれいに起きておりますので、2025年度は志願者が増加する可能性が高いです。
島根大学(偏差値予想ランキング:50大学中 29位)
▶概要
島根大学医学部の偏差値ランキングは29位。全国では中堅レベルの医学部で、隣接する鳥取大学医学部より上位に位置しています。
一般入試募集人員は58名でありますが、推薦入試(25名)に分けて選抜します。
二段階選抜ラインが8倍で設定されておりますが、2023年度入試では649名の志願者が集中し、184名の不合格者が出ました。
最後の砦として鳥取大学、島根大学、山口大学は検討されることも多く、二段階選抜実施状況には意識しなくてはならないでしょう。
▶分析に基づく予想
島根大学医学部の二次試験は英語、数学のみであり、一次試験の比率が圧倒的に高いです。二次試験は数学が標準で英語の問題難度が極めて高いので英語を得点源にする受験生が有利であるといえます。いずれにせよ、共通テストでしっかりとボーダーをクリアすることが極めて重要であります。
山口大学(偏差値予想ランキング:50大学中 30位)
▶概要
山口大学医学部の偏差値ランキングは30位で、島根大学医学部と同程度の中堅レベル医学部です。
一般入試募集人員は55名でありますが、後期試験10名、推薦入試44名に分けて選抜します。
共通テストと二次比率が950:600で一次重視型です。
二段階選抜ラインが7倍で設定されており、二段階選抜はこの数年、実施されていないです。
隔年現象が起きやすいのもこの大学の特徴であります。
▶分析に基づく予想
山口大学医学部の二次試験は標準問題中心の構成なので、共通テストを失敗すると取り返すのが厳しいです。
英語の自由英作文が特有なので、しっかりと添削を受けて対策を要します。
問題の難度に対して、妥当な二次試験合格者平均得点率が出ているので、採点基準も特別厳しくはないと思われます。
四国地方の国公立大学医学部
香川大学(偏差値予想ランキング:50大学中 39位)
▶概要
香川大学医学部の偏差値ランキングは39位で、全国では比較的狙いやすい医学部として位置しています。
一般入試募集人員は79名(地域枠9名含む)でありますが、推薦入試(30)名)に分けて選抜します。
二段階選抜ラインが2022年度から4倍で設定されておりますが、2022年度入試と2024年度入試で二段階選抜が実施されました。また、共通テストの配点で国語と社会の配点が他教科の2倍(200点)になることも特徴であります。
2023年度入試より国際バカロレア入試が新設されました。
▶分析に基づく予想
香川大学医学部の入試では、共通テストと二次試験の割合が700;700なので双方で高得点が要求されます。二次試験の問題も標準的であります。
隔年で二段階選抜が実施されているので、共通テストボーダー線上の受験生は特に注意したいところです。
徳島大学(偏差値予想ランキング:50大学中 42位)
▶概要
徳島大学医学部の偏差値ランキングは42位で、難易度が低めとなっていますが、大都市圏・関西からのアクセスも良い立地であり、狙い目の医学部といえます。
一般入試募集人員は55名でありますが、推薦入試(25名)総合型選抜(8名)に分けて選抜します。
二段階選抜ラインが5倍600点/900点で設定されております。二次試験が英語と数学のみで(配点200点ずつ)共通テストが900点で二次試験が400点で圧倒的に共通テスト重視型であります。
▶分析に基づく予想
徳島大学医学部入試では、二次試験が英語、数学のみであり、一次試験の比率が圧倒的に高いです。しかし、標準問題中心の構成にも拘わらず、二次平均合格者得点率が70%前後にしかすぎないことは記述問題の採点が相当辛いはずであります。入念な記述対策が必要であります。
志願者数がふえることにより、入試難易度ランキングが上がる可能性もあります。
愛媛大学(偏差値予想ランキング:50大学中 27位)
▶概要
愛媛大学医学部の偏差値ランキングは27位で、全国平均の中堅レベルの医学部といえます。
一般入試募集人員は55名でありますが、総合型選抜(10名)、推薦入試(25名)に分けて選抜します。共通テストと二次試験の比率が500対700であります。
