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◆2025年度私立医学部入試日程を深掘りする◆

こんにちは。
メルリックス学院代表の佐藤正憲です。


2025年度私立医学部入試日程表が出され、今年度の戦略を考え出し始める時期になってきました。今年も競争の激しい医学部入試に向けて、しっかりと準備を進めましょう。本記事では、2025年度の私立医学部入試日程について詳しく解説し、2025年度の私立医学部入試日程表から2024年度私立医学部入試と比較した視点から戦略を考えてみたいと思います。
 
医学部受験生にとって、正確な入試日程の把握と入念な準備は合格への第一歩です。このブログでは、最新の入試日程情報、効果的な勉強法、入試対策のポイントなどを網羅し、皆さんの受験勉強を全面的にサポートします。
 
入試日程の詳細については、以下からダウンロードできます。



目次[非表示]

  1. 1.2025年度医学部入試日程の概要 
    1. 1.1.国公立大学医学部
    2. 1.2. 私立大学医学部
  2. 2.2024年度私立医学部入試日程はどうだった? 学ぶポイント
    1. 2.1.川崎医科大学と獨協医科大学の入試日程が重なった点
    2. 2.2.関西医科大学と大阪医科薬科大学の一次試験日が同一日程
    3. 2.3.藤田医科大学と聖マリアンナ医科大学の一次試験日が2月に移動
    4. 2.4.東京慈恵会医科大学が慶應義塾大学の前日に入試日程を変更
  3. 3.2025年度私立医学部入試日程が確定!
    1. 3.1.2020年度以来の川崎医科大学と近畿大学医学部が同一日程
    2. 3.2.2月1日入試:東京女子医科大学、日本大学、久留米大学が3年連続同一日程
    3. 3.3.10年以上同一日程の東海大学と福岡大学の選択
    4. 3.4.帝京大学と杏林大学が初の同一日程入試
    5. 3.5.2月4日入試:埼玉医科大学、東邦大学、藤田医科大学の選択
    6. 3.6.慶應義塾大学の入試日程が大阪医科薬科大学と東京慈恵会医科大学に与える影響
  4. 4.偏差値ランキングによる受験校の選択
    1. 4.1.偏差値ランキングの下位校〜中位校の受験選択
    2. 4.2.偏差値ランキングの上位校〜中位校の受験選択
  5. 5.同一日程の医学部 どこを選ぶか?
    1. 5.1.2020年度入試以来の川崎医科大学と近畿大学医学部が同一日程
    2. 5.2.2月1日入試 東京女子医科大学 日本大学 久留米大学が3年連続同一日程
    3. 5.3.東海大学医学部と福岡大学医学部の選択
    4. 5.4.帝京大学と杏林大学の選択
    5. 5.5.埼玉医科大学と東邦大学、藤田医科大学の選択
    6. 5.6.慶應義塾大学医学部の入試日程変更が大阪医科薬科大学と東京慈恵会医科大学にどのように影響するか
  6. 6.まとめ
  7. 7.私立医学部医学科一般入試(一般選抜)偏差値ランキング
  8. 8.☆佐藤代表の著書が1月19日より全国有名書店で発売中☆

2025年度医学部入試日程の概要 

2025年度の医学部入試は例年通り、1月から3月にかけて行われる予定です。まずは、具体的な日程について詳しく見ていきましょう。


国公立大学医学部

国公立大学の医学部入試は、一次試験と二次試験の2段階で実施されます。以下は、2025年度の予定です。


一次試験(共通テスト):2025年1月18日(土)・19日(日)
二次試験:2025年2月25日(火)・26日(水)


共通テストは全国統一の日程で行われますが、二次試験の日程は各大学によって異なる場合がありますので、志望校の公式サイトで必ず確認してください。


 
私立大学医学部

私立大学の医学部入試は、一般入試と推薦入試に分かれています。具体的な日程は以下の通りです。


一般入試:2025年2月1日(土)〜3月15日(土)までの各日程
 
以上をふまえ、私立医学部一般入試について詳細に検討していきます。


2024年度私立医学部入試日程はどうだった? 学ぶポイント

まずは2024年度の私立医学部入試日程で注目された点を振り返りましょう。これにより、2025年度の戦略を立てるための参考になるでしょう。



川崎医科大学と獨協医科大学の入試日程が重なった点

2024年度入試では、川崎医科大学と獨協医科大学の入試日程が重なりました。この影響で、川崎医科大学の志願者数は予想より少なかったものの、わずか12人減に留まりました。一方、獨協医科大学は地域枠の新設や帝京大学との日程重複がなくなったことから、志願者数が916名増加しました。どの大学と入試日程が重なるかで志願者数に大きく影響する一例でした。
メルリックス学院の受験生の動向でも例年通り東の受験生は獨協、西の受験生は川崎といった流れがそのまま続いた印象です。


