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愛知医科大学医学部の2025年度入試結果と2026年度入試変更点

こんにちは。
名古屋校の校舎長の下田です。

愛知医科大学医学部の2025年度(令和7年度)入試結果が公表されました。


一般選抜では、昨年に続き、私立医学部入試のトップバッターとして一次試験が実施されました。受験者数は2,117名で、前年より約40名の減少となりました。繰上合格者は27名と、ここ数年で最も少ない人数にとどまり、総合格者数は243名でした。合格実質倍率は約8.7倍となり、昨年度の約7.1倍からさらに上昇しています。


目次[非表示]

  1. 1.○募集概要
  2. 2.○入試結果
    1. 2.1.学校推薦型選抜
    2. 2.2.学校推薦型選抜(愛知県地域特別枠A方式)
    3. 2.3.一般選抜
    4. 2.4.共通テスト利用選抜(2024以前は前期のデータ)
    5. 2.5.共通テスト利用選抜後期(2025年度入試より廃止)
    6. 2.6.共通テスト利用選抜(愛知県地域特別枠B方式)
  3. 3.○合格点
    1. 3.1.一般選抜
    2. 3.2.共通テスト利用選抜(2024年以前は前期のデータ)
    3. 3.3.共通テスト利用選抜後期(2025年度入試より廃止)
  4. 4.○補欠と繰り上げ合格
  5. 5.○2026年度の入試変更点
  6. 6.○出願書類
  7. 7.○一般選抜の傾向
    1. 7.1.英語 80分150点 マーク式
    2. 7.2.数学 80分150点 記述・穴埋め式
    3. 7.3.化学 2科目100分 記述・穴埋め式
    4. 7.4.生物 2科目100分 記述
    5. 7.5.物理 2科目100分 記述
  8. 8.○2025年度入試分析
  9. 9.○合格体験記

○募集概要

2026年度入試募集概要 の愛知医科大学医学部の募集概要は以下の通りとなっています。


学校推薦型選抜
公募制
学校推薦型選抜
愛知県地域特別枠A方式
国際バカロレア選抜
募集人員
約20名
約5名
若干名※
試験日
11月22日(土)
合格発表
12月4日(木)

※学校推薦型選抜(公募制)に含む。



一般選抜
共通テスト利用選抜
共通テスト利用選抜
(愛知県地域特別枠B方式)

募集人員

約70名
約15名
約5名
試験日

1次:1月20日(火)

2次:2月5日(木)・6日(金)いずれか希望日

1次:1月17日(土)・18日(日)共通テスト試験日

2次:2月19日(木)

1次:1月17日(土)・18日(日)共通テスト試験日

2次:3月10日(火)

合格発表

1次:1月29日(木)

2次:2月12日(木)

1次:2月12日(木)

2次:2月26日(木)

1次:3月3日(火)

2次:3月12日(木)


○入試結果

学校推薦型選抜


2025
2024
2023
募集人員
約20名
約20名
約20名
志願者数
85
84
79
受験者者数
84
83
77
合格者数
20
20
20
合格倍率
4.2
4.2
3.9
入学者数
20
20
20

学校推薦型選抜(愛知県地域特別枠A方式)


2025
2024
2023
募集人員
約5名
約5名
約5名
志願者数
20
13
12
受験者者数
20
13
12
合格者数
7
5
4
合格倍率
2.9
2.6
3.0
入学者数
7
5
4

一般選抜


2025
2024
2023
募集人員
約70名
約65名
約65名
志願者数
2,179
2,212
1,392
一次受験者数
2,117
2,157
1,327
一次合格者数
459
448
402
一次合格倍率
4.6
4.8
3.3
正規合格者数
216
199
130
補欠候補者数
第一補欠者:123
第二補欠者:72
第一補欠者:153
第二補欠者:72
第一補欠者:152
第二補欠者:59
繰上合格者数
27
106
89
総合格者数
243
305
219
最終合格倍率
8.7
7.1
6.1
入学者数
69
64
65

共通テスト利用選抜(2024以前は前期のデータ)


2025
2024
2023
募集人員
約15名
約15名
約15名
志願者数
988
872
809
一次受験者数
979
866
803
一次合格者数
273
358
264
一次合格倍率
3.6
2.4
3.0
正規合格者数
43
40
38
補欠候補者数
第一補欠者:34
第二補欠者:23
第一補欠者:37
第二補欠者:67
第一補欠者:39
第二補欠者:25
繰上合格者数
8
6
26
総合格者数
51
46
64
最終合格倍率
19.2
18.8
12.5
入学者数
15
15
15

共通テスト利用選抜後期(2025年度入試より廃止)


2025
2024
2023
募集人員
約5名
約5名
志願者数
77
116
一次受験者数
76
114
一次合格者数
44
68
一次合格倍率
1.7
1.7
正規合格者数
5
6
補欠候補者数
第一補欠者:6
第二補欠者:9
第一補欠者:24
第二補欠者:6
繰上合格者数
0
1
総合格者数
5
7
最終合格倍率
15.2
16.3
入学者数
4
5

共通テスト利用選抜(愛知県地域特別枠B方式)


2025
2024
2023
募集人員
約5名
約5名
約5名※
志願者数
76
41
47
一次受験者数
76
41
47
一次合格者数
38
29
39
一次合格倍率
2.0
1.4
1.2
正規合格者数
3
5
6
補欠候補者数
15
12
20
繰上合格者数
0
5
6
総合格者数
3
10
12
最終合格倍率
25.3
4.1
3.9
入学者数
3
5
6

※愛知県地域特別枠A方式で合格者が募集人員を割ったため、2023年度に1名を追加で募集。


○合格点

一般選抜


2025
2024
2023
合格最低点
(500点満点)
261点
(52.2%)
288点
(57.6%)
251点
(50.2%)

