金沢医科大学医学部の2025年度入試結果と2026年度入試変更点

こんにちは。
メルリックス学院名古屋校の校舎長の下田です。

金沢医科大学医学部の2025年度(令和7年度)入試結果が公表されました。

2025年度一般選抜(前期)では、一次試験が単独で実施された2024年度の受験者数3,766名からわずかに増え、3,855名が受験しました。正規合格者は83名、繰上合格者は143名で、最終的な合格者数は226名となりました。繰上合格者数は、2024年度の58名から143名へと大幅に増加しています。




目次[非表示]

  1. 1.○募集概要
    1. 1.1.総合型選抜
    2. 1.2.学校推薦型選抜
    3. 1.3.一般選抜
  2. 2.○入試結果
    1. 2.1.総合型選抜(AO入試)
    2. 2.2.総合型選抜(卒業生子女入試)
    3. 2.3.総合型選抜(研究医枠)
    4. 2.4.学校推薦型選抜(指定校・指定地域)
    5. 2.5.一般選抜(前期)
    6. 2.6.一般選抜(後期)
  3. 3.○合格点
    1. 3.1.一般選抜(前期)
    2. 3.2.一般選抜(後期)
  4. 4.○補欠と繰り上げ合格
  5. 5.○2026年度の入試変更点
  6. 6.○出願書類
  7. 7.○一般選抜の傾向
    1. 7.1.英語 60分100点 マーク式
    2. 7.2.数学 60分100点 マーク式
    3. 7.3.化学 2科目90分 マーク式
    4. 7.4.生物 2科目90分 マーク式
    5. 7.5.物理 2科目90分 マーク式
  8. 8.○2025年度入試分析
  9. 9.○合格体験記

○募集概要

※2026年度入試募集人員は判明次第、更新します。

2025年度入試では以下のような内訳になっています。

総合型選抜

入試区分
募集人員
AO入試
15名
卒業生子女入試
8名
新潟県地域枠
2名
研究医枠
1名

学校推薦型選抜

入試区分
募集人員
指定校・指定地域推薦入試
       5名

一般選抜

入試区分
募集人員
前期      
72名
後期
10名


○入試結果

総合型選抜(AO入試)


2025
2024
2023
募集人員
15名
15名
14名
志願者数
282
236
222
一次受験者数
281
231
220
一次合格者数
61
62
75
一次合格倍率
4.6
3.7
2.9
正規合格者数
15
15
18
正規合格倍率
18.7
15.4
12.2
入学者数
15
15
16

総合型選抜(卒業生子女入試)


2025
2024
2023
募集人員
8名
8名
8名
志願者数
30
35
37
一次受験者数
29
35
36
一次合格者数
14
18
17
一次合格倍率
2.1
1.9
2.1
正規合格者数
8
8
8
正規合格倍率
3.8
4.4
4.5
入学者数
8
8
8

総合型選抜(研究医枠)


2025
2024
2023
募集人員
1名
1名
1名
志願者数
11
11
10
一次受験者数
11
11
10
一次合格者数
6
5
6
一次合格倍率
1.8
2.2
1.7
正規合格者数
1
1
1
正規合格倍率
11.0
11.0
10.0
入学者数
1
1
1

学校推薦型選抜(指定校・指定地域)


2025
2024
2023
募集人員
5名
5名
6名
志願者数
13
13
8
一次受験者数
13
13
8
一次合格者数
10
8
3
一次合格倍率
1.3
1.6
2.7
正規合格者数
5
5
3
正規合格倍率
2.6
2.6
2.7
入学者数
5
5
3

一般選抜(前期)


2025
2024
2023
募集人員
72名
72名
約65名
志願者数
4,160
4,291
3,490
一次受験者数
3,855
3,766
3,008
一次合格者数
474
519
539
一次合格倍率
8.1
7.3
5.6
正規合格者数
83
96
95
補欠候補者数
219
207
208
繰上合格者数
143
58
108
総合格者数
226
154
203
最終合格倍率
17.1
24.5
14.8
入学者数
72
72
73

