
藤田医科大学医学部の2025年度入試結果と2026年度入試変更点
こんにちは。
メルリックス学院名古屋校の校舎長の下田です。
藤田医科大学医学部の2025年度(令和7年度)入試結果および2026年度入試の概要が公表されました。
学費の減額という大きな変更が話題となった藤田医科大学ですが、2026年度入試では、一般選抜後期の廃止や募集定員の見直し、国際バカロレア選抜の受験資格の変更など、いくつかの変更点が発表されています。
目次[非表示]
- 1.○募集概要
- 2.○入試結果
- 2.1.ふじた未来入試(高3一般枠)
- 2.2.ふじた未来入試(独創一理枠・専願枠)
- 2.3.一般選抜(前期)
- 2.4.一般選抜(後期)
- 3.○合格最低点
- 3.1.一般選抜 前期(一般枠+愛知県地域枠)
- 3.2.一般選抜 後期(一般枠+愛知県地域枠)
- 3.3.共通テスト利用選抜 前期
- 3.4.共通テスト利用選抜 後期
- 4.○補欠と繰り上げ合格
- 5.○206年度の入試変更点
- 6.○出願書類
- 7.○一般選抜の傾向
- 7.1.英語 90分200点 記述・マーク式
- 7.2.数学 100分200点 記述・マーク式
- 7.3.化学 2科目120分200点 記述・穴埋め式
- 7.4.生物 2科目120分200点 記述・穴埋め式
- 7.5.物理 2科目120分200点 記述・穴埋め式
- 7.6.小論文 実施しない
- 7.7.個人面接 15分程度✖2回 40点(MMI含む)
- 7.8.MMI 5分程度✖2回 40点(個人面接含む)
- 8.○2025年度入試分析
- 9.○合格体験記
○募集概要
2026年度入試の募集概要は以下になります。
◎ふじた未来入試
一般枠・独創一理枠:合わせて12名
◎帰国生・国際バカロレア入試:若干名
◎一般選抜
一般枠:90名
愛知県地域枠:7名以内
◎共通テスト利用:10名
○入試結果
ふじた未来入試(高3一般枠)
2025 |
2024 |
2023 |
|
---|---|---|---|
募集人員 |
15名 |
12名 |
12名 |
志願者数 |
87 |
122 |
96 |
一次受験者数 |
87 |
120 |
94 |
一次合格者数 |
ー |
35 |
40 |
一次合格倍率 |
ー |
3.4 |
2.4 |
正規合格者数 |
15 |
13 |
12 |
補欠候補者数 |
― |
― |
― |
繰上合格者数 |
0 |
0 |
1 |
総合格者数 |
15 |
13 |
13 |
最終合格倍率 |
5.8 |
9.2 |
7.2 |
入学者数 |
― |
― |
― |
ふじた未来入試(独創一理枠・専願枠)
2025
独創一理枠
|
2024
独創一理枠
|
2023
専願枠
|
|
---|---|---|---|
募集人員 |
15名 |
12名 |
12名 |
志願者数 |
15 |
25 |
71 |
一次受験者数 |
15 |
25 |
71 |
一次合格者数 |
ー |
9 |
21 |
一次合格倍率 |
ー |
2.8 |
3.4 |
正規合格者数 |
3 |
3 |
3 |
補欠候補者数 |
― |
ー |
ー |
繰上合格者数 |
0 |
0 |
1 |
総合格者数 |
3 |
3 |
4 |
最終合格倍率 |
5.0 |
8.3 |
17.8 |
入学者数 |
― |
ー |
ー |
一般選抜(前期)
2025 |
2024 |
2023 |
|
---|---|---|---|
募集人員 |
87名 |
83名 |
83名 |
志願者数 |
1,625 |
1,963 |
1,747 |
一次受験者数 |
1,495 |
1,766 |
1,673 |
一次合格者数 |
― |
442 |
400 |
一次合格倍率 |
― |
4.0 |
4.2 |
正規合格者数 |
251 |
229 |
251 |
補欠候補者数 |
― |
― |
― |
繰上合格者数 |
14 |
50 |
19 |
総合格者数 |
265 |
279 |
270 |
最終合格倍率 |
5.6 |
6.3 |
6.2 |
入学者数 |
― |
― |
― |
※愛知県地域枠のデータを含む
一般選抜(後期)
2025 |
2024 |
2023 |
|
---|---|---|---|
募集人員 |
10名 |
10名 |
10名 |
志願者数 |
644 |
644 |
581 |
一次受験者数 |
586 |
576 |
517 |
一次合格者数 |
― |
63 |
64 |
一次合格倍率 |
― |
9.1 |
8.1 |
正規合格者数 |
8 |
10 |
11 |
補欠候補者数 |
― |
― |
ー |
繰上合格者数 |
0 |
2 |
4 |
総合格者数 |
8 |
12 |
15 |
最終合格倍率 |
73.3 |
48.0 |
34.5 |
入学者数 |
― |
― |
― |
※愛知県地域枠のデータを含む
○合格最低点
一般選抜 前期(一般枠+愛知県地域枠)
2025 |
2024 |
2023 |
|
---|---|---|---|
学科試験 合格最高点
(600点満点)
|
481点
(80.2%)
|
501点
(83.5%)
|
