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久留米大学医学部の2025年度入試結果と2026年度入試変更点

こんにちは。
メルリックス学院名古屋校の校舎長の下田です。


久留米大学医学部の2025年度(令和7年度)入試結果が公表されました。

一般選抜前期では、2024年度入試と同様に、東京女子医科大学・日本大学医学部・日本医科大学と同日の試験実施となりましたが、受験者数は1,406名と、前年度の1,274名から100名以上増加しました。最終的な合格者数は155名で、実質倍率は約9.1倍と、2024年度の7.8倍から上昇しています。



目次[非表示]

  1. 1.○募集概要
    1. 1.1.学校推薦型選抜
    2. 1.2.自己推薦型選抜
    3. 1.3.一般選抜
  2. 2.○入試結果
    1. 2.1.学校推薦型選抜(一般A日程)
    2. 2.2.学校推薦型選抜(久留米大学特別枠 )
    3. 2.3.学校推薦型選抜(福岡県特別枠 )
    4. 2.4.自己推薦型選抜
    5. 2.5.一般選抜(前期)
    6. 2.6.一般選抜(後期)
  3. 3.○合格最低点
    1. 3.1.一般選抜(前期)
    2. 3.2.一般選抜(後期)
  4. 4.○補欠と繰り上げ合格
  5. 5.○2026年度の入試変更点
  6. 6.○出願書類
  7. 7.○一般選抜の傾向
    1. 7.1.英語 90分100点 記述・マーク式
    2. 7.2.数学 90分100点 マーク式
    3. 7.3.化学 2科目120分200点 記述・穴埋め式
    4. 7.4.生物 2科目120分200点 記述・穴埋め式
    5. 7.5.物理 2科目120分200点 記述
    6. 7.6.小論文 60分800字 50点
    7. 7.7.個人面接 10分程度 50点
  8. 8.○2025年度入試分析
  9. 9.○合格体験記

○募集概要

2026年度入試の内訳は、以下のとおりです。

学校推薦型選抜

入試区分
募集人員
一般A日程
約8名
久留米大学特別枠
約20名
福岡県特別枠
4名

※福岡県特別枠推薦型選抜は臨時定員増の申請予定であり、確定ではありません。

自己推薦型選抜

入試区分
募集人員
自己推薦型選抜
約2名

一般選抜

入試区分
募集人員
前期
約75名
後期
約5名


○入試結果

学校推薦型選抜(一般A日程)


2025
2024
2023
募集人員
約8名
約8名
約10名
志願者数
136
125
68
受験者数
136
123
68
合格者数
8
8
10
合格倍率
17.0
15.4
6.8
入学者数

学校推薦型選抜(久留米大学特別枠


2025
2024
2023
募集人員
約20名
約20名
約20名
志願者数
203
173
107
受験者数
203
169
107
合格者数
21
20
20
合格倍率
9.7
8.5
5.4
入学者数

学校推薦型選抜(福岡県特別枠


2025
2024
2023
募集人員
4名
5名
5名
志願者数
75
55
32
受験者数
75
54
32
合格者数
4
5
5
合格倍率
18.8
10.8
6.4
入学者数

自己推薦型選抜


2025
2024
2023
募集人員
約2名
約2名
志願者数
5
4
受験者数
5
4
合格者数
2
2
合格倍率
2.5
2.0
入学者数

一般選抜(前期)


2025
2024
2023
募集人員
約75名
約75名
約75名
志願者数
1,493
1,383
1,279
一次受験者数
1,406
1,274
1,183
一次合格者数
368
356
351
一次合格倍率
3.8
3.6
3.4
正規合格者数
136
137
130
補欠候補者数
繰上合格者数
19
27
34
総合格者数
155
164
164
最終合格倍率
9.1
7.8
7.2
入学者数

※繰上合格者数は連絡の際に入学の意思を示した人数


一般選抜(後期)


2025
2024
2023
募集人員
約5名
約5名
約5名
志願者数
643
572
609
一次受験者数
568
498
519
一次合格者数
47
48
48
一次合格倍率
12.1
10.4
10.8
正規合格者数
5
5
5
補欠候補者数
繰上合格者数
2
0
0
総合格者数
7
5
5
最終合格倍率
81.1
99.6
103.8
入学者数



○合格最低点

一般選抜(前期)


2025
2024
2023
一次試験合格最低点
(400点満点)
234点
(58.5%)
226点
(56.5%)
正規合格最低点
(500点満点)
323点
(64.6%)
319点
(63.8%)


一般選抜(後期)


2025
2024
2023
一次試験合格最低点
(400点満点)
277点
(69.3%)
252点
(63.0%)
正規合格最低点
(500点満点)
371点
(74.2%)
351点
(70.2%)


○補欠と繰り上げ合格

2025年度の一般選抜(前期)では、正規合格者が136名、繰り上げ合格者が19名と公表されました。総合格者数は155名で、2024年度入試より9名少ない結果となりました。

なお、ここでの繰り上げ合格者数は、繰り上げ合格の連絡時に入学の意思を示した方の人数であり、実際には補欠19番以降の方にも繰り上げ合格の連絡があったと考えられます。