共通テスト利用選抜(2024年以前は前期のデータ)


2025
2024
2023
合格者平均点
(700点満点)
594.6点
(84.9%)
571.8点
(81.7%)
578.0点
(82.6%)

共通テスト利用選抜後期(2025年度入試より廃止)


2025
2024
2023
合格者平均点
(800点満点)

656.6点
(82.1%)
651.5点
(81.4%)


○補欠と繰り上げ合格

本年度(2025年度)の一般選抜では、正規合格者216名、繰り上げ合格者27名と公表されました。昨年度(2024年度)の正規合格者199名、繰り上げ合格者106名と比較すると、正規合格者は増加した一方で、繰り上げ合格者は大幅に減少しています。以前より、同大学では正規合格者数の増加傾向が見られます(※2023年度入試〈聖マリアンナ医科大学との日程重複〉を除く)。


○2026年度の入試変更点

◎国際バカロレア選抜の試験内容、出願資格の基準が変更



2026
2025
試験内容

書類選考
小論文(日本語)
面接
書類選考
適性試験
面接
出願資格
言語A(母語)の成績表がHL・SLを問わず4以上

言語A(母語)の成績評価がHLを履修の場合は4以上、SLを履修の場合は6以上


○出願書類

インターネット出願時に志望理由200字の入力項目あり


○一般選抜の傾向

※2024年度の分析です。2025年度の入試問題が手に入り次第、更新します。

英語 80分150点 マーク式

試験時間は80分で大問7題で、全問マーク式の問題である。今年も愛知医科大学らいしい出題形式となった。大問1は会話形式の空所補充、大問2は単語のスペルを完成させる問題、大問3は語句整序問題、大問4は脱語挿入問題、大問5~7が長文読解(内容真偽、空所適語補充、同意表現など)であった。長文の穴埋め問題は同じものは使えなく、一つ間違えるともう一つ間違えてしまうので注意が必要となる。

数学 80分150点 記述・穴埋め式

試験時間は80分で、答えのみ書く形式の小問集合+大問2題、というのがここ数年の形式である。小問集合は難易度が比較的低いが、その後に続く大問は難易度が高く記述力も問われる内容になっており、後ろの問題ほど難しいという傾向がある。数列、ベクトル、場合の数・確率、数Ⅲの微積分が頻出で、大問においては思考力と記述力が問われる手ごわい問題を出題することも多い。

化学 2科目100分 記述・穴埋め式

昨年と同様に大問2題の出題であり、出題分野も2分野に絞られていた。大問1は気体の法則に関する問題であった。計算問題が7題含まれており、有効数字や小数点以下の指定がある問題が多く、多少計算が面倒であったかもしれない。大問2は有機化学の芳香族分野から構造推定問題が出題された。いずれの設問も、本文中に知識説明が含まれているので比較的解きやすかったと思われる。

生物 2科目100分 記述

例年通り大問3題の出題であった。問題自体の難易度は高くはなく、出題されるテーマは一般的なものが多い傾向にあり、現象の説明を記述させる問題が多数ある。例年、知識を問われる問題と実験考察問題がバランスよく出題されている。また、作図や理由を簡潔に述べる問題など、対策をしなければ得点しにくい問題も出題されている。

物理 2科目100分 記述

大問3題で構成され、力学、波動、原子からの出題である。大問1は斜めになった摩擦のあるベルトコンベア上の運動の問題。大問2は縦波の振動および縦波の入射波と反射波の問題。大問3は荷電粒子の運動、質量分析器と質量欠損の大小による質量分析器の値の差の問題。3題とも基本~標準問題が中心に出題されているが、問題設定のオリジナリティが高いこともあるので、問題文をよく読むことが大切である。


○2025年度入試分析

【学校推薦型選抜(愛知県特別地域枠A方式)】
愛知県特別地域枠A方式では、定員約5名のところ、本年度は7名が合格しました。2023年度・2022年度の入試では、定員に対して合格水準に達する受験生がいなかったため、定員未満の合格者数にとどまっていました。一方、2025年度入試では、それとは対照的に、合格水準を満たす受験生が7名いたということになります。これは、例年よりも優秀な受験生が集まった結果ともいえるでしょう。

【一般選抜】
2025年度入試では、正規合格者数が増加した一方で、その影響により繰上合格者数は減少しました。また、定員が5名増えたにもかかわらず、総合格者数(正規合格+繰上合格)は前年より62名少なくなりました。なお、私立医学部入試の2月実施への移行が進むと見られる2026年度入試では、志願者数の増加および繰上合格者数の増加が予想されます。


【共通テスト利用選抜】
2025年度入試から、共通テスト利用選抜の後期日程が廃止され、前期に一本化されました。その影響もあってか、志願者数は約116名増加しました。また、共通テストの易化の影響もあり、合格者の平均点は前年より約3.2%高くなりました。


○合格体験記

愛知医科大学学校推薦型選抜合格|数学を克服して現役合格

愛知医科大学合格|数学の問題で4日前に解いた問題がそのまま出ました

愛知医科大学医学部 合格|ふじた未来入試不合格からの逆転劇!一般選抜で愛知医科・藤田医科に正規合格



下田
下田
医学部専門予備校メルリックス学院名古屋校の校舎長として、日々、受験生の担任指導にあたり、面接指導の講師としても教壇に立っている。医学部受験情報を提供するセミナーでは、最新の医学部歯学部受験情報を分析し、セミナー講師として明快な語り口で解説していくことで保護者の皆様の人気を博している。医学部受験指導歴はメルリックス学院名古屋校の前身である医学部予備校DDPの時代から10年以上。若手ながら豊富な指導経験を生かして、受験生指導に向き合っている。

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