昭和大学歯学部総合型選抜2年目の出題変化
こんにちは。
受験情報センター長の鈴村です。
少し前になりますが、10月22日(土)に昭和大学歯学部総合型選抜の2次試験が行われました。
1浪までなら誰でも出願できる、募集人員5名の試験です。
昨年は筆記試験で英語や算数、一般教養、小論文が出題されました。
今年は変更があり「模擬授業とその理解度の確認」のみになりました。
・小論文がなくなった分、記述問題が出題されるだろう。
・入学後の学習内容を考えると、模擬授業の題材は生物的分野が出題されるだろう。
そのように予想していましたが、本番では「自律神経と薬剤」が出題されました。
穴埋め式の問題も出されましたが、多くは記述式の回答でした。
最初に17枚の資料が配られ、その中に穴埋め式の文章がありました。
授業を聴きながら空欄を埋めたり、メモを取ったりすることができました。
授業後に10分間の質疑応答があり、教員に質問がある受験生はここで質問できます。
その後30分間、自習する時間が与えられ、それから試験が行われました。
筆記試験は60分間で問題は8題。
記述量がかなり多く、メルリックスから受けた生徒達も時間はギリギリだったようです。
生徒達から出題内容を聞くと、確かに生物選択者にとって有利そうな内容です。
ただ、当日の授業を集中して聞けば、物理や化学選択でも問題ないと思われる内容です。
授業内容は大変わかりやすく、先生も出題されそうなところを丁寧に説明してくれるそうです。
・大学に入ってから、いかに授業を集中して聞けるか。
・いかにわかりやすくノートをまとめられるか。
・そして、理解したことをいかに解答用紙に表現できるか。
そういったことを問われる内容だったと思います。
中には「今日の講義の内容を中学3年生にわかるように説明しなさい」という出題もあったそうです。
「自分が学んだ内容を人に教えられるかどうか」は学習の到達度を測る1つの有効な指標です。
なぜなら、メタ認知(自分がどのぐらい理解しているかを意識する)なしに、他者に何かを教えることは不可能だからです。
このメタ認知は、新学習指導要領の「学びに向かう力・人間性等」にも説明があり、教育現場でも近年重要視されています。
もともと生まれ持った知能よりもメタ認知の方が学力に与える影響が大きいという研究結果もあるそうです。
昭和大学は国語の出題でも新学習指導要領の内容をいち早く取り入れています。
ただ「受験生を選抜する」だけでなく、「良い教育」を追究する大学としての理念を感じます。
受験したメルリックスの生徒によると、2次試験の受験者は30名だったとのこと。
合否は明日11月1日(火)15:00に発表されます。
また、明日から昭和大学歯学部の学校推薦型選抜の出願も始まります。
昨年、メルリックスでは総合型選抜で不合格だった生徒も、推薦で合格しています。
もし残念な結果に終わっても、あきらめずに挑戦してほしいと思っています。