昭和大学医学部の2024年度入試結果と2025年度入試変更点
こんにちは。
渋谷校の合格請負人である教務マネージャーの川村と申します。
昭和大学の2024年度入試分析がまとまりましたので、その一部をこちらの記事でご紹介いたします。
昭和大学の入試の特徴としては、一般Ⅰ期83名・Ⅱ期18名と二度の受験機会がある点、更に地域枠として21名の枠を設けている点が挙げられます。
目次[非表示]
- 1.○募集概要
- 2.○入試結果
- 2.1.一般選抜
- 2.2.一般選抜入試 Ⅰ期
- 2.3.一般選抜入試 Ⅱ期
- 2.4.地域枠選抜 新潟県地域枠
- 2.5.地域枠選抜 静岡県地域枠
- 2.6.地域枠選抜 茨城県地域枠
- 2.7.地域枠選抜 山梨県地域枠
- 3.○合格最低点
- 4.○補欠と繰り上げ合格
- 5.○2025年度の入試変更点
- 6.○出願書類
- 7.○一般選抜の出題傾向
- 8.○合格体験記
○募集概要
2025年度の募集内訳は以下のようになっています。
特別協定校推薦入試 |
2名 |
---|---|
卒業生推薦入試 |
7名 |
一般選抜入試(I期) |
83名 |
一般選抜入試(II期) |
18名 |
例年通り地域枠に関しても随時公表されていくこととなりそうです。
○入試結果
一般選抜
一般選抜Ⅰ期・Ⅱ期について、合格実質倍率の昨年度との比較を見ていきたいと思います。
2023年度一般Ⅰ期入試では約83名の募集に対し、志願者数2674名、受験者数2403名、合格者数234名で合格実質倍率10.3倍でした。
2024年度一般Ⅰ期入試では約83名の募集に対して、志願者数1985名、受験者数1780名、合格者数217名、合格倍率8.2倍となりました。
2023年度一般Ⅱ期入試では約18名の募集に対し、志願者数1015名、受験者数862名、合格者数19名で合格実質倍率45.4倍でした。
2024年度一般Ⅱ期入試では約18名の募集に対して、志願者数1292名、受験者数1075名、合格者数23名、合格実質倍率46.7倍となりました。
まず、大きな注目点として、Ⅰ期の志願者数は2023年度2674名に対し、2024年度は1985名と700名以上の志願者数減の結果となりました。逆に、Ⅱ期の志願者数は2023年度1015名に対し2024年度1292名と250名以上の志願者増の結果となっています。
一般選抜入試 Ⅰ期
2024年度の一般Ⅰ期入試は埼玉医科大学・東海大学1日目・福岡大学と一次試験日が重なった結果、700名以上志願者が減少しました。
2024 |
2023 |
2022 |
|
---|---|---|---|
募集人員 |
83名 |
83名 |
82名 |
志願者数 |
1985名 |
2674名 |
2475名 |
一次受験者数 |
1780名 |
2403名 |
2178名 |
一次合格者数 |
406名 |
426名 |
569名 |
一次合格倍率 |
4.9倍 |
5.6倍 |
3.8倍 |
正規合格者数 |
83名 |
85名 |
83名 |
正規合格倍率 |
21.4倍 |
28.3倍 |
26.2倍 |
補欠者数 |
283名 |
262名 |
428名 |
繰上合格者数 |
134名 |
149名 |
154名 |
総合格者数 |
217名 |
234名 |
237名 |
合格実質倍率 |
8.2倍 |
10.3倍 |
9.2倍 |
入学者数 |
― |
― |
― |
一般選抜入試 Ⅱ期
2024年度の一般Ⅱ期入試は埼玉医科大学・関西医科大学と一次試験日が重なりました。2023年度はこの2校プラス、日本大学医学部の一次試験日が重なっていましたが、受験者層が重なる日本大学医学部が外れたことにより、300名近く志願者が増えて繰り上げ合格者も増えました。
2024 |
2023 |
2022 |
|
---|---|---|---|
募集人員 |
18名 |
18名 |
20名 |
志願者数 |
1292名 |
1015名 |
1442名 |
一次受験者数 |
1075名 |
862名 |
1262名 |
一次合格者数 |
90名 |
100名 |
128名 |
一次合格倍率 |
11.9倍 |
8.6倍 |
9.9倍 |
正規合格者数 |
18名 |
19名 |
20名 |
正規合格倍率 |
59.7倍 |
45.4倍 |
63.1倍 |
補欠者数 |
65名 |
59名 |
84名 |
繰上合格者数 |
5名 |
0名 |
8名 |
総合格者数 |
23名 |
