聖マリアンナ医科大学 教育棟

聖マリアンナ医科大学医学部の2024年度入試結果と2025年度入試変更点

こんにちは。
渋谷校の合格請負人である教務マネージャーの川村と申します。


聖マリアンナ医科大学医学部の2024年度入試結果が公表されました。
本年度の一般選抜の募集人数は前年度の前期約87名→72名、約12名→10名と減らしたものの、志願者数が大幅に上昇したため競争率の高い試験となりました。志願者数の大幅な増加の要因に、一次試験日を受験日程が過密化しやすい1月下旬から後ろ倒しにして、2/8にしたことで、受験校として選定しやすくなったことが挙げられます。
昨年度の生徒との受験校選定に関するご相談の際にも、一般前期の後半日程での重点対策校として目標とされている受験生も多かったと認識しています。


目次[非表示]

  1. 1.○募集概要
  2. 2.○入試結果
    1. 2.1.一般選抜 前期
  3. 3.一般選抜 後期
  4. 4.学校推薦型選抜(一般公募制)
  5. 5.○補欠と繰り上げ合格
  6. 6.○2025年度の入試変更点
  7. 7.○出願書類
  8. 8.○一般選抜の出題傾向 
    1. 8.1.英語 標準
    2. 8.2.数学 標準
    3. 8.3.化学 やや易
    4. 8.4.生物 標準
    5. 8.5.物理 標準
    6. 8.6.小論文 資料文・図表・テーマ型
    7. 8.7.面接 個人面接・テーマ別面接(MMI)
  9. 9.○合格体験談

○募集概要

昨年度の聖マリアンナ医科大学医学部の募集概要は以下の通りとなっている。
 
・学校推薦型選抜 一般公募 25名以内
・学校推薦型選抜 神奈川県地域枠 7名以内
・一般選抜(前期) 約75名
・一般選抜(後期) 約10名

 
・総計117名


○入試結果

一般選抜 前期

受験者数が昨年度より630人以上増加し、正規合格者数が75名と減少したため、正規合格倍率としては昨年の3倍近くも倍増する結果となった。


2024
2023
2022
募集人員
約75
約87
約70
志願者数
3210
2354
1867
一次受験者数
2892
2256
1789
一次合格者数
488
526
524
一次合格倍率
5.9
4.3
3.4
正規合格者数
75
171
144
正規合格倍率
38.6
13.2
12.4
補欠候補者数
繰上合格者数
最終合格倍率
入学者数
75
87
71

一般選抜 後期

一般前期ほどの驚きはないが、一般後期も志願者数増加の影響があり、本年度の正規合格倍率は100倍を大きく超える結果となった。


2024
2023
2022
募集人員
約10
約12
約10
志願者数
1517
1184
1197
一次受験者数
1307
1030
1036
一次合格者数
99
102
77
一次合格倍率
13.2
10.1
13.5
正規合格者数
9
12
11
正規合格倍率
145.2
85.8
94.2
補欠候補者数
繰上合格者数
入学者数
10
12
10


学校推薦型選抜(一般公募制)

現役生で全体評定3.8以上、数学・理科・英語の各評定が4.0以上の生徒に受験資格が与えられる。2023年度の推薦入試までの自然科学総合問題の形式を廃止し、代わりに数学ⅠAⅡBと理科(化学・生物・物理から2科目)に変更して現役生がより馴染みやすい入試科目となったために志願者数は増加したが、昨年度11名であった合格者数が25名に増加したため、倍率としては微増の2.5倍の試験となっており、現役生にとっては変わらず大きなチャンスとなった。


2024
2023
2022
募集人員
約25
約25
約10
志願者数
66
24
59
受験者数
63
24
59
正規合格者数
25
11
10
正規合格倍率
2.5
2.2
5.9
入学者数
25
12
10

※上記、志願者数・受験者数は神奈川県地域枠との併願を含む


○補欠と繰り上げ合格

繰り上げ合格者数に関する項目は非公表とされていますが、メルリックス学院 情報センターの調査では、4/3(水)時点で前期60番台後半、後期1ケタ台前半まで繰り上がりを確認しています。昨年度や一昨年度の前期入試においては、100番台を超える補欠番号まで繰り上がりを確認しておりましたので、繰り上げ合格者数としては、例年より鈍い結果でありました。
その上、本年度一般前期の正規合格者数75名、後期9名という結果でしたので、昨年度前期の正規合格者数171名、後期12名からは大幅に減少しており、より競争倍率の激しい入試となっていたことが判明しました。