一般選抜(後期)


2025
2024
2023
募集人員
10名
10名
10名
志願者数
1,226
1,282
1,295
一次受験者数
1,101
1,130
1,161
一次合格者数
70
72
77
一次合格倍率
15.7
15.7
15.1
正規合格者数
10
10
10
補欠候補者数
20
21
20
繰上合格者数
0
3
4
総合格者数
10
13
14
最終合格倍率
110.1
86.9
82.9
入学者数
10
10
10



○合格点

一般選抜(前期)


2025
2024
2023
一次試験合格最高点
(350点満点)
307点
(87.7%)
308点
(88.0%)
310点
(88.6%)
一次試験合格最低点
(350点満点)
218点
(62.3%)
208点
(59.4%)
214点
(50.2%)

一般選抜(後期)


2025
2024
2023
一次試験合格最高点
(200点満点)
158点
(79.0%)
159点
(79.5%)
179点
(89.5%)
一次試験合格最低点
(200点満点)
125点
(62.5%)
123点
(61.5%)
131点
(65.5%)


○補欠と繰り上げ合格

本年度(2025年度)の一般選抜(前期)では、正規合格者が83名、繰り上げ合格者が143名と公表されました。昨年度(2024年度)の正規合格者96名、繰り上げ合格者58名と比べると、正規合格者数はやや減少したものの、繰り上げ合格者数は大幅に増加しています。

※金沢医科大学の繰り上げ合格者数がなぜ大幅増加したか?について動画の9:50あたりから分析しています。



○2026年度の入試変更点

◎一般選抜(前期)の1次試験日と試験会場(東京・名古屋)が変更になりました。


2026年度
2025年度
1次
試験日 
2026年2月3日(火)・4日(水)
2025年1月30日(木)・31日(金)

試験

会場


【東京試験場】

 TOCビル本館


【名古屋試験場】

 TKPガーデンシティPREMIUM名古屋ルーセントタワー

【東京試験場】

東京流通センター


【名古屋試験場】

TKPガーデンシティPREMIUM名古屋駅前     


○出願書類

一般選抜はインターネット出願時に志望理由100字の入力項目あり。
総合型選抜(AO入試・卒業生子女入試)では、推薦書の提出が必要となる。推薦者と出願者の関係を明瞭に述べ、出願者が将来、良医として成長する資質をどの程度備えているかについ て、できるだけ客観的に評価するという内容である(1,000 字程度)。


○一般選抜の傾向

※2024年度の分析です。2025年度の入試問題が手に入り次第、更新します。

英語 60分100点 マーク式

2022年度入試から大問数は4題から3題に減少し、2024年度も同様に3題で実施された。2019年度入試から続いている、オールマーク式かつ長文のみという出題形式には変更がない。出題内容は、内容の真偽判定、空所補充、同意表現の選択、発音・アクセントなど多岐にわたる。3題中2題にはグラフや表に関する設問が含まれており、これも例年通りの傾向である。問題文はすべて英語で書かれており、一見すると難しく感じられるが、重要なポイントは太字で示されているため、丁寧に解いていけば各設問自体は決して難解ではない。ただし、すべての問題を時間内に解き切るのは容易ではなく、正確かつ迅速に解答する力が求められる。


数学 60分100点 マーク式

試験時間は60分で、誘導形式の大問が4題出題される構成となっており、出題分野が明確である点が特徴である。大問1の確率は、例年さいころを題材とした問題であり、泥臭い数え上げを要求される傾向がある。大問2は、二次関数・接線・面積といった題材が多く見られるが、2023年度・2024年度入試ではやや趣向が異なり、2023年度は円、2024年度は二直線のなす角や三角形の面積が出題された。大問3は、2021年度以降、空間座標や空間図形のベクトルに関する問題が3年連続で出題されている。ただし、2021年度は群数列、さらにその前の2020年度は再び空間ベクトルが出題されていた。大問4は、2023年度を除き、近年は回転体の求積に関する問題が続いている。数年に一度、出題分野に入れ替わりが見られるものの、全体として出題分野が明確に傾向づけられている点は特筆に値する。