関西医科大学と大阪医科薬科大学の一次試験日が同一日程


大阪医科薬科大学の2024年度入試では、前期日程の繰上合格者がゼロという結果が出ました。これは関西医科大学の二次試験受験者が大阪医科薬科大学を受験しなかったことに起因します。それにより、大阪医科薬科大学における歩留まり率が著しく高くなったことが挙げられましょう。


藤田医科大学と聖マリアンナ医科大学の一次試験日が2月に移動

これにより、聖マリアンナ医科大学の志願者数は136.4%増加(856名)、藤田医科大学は112.4%増加(216名)しました。上位校の入試が集中する2月に中堅校が加わることで、志願者数が増加した例です。


東京慈恵会医科大学が慶應義塾大学の前日に入試日程を変更

2024年度入試では、東京慈恵会医科大学の志願者数が108名増加(105.8%)しました。これは日程変更が志願者に与えた影響と考えられます。新課程への移行措置の影響なのか、慶應義塾大学の前日に日程を移動したことへの影響なのかは更に詳細な分析が必要でしょう。
 

2025年度私立医学部入試日程が確定!

2025年度私立大学医学部入試日程表が出揃いました。
さっそく、2025年度の私立大学医学部入試日程の特徴を見ていきましょう。これらの情報を元に、出願戦略を立てることが医学部合格のためには重要です。


2020年度以来の川崎医科大学と近畿大学医学部が同一日程

川崎医科大学と近畿大学医学部が同一日程での入試を再開します。近畿大学の方が難易度が高いですが、受験層が被らないため、大きな影響はないと予想されます。


2月1日入試:東京女子医科大学、日本大学、久留米大学が3年連続同一日程

この3校が同一日程での入試を実施します。受験生は、学力や戦略に基づいて適切な選択をする必要があります。


10年以上同一日程の東海大学と福岡大学の選択

東海大学と福岡大学は10年以上同じ日程で入試を実施しています。受験生は、大学ごとの出題傾向や自分の得意科目を考慮して選択することが求められます。


帝京大学と杏林大学が初の同一日程入試

2025年度から初めて帝京大学と杏林大学が同一日程で入試を行います。両校の違いを理解し、自分に合った大学を選ぶことが必要です。


2月4日入試:埼玉医科大学、東邦大学、藤田医科大学の選択

これらの大学も同一日程で入試を実施します。受験生は、試験内容や過去の合格実績を参考に、どの大学を受験するかを決める必要があります。


慶應義塾大学の入試日程が大阪医科薬科大学と東京慈恵会医科大学に与える影響

慶應義塾大学の入試日程が、他の主要大学の入試にどのような影響を与えるかを分析することが重要です。特に、大阪医科薬科大学や東京慈恵会医科大学を志望する受験生は、日程の重複を避ける戦略を考える必要があります。


偏差値ランキングによる受験校の選択

以下、さらに医学部の入試難易度(偏差値ランキング)に従って、細かくみていきます。


偏差値ランキングの下位校〜中位校の受験選択

中位校から下位校の医学部を受験する場合、受験日程の組み合わせが合格の鍵を握ります。以下のポイントに注意して戦略を立てましょう。
 
愛知医科大学から始まり、岩手医科大学、杏林大学医学部、川崎医科大学、獨協医科大学、兵庫医科大学、金沢医科大学、東京女子医科大学、久留米大学医学部、東海大学医学部、福岡大学医学部
 
偏差値ランキング中位から下位の大学をターゲットにする受験生にとっては

愛知医科大学から始まり、
岩手医科
杏林(帝京3日間)
川崎医科
獨協医科(2日間)
兵庫医科
金沢医科(2日間)
東京女子医科or久留米 
東海or福岡
一日空けて埼玉医科 

2週間連続して受験ということも可能になります。このようなことが生じる要因としては入試日程の前半に中堅校より下位校、入試日程の後半に中堅より上位校が並ぶという2層化が明確化したということが挙げられます。 
 
そこで、どの大学を受験させるか どのインターバルで受験させるか 特に河合塾全統模試偏差値57~60の受験生をどのように合格させるか医学部予備校の教務力に大きく左右されることは間違いないでしょう。


偏差値ランキングの上位校〜中位校の受験選択

偏差値ランキング中位から上位の大学をターゲットにする受験生にとっては、下位校で日程を組むよりも、若干組みやすい印象があります。まず、国際医療福祉大学、関西医科大学にはじまり、自治医科大学、日本医科大学、順天堂大学医学部と続き、さらに、東邦大学医学部、東京医科大学、昭和大学医学部、そして、終盤に慶應義塾大学医学部と産業医科大学、最後に、大阪医科薬科大学、東京慈恵医科大学で前期は終了です。
 
