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再受験生にとって受けやすい私立歯学部はどこか?

こんにちは。
受験情報センター長の鈴村です。


【再受験生にとって受けやすい私立医学部はどこか?】という記事を書いたところ、「私立歯学部についても教えてほしい」というお問合せをいただきました。私立医学部に比べると、編入学試験を多く行っている私立歯学部ですが、再受験生でも受けやすい私立歯学部をピックアップしてみました。


目次[非表示]

  1. 1.日本歯科大学生命歯学部(東京)の編入学試験
  2. 2.国試合格率No.1の東京歯科大学は・・・
  3. 3.編入学試験では理科を課す大学が多い
  4. 4.小論文と面接で受験できる大学
  5. 5.日本大学松戸歯学部は英語・数学・国語で総合型選抜も受験可能
  6. 6.受験機会が1度しかない大学は要注意
  7. 7.3年次編入・4年次編入学試験を行っている大学
  8. 8.受験校は必ず自分の眼で確かめてから決める

日本歯科大学生命歯学部(東京)の編入学試験

私立歯学部には編入学試験はもちろん、年齢制限のない総合型選抜もあり、一般選抜も合わせると様々な入試があります。


編入のメリットは、やはり「2年次から入学できる」ことでしょう。入学していきなり専門科目が始まるので勉強は大変ですが、在学期間を1年短縮でき学費も5年分で済むというのは、再受験生にとっては大きな魅力に感じられるでしょう。


首都圏の私立歯学部でよくお問合せをいただくのは日本歯科大学生命歯学部の編入学試験です。試験科目が英語・小論文・面接と文系再受験生でも比較的受けやすいことがその理由だと思われます。大学に2年次以上在籍64単位以上取得(見込)であれば受験できます。


昨年度(2023年度)は11月19日(土)に試験が行われています。

【日本歯科大学】令和5年度生命歯学部(東京)入学試験


国試合格率No.1の東京歯科大学は・・・

歯科医師国家試験合格率23年連続No.1の東京歯科大学は、編入学試験と学士等特別選抜を行っています。この2つは併願可能であり、課される試験も同じです。入学時期だけが異なり、編入学試験は第2学年に編入、学士等特別選抜は第1学年に入学します。


試験科目は英語・数学・理科(物理・化学・生物)小論文・面接であり、学力試験は「中学・高校での履修内容のごく基礎的な内容を出題する」となっています。問題自体は難しくありませんが、英語・数学に加えて理科3科目を勉強しなければならないので、ある程度の準備期間が必要です。

【東京歯科大学】入学試験案内


編入学試験では理科を課す大学が多い

このように理科を編入学試験の試験科目に課す大学は多く、昭和大学歯学部、日本大学歯学部、明海大学、大阪歯科大学、北海道医療大学、松本歯科大学、福岡歯科大学は試験科目に理科が含まれています。これは2年次から編入した場合、ある程度理科の知識が必要であるということも表れだと思います。


いずれの試験科目でもそれほど高度な知識や応用力は必要とされませんが、高校時代に文系クラスだったり、高校を卒業してからブランクが空いていたりすると、改めて歯学部受験のために理科を勉強し直すというのはハードルが高く感じられるかもしれません。


日本大学歯学部の編入学試験は1年次修了程度の「生物学」が出題されます。

【日本大学歯学部】令和5年度 入試情報


小論文と面接で受験できる大学

私立歯学部の編入学試験の中には、小論文・面接のみで受験できる大学もあります。岩手医科大学、神奈川歯科大学、鶴見大学、朝日大学(学士・社会人等特別選抜)がそうです。


これらの大学を目指す方々の中には、ただ入試のための勉強をするだけでなく、あらかじめ編入後のことを考えて、理科も並行して勉強していらっしゃる方が結構いらっしゃいます。多いのはやはり歯学部で最も必要になる生物を基礎からやり直しているケースです。基本的に編入生に対しては大学もサポートしてくださると思いますが、やはりストレートで大学を卒業して国家試験に合格しようと考える再受験生の方々は、入学前からモチベーションが違います。


日本大学松戸歯学部は英語・数学・国語で総合型選抜も受験可能

ちょっと変わった試験科目で編入学試験を実施しているのが日本大学松戸歯学部です。大学に1年次以上35単位以上修得した者であれば受験することができ、学力検査が行われます。この学力検査は総合型選抜や学校推薦型選抜と同じ内容であり、主に英語・数学・国語の基本的な知識問題が出題されます。問題はマークシート方式です。

【日本大学松戸歯学部】入学者選抜日程・募集要項


また、日本大学松戸歯学部の総合型選抜は高校を卒業した者であれば誰でも受験することができるため、1年次入学ではありますが、メルリックスからは再受験生もチャレンジしています。2024年度入試からは従来の10月、1月の他に第3期が3月に行われることが決定しています。


受験機会が1度しかない大学は要注意

私立歯学部の編入学試験は多くの大学で11月に行われます。後期・Ⅱ期を設けている大学は3月まで受けられるところもありますが、昭和大学歯学部、日本大学歯学部、日本歯科大学生命歯学部の編入学試験は年に1度しか行われません(2023年度現在)。よって、この3大学を目指す再受験生は、あらかじめ早めに準備することが必要です。1度のチャンスを逃してしまうと来年まで待つか、一般選抜を受験しなければなりません。


日本大学松戸歯学部も編入学試験は1度しかありませんが、前の章で述べたように総合型選抜が年3回行われますので、実質的な受験機会は複数あることになります。



3年次編入・4年次編入学試験を行っている大学

最後に3年次・4年次編入学試験を行っている大学についても触れておきます。北海道医療大学では2年次編入の他に3年次編入を行っています。奥羽大学では3~4年次編入を行っています。これらの編入学試験は他大学の歯学部や医療系学部に一度入学した人を対象としています。


奥羽大学の出願資格は「歯学部に3年以上在学、当該学年の所定の単位を修得」となっています。

【奥羽大学】令和5年度 編入学試験


北海道医療大学はもう少し広く「医学、薬学、獣医学等および口腔保健学、看護学等の医療系大学」卒業(見込)者、もしくは2年以上在学62単位以上の修得(見込)者が出願できます。

【北海道医療大学】2023年度編入学試験


試験科目も解剖学や生物学など専門科目から出題されます。歯学部は進級が厳しく、途中で除籍となる者も少なくありません。そういった再受験生の再チャレンジの場として、これらの編入学試験は設けられています。


受験校は必ず自分の眼で確かめてから決める


いずれにせよ、私立歯学部は入学後の厳しい進級や卒業、国家試験を考えると、いかに自分に合った環境で勉強できるかが生命線になります。試験科目や学費、国試合格率といった表面的な情報で決めるのではなく、必ずその大学のキャンパスに足を運ぶか、進学相談会などの機会を活かして、実際に大学の方の話を聞いて、受験校を選ぶことをお勧めします。

メルリックス学院では歯学部入試に関するご相談を各校舎で受け付けております。どんなことでもご相談ください。






鈴村
鈴村
メルリックス学院医学部・歯学部受験情報センター長

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