catch-img

後期逆転合格は可能か?―関西医科大学の場合―

後期逆転合格は可能か?―関西医科大学医学部の場合―こんにちは。
受験情報センター長の鈴村です。


※メルリックスでは後期逆転合格セミナーを東京・名古屋・大阪で開催します。
また、後期直前集中合宿も東京・名古屋・大阪で行います。


目次[非表示]

  1. 1.学費減額の影響はどのぐらいあるか?
  2. 2.一般後期のデータ
  3. 3.関医は前期と後期がそろわない?


学費減額の影響はどのぐらいあるか?


関西医科大学医学部は今年、6年間2770万円だった学納金を2100万円に減額しました。2080万円の順天堂大学とほぼ変わらず、2200万円の日本医科大学より安い金額です。自治医科大学、産業医科大学を除くと、私立医学部の中では3番目に安い学納金です。


関西にある他の私立医学部の6年間学納金は、大阪医科薬科大学2841万円(今年減額しました)、近畿大学3580万円、兵庫医科大学3700万円です。


まだ、今年の志願者数が公表されていないので、学費減額がどのぐらい影響を及ぼしたかは見えない部分も多いです。
ただ、今日合格発表のあった一般前期は正規合格者126人、補欠者187人でした。昨年は正規合格110人、補欠者166人でしたので、正規合格も補欠も多めに出しています。入学辞退が昨年より増える可能性を大学側が考えているのだと思います。


ちなみに1次合格者は352人とこれも昨年の313人より多めに出しています。学費減額の影響は既にこういったところに表れています。


一般後期のデータ


関西医科大学の一般後期は共通テスト利用後期と合わせて5人を募集。昨年の志願者は486人、受験者は393人と後期入試の中ではそれほど数は多くありません。
募集人員の少なさと大学の難易度から、最初から医学部受験生が諦めてしまっているのが目に見えるようです。


昨年の1次試験は3月5日で昭和大学と重なっていました。
今年の1次試験は3月4日で埼玉医科大学、昭和大学、日本大学と重なっています。
昨年も今年も関東の受験生はほとんど受けてこないでしょう。受験するのは、関西の地元に残りたい受験生、そして少しでも上の大学に行きたいという強い気持ちを持った人達でしょう。


公表されている正規合格者の合格最高点と最低点も見ておきましょう。


2022年度:合格最高点284点 合格最低点255点
2021年度:合格最高点285点 合格最低点261点
2020年度:合格最高点281点 合格最低点246点


一般前期の合格最高点・最低点と比べると、後期は「圧倒的上位層」がいないことがわかります。


2022年度:合格最高点304点 合格最低点250点
2021年度:合格最高点364点 合格最低点272点
2020年度:合格最高点322点 合格最低点246点


合格最低点は前期と後期でほとんど変わりませんが、最高点は明らかに差があります。おそらく前期は国公立医学部に合格する層が「すべり止め」のつもりで私立を受けに来るのでしょう。


関西医科は繰り上げ合格者数を公表していませんが、一般後期はほとんど回らないと考えていいと思います。正規合格の枠を争う一発勝負です。
「後期逆転」ではなく、真正面から正攻法で勝負する必要がある後期入試です。


関医は前期と後期がそろわない?


最後にひとつ、以前から不思議に思っていることがあります。
関西医科は一般前期と一般後期、両方を揃えることが難しい大学です。これまでに何人も「前期は1次で落ちたけど後期は受かった」「前期は補欠に入ったけど後期は1次で落ちた」という人達を見てきました。


それだけボーダーライン上の争いが激しいとも言えますし、取り組みにくい入試問題であるとも言えます。前期では1次試験で不合格になった人も充分に可能性があると考えて、正攻法で正面突破してほしいと思います。





​​​​​​​




鈴村
鈴村
メルリックス学院医学部・歯学部受験情報センター長

新着記事

他の合格体験記

受験攻略ガイド

カテゴリ一覧