つまり、偏差値ランキング中位から下位の大学をターゲットにする受験生よりは入試日程が若干ではありますが、日程が散らばっていてスケジュール調整がしやすいです。
特に2月1日から11日間の間で日本医科大学に始まり、8日間を入試に充てることになります。
 
特に河合塾全統模試偏差値65以上をコンスタントに取る力のある受験生をどのように合格させるか医学部予備校の教務力に大きく左右されることは間違いないでしょう。
加えて国公立大学二次試験対策に充てなければならない受験生はどのように受験校選択を指導していくべきか、メルリックス学院としても医学部予備校の「教務力」が問われてきます。


同一日程の医学部 どこを選ぶか?

2020年度入試以来の川崎医科大学と近畿大学医学部が同一日程

2020年度入試以来の組み合わせとなりました。医学部入試難易度ランキングで32大学中32位の川崎医科大学と同17位の近畿大学では、受験層の被りが少ないため、同一日程である影響は少ないと思われます。関東圏の受験生も翌日に獨協医科大学の入試が控えていることから岡山から戻って翌日、東京で受験という選択を躊躇することも十分に考えられます。
結論として、この両校では、2024年度と志願者数に大きな変動はないと予想されます。
 

2月1日入試 東京女子医科大学 日本大学 久留米大学が3年連続同一日程

この日程は、受験選択に迷う難しい日程です。とくに、東京女子医科大学と久留米大学医学部は2023年度、2024年度でも同一日程だったため、メルリックス学院生を指導してきた私自身、東京女子医科大学と久留米大学のどちらを受験すべきかと、よく相談されてきました。
東京女子医科大学は偏差値ランキング32位/32校、そして、久留米大学医学部は28位/32校です。
 
学力に自信が無い方は東京女子医科大学を選択するケースが多いですが、浪数を重ねておられる方や後期試験も見据えて戦略を立てる場合、久留米大学医学部は非常にお勧めです。
久留米大学の場合、前期試験と後期試験の傾向が年度ごとに合せてきますので、前期試験の反省を生かして後期試験で結果を出す受験生が毎年、一定数いることは事実です。
 
詳細なご相談が必要な方は、カウンセリング面談をホームページからお申込み下さい。生徒様の学力や志望エリアに応じた、個々に合わせた入試日程の選択についてアドバイスさせていただきます。


東海大学医学部と福岡大学医学部の選択

この両大学も10年以上同一日程で入試がされてきております。
偏差値ランキングでも東海大学が19位/32大学であるのに対し、福岡大学が24位/32大学と同じ難易度帯に属しているといえます。


理科に関して東海大学は標準偏差を用いており、福岡大学に関してもここ数年、難易度の大きな差はでてないです。英語に関しては福岡大学の英語は平易さでは私立医学部でも屈指と言えるレベルであるのに対し、東海大学は長文も長めであり、かつ和訳、英訳のしっかりした記述対策が求められ、メルリックス学院生の合格状況をみましても英語を得点源にしている学生が合格を手中にしているケースが多いです。一方、数学に関して東海大学は70分の解答穴埋め方式でスタンダードな私立医学部形式の問題であります。


一方、福岡大学は90分という長い時間の中で論証力も問われる内容の問題であります。
論証対策もできており、数学を得点源にできる受験生は福岡大学を選択されるのが無難といえましょう。
 

帝京大学と杏林大学の選択

2023年度以降、帝京大学医学部と北里大学医学部の日程が重なってきましたが、2025年度入試では杏林大学医学部と帝京大学医学部が重なりました。北里大学医学部と帝京大学医学部の合格最低点の差としては、10%程度の開きがあります。


一方、近年の杏林大学医学部は問題の易化が進んでおり、合格最低点の公表が為されておりませんが、推測では帝京大学医学部と同じく2/3程度の得点率を要求されているものと思われます。
入試問題の難易度が類似する2校をどのように受験生が選択するか非常に関心が深まるところです。


埼玉医科大学と東邦大学、藤田医科大学の選択

偏差値ランキングで28位/32大学の埼玉医科大学と13位/32大学の東邦大学と14位/32大学の藤田医科大学で東邦大学と藤田医科大学をどのように選択すべきかを考えたいと思います。

東邦大学は英語の入試問題の分量、質とも難易度が高く、また配点も高いです。英語を圧倒的に得点源にする受験生が選択されるケースが多いです。一方、数学と理科はこの難易度帯の大学にしては平易といえましょう。理数は標準レベルだが、英語で勝負する受験生が選択すべき大学といえましょう。