474点
(79.0%)
|
学科試験 合格平均点
(600点満点) |
387.4点
(64.6%)
|
381.6点
(63.6%)
|
358.6点
(59.8%)
|
学科試験 合格最低点
(600点満点)
|
339点
(56.5%)
|
334点
(55.7%)
|
309点
(51.5%)
|
面接 合格最高点
(40点満点)
|
40点
(100%)
|
40点
(100%)
|
35点
(87.5%)
|
面接 合格平均点
(40点満点)
|
22.9点
(57.3%)
|
21.9点
(54.8%)
|
21.1点
(52.8%)
|
面接 合格最低点
(40点満点)
|
15点
(37.5%)
|
10点
(25.0%)
|
10点
(25.0%)
|
一般選抜 後期(一般枠+愛知県地域枠)
2025 |
2024 |
2023 |
|
---|---|---|---|
学科試験 合格最高点
(600点満点)
|
427点
(71.2%)
|
457点
(76.2%)
|
446点
(74.3%)
|
学科試験 合格平均点
(600点満点) |
390.8点
(65.1%)
|
412.5点
(68.8%)
|
414.1点
(69.0%)
|
学科試験 合格最低点
(600点満点)
|
356点
(59.3%)
|
390点
(65.0%)
|
395点
(65.8%)
|
面接 合格最高点
(40点満点)
|
35点
(87.5%)
|
30点
(75.0%)
|
30点
(75.0%)
|
面接 合格平均点
(40点満点)
|
22.5点
(56.3%)
|
22.0点
(55.0%)
|
21.0点
(52.5%)
|
面接 合格最低点
(40点満点)
|
20点
(50.0%)
|
20点
(50.0%)
|
20点
(50.0%)
|
共通テスト利用選抜 前期
2025 |
2024 |
2023 |
|
---|---|---|---|
共通テスト 合格最高点
(2025より750点満点)
|
708点
(94.4%)
|
671点
(95.9%)
|
647点
(92.4%)
|
共通テスト 合格平均点
(2025より750点満点)
|
662.9点
(88.4%)
|
606.4点
(86.6%)
|
600.8点
(85.8%)
|
共通テスト 合格最低点
(2025より750点満点)
|
638点
(85.1%)
|
571点
(81.6%)
|
576点
(82.3%)
|
面接 合格最高点
(40点満点)
|
40点
(100%)
|
35点
(87.5%)
|
35点
(87.5%)
|
面接 合格平均点
(40点満点)
|
24.0点
(60.0%)
|
22.7点
(56.8%)
|
21.8点
(54.5%)
|
面接 合格最低点
(40点満点)
|
15点
(37.5%)
|
15点
(37.5%)
|
15点
(37.5%)
|
※2025年度入試より情報50点が追加し、合計点が700点から750点に変更
共通テスト利用選抜 後期
2025 |
2024 |
2023 |
|
---|---|---|---|
共通テスト 合格最高点
(700点満点)
|
― |
593点
(84.7%)
|
610.0点
(87.1%)
|
共通テスト 合格平均点
(700点満点)
|
― |
574.1点
(82.0%)
|
580.7点
(83.0%)
|
共通テスト 合格最低点
(700点満点)
|
― |
560点
(80.0%)
|
571点
(81.6%)
|
総合問題&口頭試問 合格最高点
(300点満点)
|
― |
274.4点
(91.5%)
|
238.0点
(79.3%)
|
総合問題&口頭試問 合格平均点
(300点満点)
|
― |
249.3点 |
198.5点
(66.2%)
|
総合問題&口頭試問 合格最低点
(300点満点)
|
― |
229.25点
(76.4%)
|
125.4点
(41.8%)
|
面接 合格最高点
(40点満点)
|
― |
30点
(75.0%)
|
25点
(62.5%)
|
面接 合格平均点
(40点満点)
|
― |
22.5点
(56.3%)
|
20.6点
(51.5%)
|
面接 合格最低点
(40点満点)
|
― |
20点
(50.0%)
|
20点
(50.0%)
|
※2025年度入試より共通テスト利用後期は廃止
○補欠と繰り上げ合格
本年度(2025年度)の一般選抜(前期)は愛知県地域枠を含めた全体で正規合格者251名、繰り上げ合格者14名と公表されました。総合格者数は近年270名前後で推移しています。
藤田医科大学では、正規合格者の手続き締め切り期限を毎年国公立大学の発表後にしているため、例年繰上げ合格が動き出すのは、3月10日過ぎあたりからになります。2025年度においては、3月10日(月)に一般選抜(前期)の一般枠5番まで、愛知県地域枠7番、共通テスト利用8番までが繰上げ合格しました。
また、2025年度入試ではふじた未来入試での繰上げ合格はありませんでした。
○206年度の入試変更点
◎一般選抜後期の廃止
これまで実施されていた一般選抜後期は、2025年度入試より廃止されました。これにより、一般選抜は前期日程に一本化されます。
