
第119回歯科医師国家試験で唯一昨年より合格率が上がった大学は?
こんにちは。
受験情報センター長の鈴村です。
第119回歯科医師国家試験が2026年1月31日と2月1日に行われ、合格発表が3月16日にありました。大学別の合格率は こちらからPDFファイル(70KB)をご覧ください。
※文中のカッコ内は昨年の数字
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第119回歯科医師国家試験の合格率は61.9%と大きく減少
今年の 第119回歯科医師国家試験は全体で 3,219人(3,431人)が出願して 2,837人(3,039人)が受験し、 1,757人(2,136人)が合格しました。全体の合格率は 61.9%(70.3%)でした。昨年は12年ぶりに全体の合格率が7割を超えましたが、今年は第115回の61.6%に次ぐ低さとなりました。
新卒と既卒に分けると、 新卒の合格率は80.2%(84.0%)、既卒の合格率は27.8%(44.9%)と特に既卒の合格率の落ち込みが目立ちます。
国立11大学の全体合格率は73.9%(80.4%)、 公立大学は九州歯科大学1校のみで63.6%(77.2%)、 私立17大学の全体合格率は58.7%(67.2%)となり、いずれも低下しました。
3年連続で東京歯科大学・昭和医科大学がワンツー
今年も全体総数の合格率がトップだったのは 東京歯科大学でした。 合格率は94.0%(95.6%)で、これで 10年連続のトップとなります。次の 昭和医科大学の合格率は90.0%(92.9%)で、このワンツーフィニッシュは3年連続です。
国立大学の 岡山大学が合格率 86.2%(87.9%)でそれに続き、 長崎大学が 82.7%(89.8%)と、総数の合格率が8割を超えているのはこの4校です。ちなみに、その次は 日本歯科大学新潟生命歯学部で 合格率78.6%(84.3%)です。
一方で新卒合格率に目を向けてみると、2年連続で 大阪歯科大学が新卒合格率100.0%を達成しました。ただし、昨年もそうでしたが、大阪歯科大学は出願者数と受験者数に差があり、今年の新卒出願者数は71人(90人)、新卒受験者数は57人(60人)で、その57人(60人)が全員合格しています。
この出願者数と受験者数に差がない大学は全体では6校しかなく、 新潟大学、大阪大学、広島大学、長崎大学、鹿児島大学、そして私立大学では唯一、 日本歯科大学新潟生命歯学部が出願者全員が受験しています。これが新卒になると12校に増えますが、そのうち私立大学はやはり日本歯科大学新潟生命歯学部しかありません。
この出願者数と受験者数の差は、卒業試験で不合格になったり、プレッシャーを感じてその年の国試受験を諦めたりと様々なケースがあります。歯科医師国家試験の募集要項は10月中旬から配布され、出願は11月です。
※日本歯科大学新潟生命歯学部のオープンキャンパスに行った際の記事は こちらからご覧ください。
昨年から合格率が上がったのは神奈川歯科大学のみ
全体的に合格率が下がった第119回歯科医師国家試験の中で、唯一、昨年よりも合格率が上昇した大学があります。
神奈川歯科大学です。
神奈川歯科大学の今年の合格率は 74.4%と、昨年の 72.2%から2.2ポイント上昇しました。これには新卒の合格率が 81.5%と昨年の 79.1%から上昇したことも大きいですが、何といっても既卒の合格率が昨年の 54.3%から今年は 58.3%と、既卒に逆風が吹いた今年の歯科医師国家試験の中で合格率が上昇したことが大きいでしょう。
東京歯科大学が10年連続で合格率トップを走るのは、新卒合格率の高さもさることながら、既卒もしっかり面倒を見る教育体制にあることは間違いありません。しかし、その東京歯科大学も今年の既卒受験者は6人受けて2人合格とかなり高いハードルでした。
当然ながら、浪人年数を重ねれば重ねるほど合格は難しくなります。
厚生労働省からは卒業年次別の歯科医師国家試験合格率も公表されていますが、今年の 新卒は80.2%(84.0%)、いわゆる国試浪人である 1浪目が42.8%(61.9%)、 2浪目31.3%(52.7%)、3浪目26.1%(38.9%)と徐々に下がっていきます。それでも5浪目までは合格率が1割を超えており、そこから急激に合格率が下がっています。
また、男子と比べると女子の方が合格率が高いのも例年通りで、今年は 男子合格率57.6%(64.5%)、 女子合格率68.0%(78.0%)と10ポイント以上の差がつきました。医師国家試験や薬剤師国家試験もそうですが、男子より女子の方が国家試験の合格率が高いのは、女子の方がコツコツ勉強する傾向にあるのかもしれません。
6年間ストレート合格率とは
とはいえ、歯学部受験生と保護者の皆さんが最も気になるのは、いわゆる 「6年間ストレート合格率」でしょう。
文部科学省は 【各大学の歯学部歯学科の入学状況及び国家試験結果等】として、昨年までのデータを公開しています。今年のデータもタイムラグはありますが、データがまとまれば公開されるはずです。
また、よく言われる「闇の合格率」ですが、こちらは「受験者数÷合格者数」ではなく「志願者数÷合格者数」の数字を出してランク付けしているようです。検索すれば多くのサイトや動画がヒットすると思いますので、ここでは取り上げません。
いつも私が歯学部セミナーで申し上げているのは 「志望校の国試合格率」よりも 「自分がその大学に進学した時に上位◎◎%に入れるか」を考えてほしいということです。
当たり前のことですが、歯科医師国家試験合格率の高い大学は入学時の偏差値ランキングが高い傾向があります。勉強法が身についている学生が6年間しのぎを削る環境に行って、果たして自分がついて行けるかをよく考えてほしいと思います。
逆に言えば、高1生、高2生の段階から、勉強習慣を身につけて上位校を狙うという計画性があれば、国立大学も含めた歯学部への進学が視野に入ってくるでしょう。