一方、藤田医科大学は国公立受験生を獲得していきたいとの標榜を掲げる中、全科目難易度の高い問題まで食らいつける練習をしておく必要もあり、また論証力も大切になってきます。国公立対策に力を入れてきた受験生でしたら藤田医科大学の方が入試問題の抵抗は少ないでしょう。また、藤田医科大学は英語、数学、理科2科目で同じ配点なので、必然的に英語、数学で着実に得点できる受験生が有利になる点も特徴の一つです。

一方、東京医科大学や日本大学、杏林大学を主眼にして対策を進めてきた受験生にとっては英語をクリアーできれば東邦大学の方が対処しやすく感じるはずです。また、二次対策にMMI(マイクロ・ミニマム・インタビュー)が必要な点も両大学共通している点です。


慶應義塾大学医学部の入試日程変更が大阪医科薬科大学と東京慈恵会医科大学にどのように影響するか


慶應義塾大学医学部が例年、2月20日前後に入試を実施していたのを2月7日に繰り上げてきました。旧帝国公立大学を第一志望にする層は慶應義塾大学医学部の後、2週間以上時間ができますので、国公立二次対策に時間を作れるので歓迎すべき現象でしょう。


例年、慶應義塾大学医学部は200名前後の欠席者が出ます。日程が早まったことで志願者数と受験者数の乖離が少なくなるか注目される点です。私が指導した生徒で2024年度入試で東京慈恵会の出来が思わしくなく、慶應義塾医学部を受験しなかった受験生が散見されたことも事実として挙げられます。


まとめ

2025年度医学部入試日程は、例年通り1月から3月にかけて行われます。受験生の皆さんは、最新の情報を常に確認し、計画的に準備を進めましょう。特に共通テスト対策、二次試験対策、推薦入試対策の3つの柱をバランスよく進めることが重要です。
 
医歯専門予備校メルリックスでは、皆さんの受験成功を全力でサポートいたします。個別指導や模擬試験、面接対策、小論文添削など、様々なサポートを提供し、一人ひとりのニーズに応じた指導を行います。
 
受験勉強は長期にわたる努力が必要ですが、正しい方法で計画的に進めることで、確実に目標に近づくことができます。メルリックスのサポートを活用し、共に頑張りましょう!
 
詳しい情報やお問い合わせは、当校のウェブサイトをご覧ください。
入試日程の詳細については、以下のリンクからダウンロードできます。


受験情報センターによる入試日程の一覧はこちらから読むことができます

【2025年度】確定!私立医学部一般選抜入試日程表

【2025年度】私立医学部総合型選抜・学校推薦型選抜 入試日程表



私立医学部医学科一般入試(一般選抜)偏差値ランキング

2024年度版【私立医歯学部受験攻略ガイド】に掲載している「入試難易度ランキング」は以下のようになっている。(ガイドP.46に掲載)


大学名

入試難易度
1位

慶應義塾大学

72.5
2位

東京慈恵会医科大学

70.0
3位

日本医科大学

69.0
3位

順天堂大学

69.0
5位

自治医科大学

68.5
5位

東北医科薬科大学​​​​​

(A方式)

68.5
5位
国際医療福祉大学
68.5
5位

大阪医科薬科大学

68.5
5位

関西医科大学

68.5
10位

産業医科大学

67.5

11位
昭和大学

66.5

11位

東京医科大学

66.5

13位

東邦大学

66.0

14位

東北医科薬科大学

(B方式)

65.5

14位
藤田医科大学
65.5
16位
日本大学

65.0

17位
近畿大学

64.5

17位
兵庫医科大学

64.5

19位
杏林大学
64.0
19位
帝京大学
64.0
19位
東海大学
64.0
19位
愛知医科大学

64.0

19位
東北医科薬科大学
(一般)

64.0

24位
岩手医科大学

63.5

24位
北里大学

63.5

24位
聖マリアンナ医科大学
63.5
24位
福岡大学

63.5

28位
久留米大学

63.0

28位
埼玉医科大学

63.0

28位

​​​​​金沢医科大学

63.0

31位
獨協医科大学
62.5
32位
川崎医科大学
62.0
32位
東京女子医科大学
62.0

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佐藤
佐藤
メルリックス学院代表。1971年、愛知県名古屋市生まれ。1995年、名古屋大学法学部法律学科卒。日本生命保険相互会社、中央出版など教育系出版社を経て2018年から現職。2020年に大阪医学部予備校ロゴス、2022年にDDPを吸収合併。著書に『あなただけの医学部合格への道標』(産学社)などがある。

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