東京医科大学推薦の小論文でデンマークの「脂肪税」が出題
こんにちは。
受験情報センター長の鈴村です。
昨日、東京医科大学の学校推薦型選抜が行われました。全国ブロック別選抜が導入されてから初めての推薦入試です。昨年度から東京医科大学の推薦は問題が持ち帰れるようになりました。メルリックス学院でも解答速報を実施しました。
2024年度は大問が2題減少、数学の小問が増加
昨年から東京医科大学の推薦は問題が公表されるようになりましたが、今年は大問6題でした。昨年の大問8題から大問数は減少したものの数学の小問が2問増え、時間的な余裕はそれほどなかったと思われます。
◎数学:大問1題(小問7問)
◎物理:大問1題
◎化学:大問2題
◎生物:大問2題
※全部で小問36問、すべてマークシート式での解答
物理が大問2題減って1題も小問集合の形になりました。ほとんどが物理基礎からの出題で基本~標準レベルの問題が並びました。化学と生物は大問2題ずつで変更はありませんでした。
このところ、物理からの出題が多く、やや物理選択者が有利か?といった傾向が続いていましたが、今年は全体的に計算問題をスピーディに解く能力が要求されていたように思われます。
大問2の生物を必要以上に考えすぎることなく、手早く処理して他の問題に時間を回すことができると時間配分が上手く行ったのではないでしょうか。(生物の考察問題が非常に得意な受験生は別です)
志願者数は埼玉県地域枠推薦を除いて前年並み
東京医科大学推薦の2024年度志願者数は大学のホームページで公表されています。
◎一般公募:99名(昨年98名)
◎茨城県地域枠:28名(昨年23名)
◎新潟県地域枠:5名(昨年15名)
◎埼玉県地域枠:14名(昨年16名)
◎全国ブロック別:82名(新規)
問題の難易度、志願者数を見ても合格最低点は昨年とそれほど変わらないのではないかと推測されます。65%前後がひとつの目安になるでしょう。
新潟県地域枠推薦は募集人員3名以内のところに5名しか志願者がなく、一見倍率1.7倍と易しく見えるかもしれません。ただ、東京医科大学は著しく点数が低い受験生を推薦で無理に合格させることはしません。その場合は一般選抜に定員を回します。
ただ志願者数が少ないことで、若干他の入試区分に比べると、合格最低点は下がるかもしれません。それでも過去の合格最低点の推移を見ると、プラスマイナス10点ぐらいの間に収まるのはないでしょうか。
小論文の解答速報も実施しました
メルリックス学院では今年、東京医科大学推薦の小論文の解答速報も実施しました。どういった基準で点数評価されているかはわからないので、解答例と解説のみの掲載ですが、それでも十分に皆さんのお役に立つと思います。
日本語の課題文では、熊谷 晋一郎著『リハビリの夜』が出題されました。
(画像データはリンク先からお借りしました。なんと星野源さんが帯を書いていらっしゃいます)
英語の課題文はデンマークで導入された「脂肪税」が出題されました。300字程度の日本語要約と、問いに150字程度の英語で答える形式です。問いは「日本でも脂肪税を導入するべきかどうか」というものです。
解答速報では単なる肥満の問題だけでなく、生活習慣病と死因との関係、そして平均寿命と健康寿命の差についても言及しています。
東京医科大学の推薦を受験した方だけでなく、医学部を受験される方は小論文や面接で頻出のテーマですので、ぜひご一読をお勧めします。
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