国際医療福祉大学医学部のボーダーラインは上がるのか?
こんにちは。
受験情報センター長の鈴村です。
今日から2023年度の私立医学部入試スタート
いよいよ今日から2023年度の私立医学部入試が始まります。
今年のトップバッターは国際医療福祉大学と岩手医科大学。
国福は全国4ヶ所、岩手医科は全国6都市7ヶ所で1次試験が行われます。
岩手医科の名古屋会場を視察に行ってきましたが、東京とのあまりの違いに驚きました。
受験者の人数が少ないのはもちろん、全体的に穏やかな雰囲気が漂っています。
東京会場のように、駅から受験生が長い列になって怒涛のように押し寄せてくる光景とは全く違いました。
ちなみに、岩手医科の名古屋会場であるTKP名古屋駅前カンファレンスセンターはメルリックス名古屋校の目と鼻の先にあります。
2月からは名古屋校を拡充して、このビル内にも教室ができる予定です。
国際医療福祉大学は学費ゼロの特待奨学生Sを導入
国際医療福祉大学では今年から特待奨学生Sが導入されます。
6年間の学費ゼロ、学生寮に入る場合は全額給付という前代未聞の制度です。
【国際福祉大学】「医学部特待奨学生制度」がいっそう充実しました!
詳しい説明はこちら
このところ18歳人口全体が減少しており、私立医学部は優秀な人材を入学させるために学費を値下げしたり、特待生や奨学生を設けたりしています。
その中でも国福の学費ゼロ円は衝撃的でした。
そのため、今年は学力に自信のある国立志望者が「お試しで」国福を受験してくるのではないかと考えています。
そういった受験生が50人増えるだけでも、その人達はほぼ100%の確率で1次合格するでしょうから、その分ボーダーライン上の人が押し出されます。
今年の国福の一般志願者数は3,027人。昨年より18人増です。
一部の大学を除いて全体的に減少フェーズの私立医学部志願者数ですが、その中でわずかながら昨年から志願者数を増やしています。
国福の1次合格者は昨年635人と例年600人台です。
私立医学部の中では多い方ですので、これ以上1次合格者が大きく増えることはないと思われます。
必然的に今年のボーダーラインは若干上がることも考えられます。
ここ3年ほど、問題の難易度がブレており、合格者平均点(率)も上下していますが、昨年と同程度の難易度であれば、7割以上が1つの目安となるでしょう。
ボーダーラインが上がったとき何が起きるか?
受験者の中で学力上位層が増えてボーダーが上がる場合、自分の手応えと結果がマッチングしないことはよくあります。
自分では「できた」と思っても1次通過していないことはよくあります。
例えば、国福の特待奨学生Sを視野に入れて受ける超優秀な受験生は、たとえ合格しても他の大学に進学すると思われます。
これは国福に限らず、どの私立医学部もそうです。
必ず学力的に余裕はあるけれど「すべり止めで」「お試しで」という層がいるのが私立医学部の入試です。
そういう層が「どのぐらい」いるかで私立医学部入試の難易度は決まります。
倍率が当てにならないと言われるのはそのあたりの構造によります。
もし良い結果が出なくても、気持ちを切り替えて次に臨んでほしい、そんな今年の国福の1次試験です。