化学 2科目90分 マーク式

理科は2科目で90分、小問5題・大問3題という出題形式が、2021年度入試から続いている。解答時間に対して計算問題がやや多く、時間配分には注意が必要である。2023年度までは、「すべて選びなさい」といった選択問題が出題されており、消去法が通用しないケースも見られたが、2024年度入試ではこの形式の問題は出題されなかった。出題内容はいずれも基本的かつ典型的な問題であり、解きやすいものが多いが、幅広く抜けのない正確な知識が求められている。大問では、「酸化還元反応」「単分子膜の実験」「芳香族化合物」などが取り上げられたが、いずれも教科書傍用問題集や重要問題集に掲載されている、基本から標準レベルの問題が中心である。


生物 2科目90分 マーク式

例年通り、大問3題の出題であった。他の私立医学部と異なり、2科目90分、1科目あたり平均45分と、試験時間がかなり短いのが特徴である。問題は、教科書の章末問題や教科書傍用問題集に掲載されている基本レベルの内容が中心であり、比較的得点しやすい。2024年度の大問1は、小問集合として7問が出題され、タンパク質、細胞分裂、発生、代謝、進化、系統など、多岐にわたる分野から出題された。小問集合ではあるが、一問一答形式ではなく、各設問が独立した問題として出題されている。大問2は、遺伝子とその発見に関する内容が出題された。大問3では、遺伝子の再編成など、生体防御に関する問題が出題された。


物理 2科目90分 マーク式

本試験は大問2題で構成されており、解答時間はおよそ45分である。例年、力学は必ず出題されるようになっている。2024年度は、電磁気および力学の2分野から出題された。電磁気では、導体に生じるホール効果に関する問題が出題された。力学は、棒に通された小球の摩擦のある運動を扱った問題で、数値計算が重要な要素となっていた。前半は、棒が斜めに固定された状態における小球の運動、後半は、回転する棒上での小球の運動に関するものであり、いずれも文字式による計算が求められた。全てマーク式で構成されており、出題内容は全体として典型的な問題が中心である。多くの設問は、一度は演習で解いたことがあるような問題であったと考えられる。例年、標準的な難易度の問題で構成されることが多いが、時に難問が含まれることもある。


○2025年度入試分析

【総合型選抜】
2025年度入試では、受験者数が前年度より50名増加し、21.6%の増加となった。2025年度入試では、基礎学力テストの出題科目から一般問題(文章理解能力や一般常識に関する問題)が除外されたことにより、対策が立てやすくなったと感じる受験生心理が影響したものと考えられる。



【一般選抜(前期)】
2024年度は単独開催であったが、2025年度は一次試験の2日目が北里大学と重なる日程となった。志願者数は約131名減少したものの、受験者数は約89名増加している。繰上げ合格者の数が大幅に増加した点から見ても、学力上位層による一次試験の辞退率が低下した可能性が高いと推察される。2026年度入試は、2月3日(火)・4日(水)という一次試験が集中する2日間に移行する予定であり、受験生の動向が注目される。



○合格体験記

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下田
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医学部専門予備校メルリックス学院名古屋校の校舎長として、日々、受験生の担任指導にあたり、面接指導の講師としても教壇に立っている。医学部受験情報を提供するセミナーでは、最新の医学部歯学部受験情報を分析し、セミナー講師として明快な語り口で解説していくことで保護者の皆様の人気を博している。医学部受験指導歴はメルリックス学院名古屋校の前身である医学部予備校DDPの時代から10年以上。若手ながら豊富な指導経験を生かして、受験生指導に向き合っている。

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