○2025年度の入試変更点

共通テスト利用を約5名で募集開始。共通テストは英語・国語・数学・理科2科目の4教科6科目を課される。

○出願書類

Web上にて【本学への志望動機】を300字で入力の必要があります。
また、【スポーツ・課外活動・各種大会成績・取得資格】を入力する欄があります。【中学校】【高等学校】【その他】と分かれており、それぞれ120字ずつ入力の必要があります。
 
上記内容に関しましては、情報センター長の鈴村がより詳細をまとめた記事を作成しておりますので、ぜひご参照下さい。

聖マリアンナ医科大学の志望理由書に何を書くべきか? | 医歯専門予備校 メルリックス学院 


○一般選抜の出題傾向 

前期・後期ともに試験時間・配点は同一です。

英語 標準

90分100点。記述・マーク式。


合格点を取るためのカギは配点が高いと思われる長文の記述問題対策を入念に行おう。


数学 標準

90分100点。記述・穴埋め式。


上位私大レベル頻出の典型問題の解法を暗記ではなく、しっかり理解出来ていれば対応できる問題が多い。


化学 やや易

理科2科目150分200点。記述式。


高得点を狙える比較的易しめな出題のことも多い。他科目に時間を回すことで、有利に理科科目を進められる可能性もある。


生物 標準

理科2科目150分200点。記述式。 


記述は長さより端的な説明を求められる内容が多い。詰めが甘くなりがちな生態系や進化に関する問題も良く出題される。


物理 標準

理科2科目150分200点。記述・穴埋め式。 


標準的な問題が中心のため全範囲を万遍なく学習しよう。


小論文 資料文・図表・テーマ型

60分 50点
 
2023
一般前期1日目: 資料を参考にして、日本における若年層の自殺の現状と対策について考えを述べる。(資料1:「先進国及び韓国の若年層の死因原因及び自殺率」 資料2:「自殺予防のために周囲が求められる行動のポイント」)800~1000字


一般前期2日目: 下記を参考の上、心停止後または脳死下の臓器移植による移植医療について考えを述べる。①国内と韓・米・英・仏・西の臓器提供数 ②世界的な二つの提供制度の説明 ③日本の移植希望者と移植実施者数 ④国内の平均待機年数800~1000字


一般後期:次に挙げるユネスコの世界遺産から一つ選び、その意識、文化・社会的役割について考えを述べる。屋久島・白神山地・原爆ドーム等800~1000字
 
2022
一般前期1日目 :ロイ・ポーター著 目羅公和訳 『身体と政治 イギリスにおける病気・死・医者』より
問1.ギズボーンの妥当性をまとめる。30~50字
問2.傍線部に対して「科学的医学」以降の変化を推察する。100字
問3.本文を踏まえ、現代における医師-患者関係をめぐる諸問題と解決可能性について考えを述べる。300~400字


一般前期2日目:野田智義・金井壽宏著『リーダーシップの旅 見えないものを見る』より
問1.①の説明。40字
問2.②の理由説明。100字
問3.③医療現場におけるリーダーのあり方を述べる。400字


一般後期:ジャレッド・ダイアモンド『マスク受け入れ 日米に差・・・』、読売新聞『地球を読む』より
問1.①の説明。40~60字
問2.②の理由説明。100字
問3.③について農業人口の減少と海外文化の流入を踏まえ日本の文化的素地を述べる。400字


面接 個人面接・テーマ別面接(MMI)

・個人面接 15分程度 50点

医師志望理由、本学志望理由、自己PRなど一般的な内容が質問されやすいが、ある質問に対して答えると深掘りして質問されるケースも多い。付け焼き刃な対策では通用しないため自身の考えの軸をしっかりまとめておく必要があります。


○合格体験談

本年度、私のご担当させていただいた生徒さんの中で、聖マリアンナ医科大学に入学された方には、再受験生や多浪生の方もいらっしゃいます。勉学はもちろん、大学の建学の精神にもある『生命の尊厳』に基づいた医療倫理感を持ち合わせているかなどを小論文や面接を通じて、しっかり見極められており、裏を返せば、年齢を重ねている生徒さんにもしっかり門戸が開かれている印象があります。合格への道のりは本当に十人十色ですが、メルリックス学院では、生徒とご家族、担任や講師が合格という一つの目標に向けて各々の役割を全力で全うすることで数々の合格に結びつけています。ぜひ、現状を打破して合格を掴み取りたい方は気兼ねなくご相談ください。

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川村
川村
メルリックス学院渋谷校教務マネージャーです。医学部・歯学部の入試情報を分析しコーチングを通して生徒たちにお伝えしています。医学部合格請負人とも呼ばれています。

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