二段階選抜ラインが6倍で設定されており、2022年度6倍を超えても二段階選抜が実施されませんでしたが、2024年度入試では239名が二段階選抜で不合格になりました。
▶分析に基づく予想
愛媛大学医学部入試では、数学、理科は標準問題が並んでおり、英語に関しては医学部の専門テーマに加え、現代文的読解力と小論文的意見陳述を求められることから英語を得点源にする生徒にとっての適性があいやすいでしょう。英文で読解力を試すので国語力がある受験生が有利であります。
高知大学(偏差値予想ランキング:50大学中 40位)
▶概要
高知大学医学部の偏差値ランキングは、40位。狙い目の国公立医学部です。
一般入試募集人員は55名(地域枠5名)でありますが、推薦入試(25名)に分けて選抜します。
共通テストと二次試験比率が900:1000であります。
二段階選抜ラインが8倍で設定されておりますが、2023年度入試では649名の志願者が集中し、184名の不合格者が出ました。
▶分析に基づく予想
高知大学医学部入試では、英語のみ医学部固有問題で数学、理科は全学共通問題であることから英語でどこまで失点しないかが大切になってきます。
問題の難度に対して合格者二次平均得点率が低いことから記述対策の入念な対策が必要であります。
九州地方の国公立大学医学部
九州大学(偏差値予想ランキング:50大学中 7位)
▶概要
九州大学医学部は、西日本を代表する医学部で、中四国・九州地方で唯一の旧帝大医学部です。偏差値ランキングも全国で7位と、最上位に位置する、伝統的な最難関医学部です。
一般入試募集人員は105名であります。推薦入試等は特に実施致しません。
共通テストと二次試験比率が475:700であります。
二段階選抜ラインが2.5倍で設定されておりますが、2024年度入試では20名、2023年度入試では19名の不合格者が出ました。
二次試験の理科選択が物理と化学のみである点が注意です。
▶分析に基づく予想
九州大学医学部の入試においては、北海道大学医学部と並び、旧帝国大学医学部の中では問題が標準問題中心で80%程度の得点率を求められます。
二次試験の理科配点が少し高く、理科が特に標準問題中心の出題ですので、理科での失点が致命的になりかねない点が
特徴です。
長崎大学(偏差値予想ランキング:50大学中 24位)
▶概要
長崎大学医学部の偏差値ランキングは24位で、全国平均レベルです。
一般入試募集人員は76名でありますが、推薦入試(39名)に分けて選抜します。
共通テストと二次試験比率が465:800であります。
二段階選抜ラインが5倍で設定されておりますが、2024年度入試では588名の志願者が集中し、207名の不合格者が出ました。共通テスト新課程前で九州大志望者が長崎大学に流入されてきたことが予想されます。
推薦入試は地域枠が立地する高校を卒業(1浪まで)、もしくは卒業見込みであることが条件であります。
▶分析に基づく予想
長崎大学医学部入試では、数学の一部が医学部固有問題でそれ以外は他学部共通問題ですので、二次試験においてもハイスコアが要求されます。
2025年度入試においては志願者数が2023年度程度に戻る可能性が高いでしょう。
熊本大学(偏差値予想ランキング:50大学中 31位)
▶概要
熊本大学医学部の偏差値ランキングは、長崎大学医学部とほぼ同じレベルの31位で、全国平均レベルの中堅校です。
一般入試募集人員は87名でありますが、推薦入試(23名)に分けて選抜します。
共通テストと二次試験比率が450:800であります。
二段階選抜ラインが4倍で設定されておりますが、2024年度入試では77名、2023年度入試では55名の不合格者が出ました。2024年度入試に関しては共通テスト新課程前で九州大志望者が熊本大学に流入されてきたことが予想されます。
共通テストの数学の配点が英語、数学、国語の半分の配点(50点)であり、数学的論理思考力は二次試験で判断する大学の思惑が顕著に現れています。
推薦入試は熊本県内の高校卒業見込の現役生が対象であります。加えて評定はA評価(評定数値4.3以上)が必要になります。