また、近年は繰り上げ合格がなかった一般選抜(後期)では、今回は2名が追加合格となっています。


○2026年度の入試変更点

2026年度入試における入試の実施内容について、大きな変更点はありません。
※募集要項は、2025年9月中旬~10月中旬頃に公開予定


○出願書類

全入試区分共通
面接票:久留米大学所定の用紙に必要事項を記入し、提出する。

学校推薦型選抜(福岡県特別枠)
志望理由書:久留米大学所定の用紙(600字程度)に記入し、提出する。

自己推薦型選抜
志望理由書(自己推薦書):久留米大学所定の用紙に必要事項を記入し、提出する。


○一般選抜の傾向

英語 90分100点 記述・マーク式

大問の構成や分量には、例年と大きな変化は見られなかった。大問6では、30字程度で日本語文を英語に要約させる問題や、英文の要点を50字程度の日本語でまとめさせる形式の問題が頻出である。いわゆる和訳・英訳ではなく、内容の要旨を簡潔にまとめる力が求められる。例年通り、全体として7割程度の得点を確保したい難易度であった。


数学 90分100点 マーク式

2020年度入試までは、中堅〜上位私大レベルの典型的な解法で対応できる問題が中心であった。しかし、2021年度入試では難易度が大きく上昇し、2022年度以降はその中間程度の難易度で推移している。2025年度入試では、総じて2024年度よりもやや難化していた。丁寧な誘導がある問題は確実に得点すべきであり、一方で、時間をかけすぎるべきでない問題は思い切って見送る判断力も求められる。一次試験のボーダーは、おおよそ50%前後と考えられる。


化学 2科目120分200点 記述・穴埋め式

例年通り、大問4題構成での出題であった。

大問1は、小問集合であり、確実に得点したい基本的な問題が中心であった。
大問2は、酸化還元滴定と分配平衡に関する問題。
大問3は、鉄を中心とした無機化学からの出題。
大問4は、ポリエチレンテレフタラートに関する内容。

難易度は例年並みであったが、計算量がやや増加しており、処理スピードと正確さが求められる構成であった。合格ラインは7割弱と予想される。


生物 2科目120分200点 記述・穴埋め式

例年通り、大問4題構成での出題であった。

大問1は、RT-PCRをテーマとした考察問題。
大問2は、受容器、特に眼に関する基本的な知識を中心に出題された。
大問3は、心臓に関する知識と、それに基づく考察を求める内容であった。
大問4は、光合成色素と進化・系統を横断的に結び付けた考察問題である。

全体としては、特定分野を深く掘り下げたうえで考察させる問題が中心であった。基本的な知識も求められたが、論述形式の設問もあり、限られた字数の中で的確に表現する力が求められた。得点目標は6割5分程度と考えられる。


物理 2科目120分200点 記述

例年通り、大問3題構成での出題であった。

大問1は力学分野から、円錐面上の円運動に関する基本的な問題。
大問2は熱力学分野から、標準的な熱気球に関する問題。
大問3は電気分野から、電気回路の基本的な問題が出題された。

全体として、昨年度と比較するとやや易化した印象である。大問1のⅡおよび大問2のⅡでは若干の処理力を要するが、その他の設問は手早く解くことで、全体で8割程度の得点を目指したい。


小論文 60分800字 50点

例年、短めのテーマ型の出題である。制限時間60分で字数制限は800字いないとなっており、しっかりとした構成が必要である。

2025年度一般選抜の出題
一般前期:ジェンダーと医学:女性医師の増加がもたらす医療の変化
一般後期:AI時代の医師に求められる新たなスキルとは?


個人面接 10分程度 50点

受験生1名に対して面接官3名の個人面接形式。

医師志望理由や本学志望理由といったオーソドックスな質問に加え、写真や絵を見て考えを述べる形式の質問も出題される。


○2025年度入試分析

【学校推薦型選抜 一般A日程】
2024年度入試からこれまでの出願資格の一つであった「評定平均3.8以上」を廃止したことで、志願者数が大幅に増加したが、2025年度入試においても志願者数が増加した。基礎学力テストも英語と数学(数Ⅲなし)と教科負担も少ないことから、現役生を中心に受けやすい入試制度であると言える。

【一般選抜(前期)】
志願者数は、ここ数年で回復傾向にある。2026年度入試では、西日本に所在する川崎医科大学と試験日が重複しているため、受験生の動向がこれまでとは異なる可能性があり、注意が必要である。


○合格体験記

久留米大学医学部 合格|クラスの仲間と助け合いながら培った逃げない気持ちで第一志望に合格

久留米大学医学部 合格|現役受験時にお世話になった先生と二人三脚で念願の第一目標に合格

下田
下田
医学部専門予備校メルリックス学院名古屋校の校舎長として、日々、受験生の担任指導にあたり、面接指導の講師としても教壇に立っている。医学部受験情報を提供するセミナーでは、最新の医学部歯学部受験情報を分析し、セミナー講師として明快な語り口で解説していくことで保護者の皆様の人気を博している。医学部受験指導歴はメルリックス学院名古屋校の前身である医学部予備校DDPの時代から10年以上。若手ながら豊富な指導経験を生かして、受験生指導に向き合っている。

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