19名 |
28名 |
合格実質倍率 |
46.7倍 |
45.4倍 |
45.1倍 |
入学者数 |
― |
― |
― |
地域枠選抜 新潟県地域枠
2022年度入試より新潟県地域枠は7名枠で募集しています。一次受験者数が100名超えしたため合格倍率が例年より高い試験となりました。
2024 |
2023 |
2022 |
|
---|---|---|---|
募集人員 |
7名 |
7名 |
7名 |
志願者数 |
126名 |
101名 |
95名 |
一次受験者数 |
113名 |
94名 |
85名 |
一次合格者数 |
21名 |
21名 |
35名 |
一次合格倍率 |
5.4倍 |
4.5倍 |
2.4倍 |
正規合格者数 |
7名 |
7名 |
7名 |
正規合格倍率 |
16.1倍 |
13.4倍 |
12.1倍 |
補欠者数 |
7名 |
9名 |
18名 |
繰上合格者数 |
0名 |
1名 |
0名 |
総合格者数 |
7名 |
8名 |
7名 |
合格実質倍率 |
16.1倍 |
11.8倍 |
12.1倍 |
入学者数 |
― |
― |
― |
地域枠選抜 静岡県地域枠
2022年度入試より静岡県地域枠は8名枠で募集しています。一次受験者数が大幅に減ったため10倍を割る倍率となりました。
2024 |
2023 |
2022 |
|
---|---|---|---|
募集人員 |
8名 |
8名 |
8名 |
志願者数 |
76名 |
108名 |
113名 |
一次受験者数 |
68名 |
91名 |
103名 |
一次合格者数 |
25名 |
24名 |
44名 |
一次合格倍率 |
2.7倍 |
3.8倍 |
2.3倍 |
正規合格者数 |
8名 |
8名 |
8名 |
正規合格倍率 |
8.5倍 |
3.0倍 |
12.9倍 |
補欠者数 |
12名 |
11名 |
26名 |
繰上合格者数 |
1名 |
1名 |
2名 |
総合格者数 |
9名 |
9名 |
10名 |
合格実質倍率 |
7.6倍 |
10.1倍 |
10.3倍 |
入学者数 |
― |
―- |
― |
地域枠選抜 茨城県地域枠
2022年度より茨城県地域枠は4名枠で募集しています。2024年度入試の志願者数は若干減りましたが、受験者数にはそこまで大きな変化はなく10.0倍に落ち着きました。
2024 |
2023 |
2022 |
|
---|---|---|---|
募集人員 |
4名 |
4名 |
4名 |
志願者数 |
40名 |
53名 |
42名 |
一次受験者数 |
40名 |
48名 |
41名 |
一次合格者数 |
13名 |
12名 |
21名 |
一次合格倍率 |
3.1倍 |
4.0倍 |
2.0倍 |
正規合格者数 |
4名 |
4名 |
4名 |
正規合格倍率 |
10.0倍 |
12.0倍 |
10.3倍 |
補欠者数 |
5名 |
2名 |
11名 |
繰上合格者数 |
0名 |
0名 |
0名 |
総合格者数 |
4名 |
4名 |
4名 |
合格実質倍率 |
10.0倍 |
12.0倍 |
10.3倍 |
入学者数 |
― |
― |
― |
地域枠選抜 山梨県地域枠
2024年度入試より山梨県地域枠2名が募集枠として新たに追加されましたが、こちらの一次試験合格者が0名という現状にネットニュースでも地域枠の厳しい誓約内容について改めて話題となっていました。
2024 |
|
---|---|
募集人員 |
2名 |
志願者数 |
6名 |
一次受験者数 |
6名 |
一次合格者数 |
0名 |
一次合格倍率 |
― |
正規合格者数 |
0名 |
正規合格倍率 |
― |
補欠者数 |
0名 |
繰上合格者数 |
0名 |
総合格者数 |
0名 |
合格実質倍率 |
― |
入学者数 |
― |
○合格最低点
過去数年の公表されている一次合格最低点は、一般Ⅰ期は6割程度、一般Ⅱ期は7割程度、地域枠は5割程度が一つの目安となっています。
2024 |
2023 |
2022 |
|
---|---|---|---|
一般選抜Ⅰ期
一次合格最低点
(400点満点)
|
240点
(60.0%)
|
231点
(57.8%)
|
230点
(57.5%)
|
一般選抜Ⅱ期
一次合格最低点
|
286点/400点
(71.5%)
|
130点/200点
(65.0%)
|
268点/400点
(67.0%)
|
新潟県地域枠
一次合格最低点
(400点満点)
|
207点