▶分析に基づく予想
熊本大学医学部入試では、数学のみが一部医学部固有問題であとは全学共通問題であります。数学で実力差が鮮明に出る出題構成であります。
加えて問題の難度に対して合格者平均得点率が低いので、記述問題の採点が厳しめであることが予想されます。
佐賀大学(偏差値予想ランキング:50大学中 44位)
▶概要
佐賀大学医学部の偏差値ランキングは44位で、全国的にはかなり狙いやすい医学部といえます。大都市圏の福岡からも近い立地の割に偏差値が低く、都市圏を狙う国公立医学部受験生におすすめです。
一般前期入試募集人員は50名でありますが、後期入試(10名)推薦入試(39名)佐賀県推薦(3名)に分けて選抜します。
共通テストと二次試験比率が640:300であります。
二段階選抜ラインが5倍で設定されておりますが、二段階選抜もこの数年、実施されておらず、安定した入試がなされております。
理科は物理と化学しか選択できない点に注意です。民間英語技能試験による共通テスト英語への優遇措置があります。
推薦入試は地域枠が立地する高校を卒業、もしくは卒業見込みであることが条件であります。
▶分析に基づく予想
佐賀大学医学部入試では、合格者共通テスト平均得点率が84.7%と地方医大の中では極めて高いのと、二次試験の合格者平均得点率が72%程度なので、入試問題レベルからすると、記述量が多いこともあり、採点基準が辛い可能性が高いです。その点も踏まえて準備を
進めたいです。共通テストで高得点受験者が出願する傾向が高いので、その理由からも二段階選抜が発生し辛いことが分かります。
大分大学(偏差値予想ランキング:50大学中 43位)
▶概要
大分大学医学部の偏差値ランキングは43位で、佐賀大学と同レベルの狙いやすい偏差値帯にあります。
一般前期入試募集人員は65名でありますが、総合型選抜35名(一般枠、地域枠)に分けて選抜します。
共通テストと二次試験比率が500:550であります。二段階選抜ラインが3倍で設定されておりますが、こちらは佐賀大学医学部とは対照的に毎年、二段階選抜が実施されております。2023年度は98名、2024年度は69名が二段階選抜で不合格になっております。
二段階選抜を意識しなくてはならない大学の一つです。
▶分析に基づく予想
大分大学医学部入試では、合格者共通テスト平均得点率が80.1%とそこまで高くないのと、二次試験の合格者平均得点率が70%程度なので、九州の中では二次逆転合格を狙いやすいイメージに大学であります。その影響で毎年、二段階選抜実施ラインを超える出願者が集まる理由があります。
大分大学医学部に関しては二次試験も九州大学を除く他の国公立大学医学部より難解ですので、標準問題だけでなく、難しい問題にも食らいつける力をつけておく必要があります。
宮崎大学(偏差値予想ランキング:50大学中 48位)
▶概要
宮崎大学医学部の偏差値ランキングは48位。とにかく国公立医学部を狙いたい受験生にはおすすめの大学の一つです。
一般前期入試募集人員は45名でありますが、一般後期試験で15名 地域枠推薦入試で40名選抜します。
共通テストと二次試験比率が1000:600であります。二段階選抜ラインが6倍で設定されておりますが、2023年度は12名の不合格者が出ました。二段階選抜はしっかりと適用する大学であります。
地域枠推薦入試15名は全国の高等学校を卒業した学生を選抜します。2浪まで受験対象に4入ります。但し、評定はA評価(評定数値4.3以上)が必要になります。
▶分析に基づく予想
宮崎大学医学部入試では、合格者共通テスト平均得点率が80.2%とそこまで高くないのと、二次試験の合格者平均得点率が66%程度なので、論述主体の数学、英語で受験生のスコアが伸びにくい傾向が考えられます。
論述対策を入念にするのと、理科のミスによる失点を少なくすることが必須です。英語の問題が骨太いので、英語で差をつけたい受験生には向いてる大学だと思われます。
鹿児島大学(偏差値予想ランキング:50大学中 38位)
▶概要
鹿児島大学医学部の偏差値ランキングは38位で、比較的受験しやすいレベルにあるといえ、九州の他の医学部に比べるとかなり上位に位置します。