◎「ふじた未来入試」「一般選抜」「愛知県地域枠」の募集定員の変更
・ふじた未来入試:15名 → 12名に減少
・一般選抜(一般枠):82名 → 90名に増加
・愛知県地域枠:従来は「前期5名、後期5名以内」でしたが、2025年度からは前期のみ7名以内に変更されます。
◎国際バカロレア選抜の受験資格および名称の変更
これまで国際バカロレア資格を有する受験生のみが対象でしたが、2025年度より資格を持たない受験生も出願可能となりました。それに伴い、入試名称も「帰国生・国際バカロレア入試」へと変更されます。
◎一般選抜の二次試験日が3日間に変更
これまで2日間で実施されていた一般選抜前期の二次試験は、2025年度より3日間に拡大されます。出願時に、3日間のうち希望日を選択できるようになります。
○出願書類
全入試区分共通
インターネット出願時に志望理由200字の入力項目あり
○一般選抜の傾向
英語 90分200点 記述・マーク式
2025年度の「ふじた未来入試」での出題数変更が踏襲され、第1問が6題から8題に増加し、第3・4問はそれぞれ4題から3題に減少しました。ただし、問題の出題傾向自体に大きな変化はなく、特に影響を受けた受験生は少なかったと思われます。全体として、試験のボリューム・難易度ともに例年並みで、合格には65%の得点が目標となります。
数学 100分200点 記述・マーク式
問題構成に大きな変更はありませんでした。大問1は例年通りの小問集合で、幅広い単元から出題されました。比較的取り組みやすい問題が多く、最低でも7問の正解が合格の鍵となる内容でした。大問2は典型的な共通接線の問題、大問3は整数問題が出題されました。全体としては例年より易化しており、合格者平均点は70%を超えると予想されます。数学が苦手な受験生でも、60%は取っておきたいレベルのセットでした。
化学 2科目120分200点 記述・穴埋め式
大問数は昨年度の6題から5題へと変更されました。出題内容は2024年度と同様、典型問題が中心で、全体的に取り組みやすい構成となっていました。大問4では糖やアミノ酸に関する出題があり、トレハロースや必須アミノ酸など、やや細かい知識も求められました。問4はやや難易度が高めでしたが、それ以外は確実に得点したい問題が中心でした。問題量・難易度ともに例年並みで、得点目標は70%前後となります。
生物 2科目120分200点 記述・穴埋め式
昨年度と比較して計算問題が増加し、設問の難易度もやや上がっています。細かな知識が求められる問題が多く、やや難化した印象です。「動物のからだ」「情報伝達物質」「遺伝子」などの頻出単元の対策が必須となります。得点目標は65〜70%程度を目指す必要があります。
物理 2科目120分200点 記述・穴埋め式
全体的に計算量が多く、問題の取捨選択が重要となるセットでした。
大問1:力のつり合い・モーメント
大問2:クーロン力による円運動
大問3:2物体の落下と衝突(※東京大学2016年の問題を彷彿とさせる構成)
各大問の前半は得点しやすいため、ここで確実に点を取り、後半は後回しにする戦略が有効です。合格ラインは55~60%程度と予想します。
小論文 実施しない
個人面接 15分程度✖2回 40点(MMI含む)
受験生1名に対して面接官1名の個人面接形式。
医師志望理由・本学志望理由といったオーソドックスはなく、アドミッションポリシーに関する質問や事前アンケートに関する質問が中心となる。藤田医科大学の求めている学生像を理解することが必要となる。
MMI 5分程度✖2回 40点(個人面接含む)
受験生1名に対して面接官1名。
事前に渡された課題シート(困難な状況設定をされたを読んだうえで)、自身だったらどう行動するかを目の前の面接官に説明する。課題シートは客観的な正解がない状況がほとんどであることから自分の発言に自信をもって、面接官に分かりやすく話す必要がある。
2025年度入試ふじた未来:あなたはバスに乗っている。車内はそれほど混雑していないものの、すべての座席は埋まっていた。そこへ、杖をついた高齢の方が乗車してきた。あなたの前には中学生が2人おり、一人は座り、もう一人は立っていた。立っている子が座っている子に「席を譲ったら?」と声をかけたが、座っている子は「またいい子ちゃんぶって…」と笑いながら返し、席を立とうとはしなかった。周囲の乗客はこのやり取りに気づいていないようだ。このとき、あなたならどう行動するだろうか。
※受験生から聞き取り情報より
○2025年度入試分析
【ふじた未来入試】
2025年度入試より、二次試験の面接において英語での応答が導入されました。2026年度入試でも引き続き実施されるため、英語の「聞く力」「話す力」も積極的に鍛えておく必要があります。また、学費減額の影響により志願者数の増加が見込まれるため、これまで以上に厳しい入試となることが予想されます。早めの準備と対策が重要です。
【一般選抜】
例年通り、配点の高い数学および英語のマーク式問題の出来が、合否に大きな影響を与える入試となりました。特に一般選抜前期では、今年も数学と英語のマーク式に足切り点が設定されており、注意が必要です。
○合格体験記
藤田医科大学医学部合格|Dr.コトーにあこがれて長野から名古屋の予備校へ