(51.8%)
|
180点
(45.0%)
|
190点
(47.5%)
|
静岡県地域枠
一次合格最低点
(400点満点)
|
189点
(47.3%)
|
189点
(47.3%)
|
191点
(47.8%)
|
茨城県地域枠
一次合格最低点
(400点満点)
|
202点
(50.5%)
|
202点
(50.5%)
|
191点
(47.8%)
|
山梨県地域枠
一次合格最低点
(400点満点)
|
― 点 |
○補欠と繰り上げ合格
情報センターのデータによると、一般選抜入試Ⅰ期において、2024年度は正規合格者(特待合格者)83名であり、その翌日に1回目の繰上合格124名が発表されました。その後、入学辞退者が出るたびに繰り上げ合格が行われ、最終的には134名が繰上合格となりました。2023年度は1回目の繰上合格で149名が発表され、その後繰上合格は行われず、2022年度も同様に1回目の繰上合格154名のみで、その後の繰上合格はありませんでした。
一般選抜入試Ⅱ期は正規合格者を発表した後、入学辞退があれば繰り上げる形式を取っており、情報センター調べによると、2024年度は繰上合格者5名、2023年度は繰上合格者0名、2022年度は繰上合格者8名と年により異なります。
地域枠選抜は専願であり、合格したら辞退できない募集形式ですが、正規合格と一緒に補欠者も公表され、地域枠によっては入学辞退が出ると繰上合格が出るケースもあるようです。
いずれにせよ、近年繰上合格が減少傾向にある昭和大学医学部に合格するなら、正規合格ないしは一般選抜入試Ⅰ期の場合は1回目の繰上合格に入ることが条件と言えそうです。
○2025年度の入試変更点
詳細が分かり次第お伝えします。
○出願書類
昭和大学はインターネット出願時に入学志願票を入力する必要があります。その中で【本学志望理由】【課外活動・ボランティア活動・受賞履歴 】【資格・検定等 】をそれぞれ400字以内で入力する必要があります。こちらの詳細については、過去に鈴村情報センター長がまとめたブログもございますので参照して、予め準備を進めておくと良いでしょう。
昭和大学の志望理由書に何を書くべきか? | 医歯専門予備校 メルリックス学院 (melurix.co.jp)
○一般選抜の出題傾向
英語 やや難
140分200点 英語・数学または国語。記述・マーク式。
長文中心で記述量が多め、語彙やイディオムは要レベルアップ
数学 標準
140分200点 英語・数学または国語。記述式。
ボリュームがやや多めの問題構成のため、典型問題を手際よく処理する力を身につけよう。
物理 標準
理科2科目140分200点。記述式。
合格点を取るには、標準問題を失点しないことが最重要。その上で難度の高い見慣れない問題の対策に力を入れよう。
化学 標準
理科2科目140分200点。記述式。
有機分野からの出題や読解力を求められる問題が多い傾向。計算ミスによる失点も致命傷になりかねないので注意が必要。
生物 標準
理科2科目140分200点。記述式。
暗記力と記述力、読解考察力、計算力が試される問題がバランス良く出題される傾向。まずは、医学部入試の一般的な対策をすすめよう。
小論文 資料文型・図表型
60分。600字 テーマ型、資料文型、図表型
長めのテーマ型が近年の出題としては多い傾向だが、過去に資料文や図表を用いた問題の出題もあるため、あらゆる型に対応できるよう論述練習をすすめよう。また、生命科学や時事問題の背景知識を最低限つけておこう。
長めのテーマ型の例)AI技術が医療にも積極的に取り入れられているが、医師の診断率を上回るという報告もある。今後の医師の役割の変化について考えを簡単に述べよ。
面接 個人面接
個人約10分 受験生1人に対し面接官2人
事前アンケートあり
壁に仕切られた部屋で何人もの面接が同時に行われ時間になるとブザーが鳴って終了する。面接前に記入するアンケートはⅠ期、Ⅱ期同じものなのでⅡ期の前には事前対策が出来る。 内容としては、医師志望理由、本学志望理由、医師への自身の適性についてのほか、併願校や最近感動したこと、浪人生活や高校生活についてなどが問われます。また寮生活についての質問もされるケースも多いのでしっかり準備しておこう。
○合格体験記
メルリックス学院からは毎年昭和大学に生徒たちが合格しています。それぞれの合格体験記をぜひお読みください。
昭和大学医学部特待生合格|傾向が変わった近大推薦を予想問題で攻略!
昭和大学医学部 合格|前年度11校1次全落ちからの7校最終合格!