一般前期入試募集人員は69名でありますが、一般後期試験で21名 地域枠推薦入試で20名選抜します。共通テストと二次試験比率が925:925であります。
二段階選抜ラインが5倍で設定されておりますが、この数年、二段階選抜を超えた志願者数は集まっておりません。
推薦入試は鹿児島県内の高等学校卒業見込みの者に限られ、現役生のみの対象です。加えて評定はA評価(評定数値4.3以上)が必要になります。
▶分析に基づく予想
鹿児島大学医学部入試では、合格者共通テスト平均得点率が81.4%、二次試験の合格者平均得点率が80%を超えております。標準問題主体の構成なので、ミスがすぐに命取りになります。二次試験で差がつき辛いので共通テストのボーダーを超えていることを確認してから出願したい大学です。
琉球大学(偏差値予想ランキング:50大学中 47位)
▶概要
琉球大学医学部の偏差値ランキングは47位。立地的には沖縄という遠隔地にありますが、かなり狙いやすい国公立医学部の一つです。
一般前期入試募集人員は70名でありますが、一般後期試験で25名 地域枠推薦入試で17名選抜します。
共通テストと二次試験比率が1000:800であります。二段階選抜ラインが5倍で設定されておりますが、2023年度前期入試で二段階選抜が実施され、71名が不合格になっております。
推薦入試は沖縄県内の高等学校、および離島地域の高等学校卒業見込みの者に限られ、1浪生まで受験資格が得られます。但し、評定はA評価(評定数値4.3以上)が必要になります。
▶分析に基づく予想
琉球大学医学部入試では、合格者共通テスト平均得点率が82.7%、二次試験の合格者平均得点率が80%近くあります。鹿児島大学同様、標準問題主体の構成なので、ミスがすぐに命取りになります。二次試験で差がつき辛いので共通テストのボーダーを超えていることを確認してから出願するのが良いでしょう。共通テストの点数によっては二段階選抜実施を意識してください。
まとめ
今回は、国公立医学部偏差値予想ランキング西日本編の第二回として、中四国・九州地方の各医学部について、2025年度入試の難易度予想を分析しました。
各大学ごとに特色がありますが、この地域全体の特徴して、福岡・岡山・広島という大都市圏以外では、難関校とともに、偏差値的にねらいやすい国公立医学部もまた多く存在していることです。
単純に偏差値ランキングだけで大学を決めるではなく、各県ごとの地域性や医学部の特色についてもしっかり調べて、地域医療への貢献として自分に何ができるかについてもよく考えたうえで、受験大学を決定してもらいたいといおもいます。
もちろん、自分の成績の傾向や得意・不得意の問題形式・分野によっても、本番の二次試験で大きな違いが現れてきます。受験すべき医学部に迷っているときは、ぜひ、専門家である医学部予備校にご相談ください。
私立医学部と国公立医学部を併願することを検討している受験生には、勉強のバランスや学習計画のうえで、考慮すべき要素がたくさんありますので、こちらもご相談いただければとおもいます。
国公立大学医学部 共通テスト比率ランキング(昇順)
※ 奈良県立医科大学は後期試験の指標で組み入れています。
※ 山梨大学医学部後期日程の偏差値は入れていません。
☆偏差値ランキングの考え方
・国公立医学部の偏差値は、いわゆる二次試験についての入試難易度ランキングを偏差値ランキングとして置き換えたものです。
・入試難易度に影響を与える要素については、地区ごとの偏在や倍率、入試問題の難易度など複数あります。
・今回も、河合塾さんが出している偏差値指標についても参考にさせていただきました。つまり、医学部専門予備校であるメルリックス学院生の合否状況と成績を指標として第一に分析して順位を予想しつつ、一部の大学については、河合塾からの指標から修正しているということになります。
・また、二次試験の偏差値が同一レベル帯の大学につきましては共通テスト合格者平均得点率の高い順番にランキングを修正しております。
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