2024【私立医学部】志願者数ランキング最新

皆さん、こんにちは。
メルリックス学院代表の佐藤です。


今回は主に志願者数の伸びに着眼して2024年度私立医学部入試の前半戦の状況を振り返りたいと思います。今年の2024年度入試は新課程に変わる最後の年の入試です。ある程度の予想はついていましたが、予想以上に志願者数が伸びた感があります。まだこれから私立医学部入試後期日程の出願を迷われている方にも是非、ご参照していただきたいと思います。



目次[非表示]

  1. 1.●2024年度私立医学部志願数ランキング最新
  2. 2.●2024年度私立医学部入試の特徴
    1. 2.1.2024年度私立医学部入試は物理が難化した大学が多い
  3. 3.●2024年度私立医学部志願者伸び率ランキングを大きく伸ばした7大学の特徴 
    1. 3.1.◆獨協医科大学
    2. 3.2. ◆愛知医科大学
    3. 3.3. ◆聖マリアンナ医科大学
    4. 3.4. ◆兵庫医科大学
    5. 3.5. ◆近畿大学
    6. 3.6. ◆東北医科薬科大学
    7. 3.7. ◆藤田医科大学
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●2024年度私立医学部志願数ランキング最新


大学名

2024
2023
伸び率
1位
東海大学

3565人

3600人
99%
2位
国際医療福祉大学
3249人
3027人
107%
3位
聖マリアンナ医科大学
3210人
2354人
136%
4位
獨協医科大学
3166人
2250人
141%
5位
杏林大学
2975人
2933人
105%
6位
東京医科大学
2797人
2537人
110%
7位
愛知医科大学
2212人
1392人
158%
8位
東北医科薬科大学​​​​​ 
2045人
1733人
118%
9位
兵庫医科大学(一般A)
2023人
1664人
121%
10位
北里大学
1995人
2016人
98.9%
11位
近畿大学
1994人
1522人
131%
12位
藤田医科大学
1963人
1747人
112%
13位
日本大学
1959人
1865人
105%
14位
産業医科大学(一般A)
1519人
1315人
115%
15位
慶應義塾大学
1483人
1412人
105%
16位
久留米大学
1383人
1279人
108%
17位
東京女子医科大学
959人
917人
104%
18位
兵庫医科大学(一般B)
339人
253人
134%


●2024年度私立医学部入試の特徴

まず、2月4日の時点で31大学中、16大学が昨年度より受験者数を伸ばしています。
来年度から新課程に変わることも影響していると思われますが、最終的にどの程度の大学が志願者数を伸ばしているかデータが揃うのが見ものです。


2024年度私立医学部入試は物理が難化した大学が多い


2024年度私立医学部入試の特徴はまずは、昨年に引き続き物理が難化した大学が多かった点があげられます。
特に愛知医科大学、東北医科薬科大学、金沢医科大学、帝京大学がその印象が強くあります。
個人的には生物を学習して入学してきてくれる学生さんに大学が傾倒している可能性も否めないと感じています。

●2024年度私立医学部志願者伸び率ランキングを大きく伸ばした7大学の特徴 

◆獨協医科大学


獨協医科大学の2023年度志願者数は2250名と前年より1000名近く減少しました。これは1日目が帝京大学3日目と重なったことが大きいと思われます。2日目は近畿大学と日程が重なっており、1日目が996名、2日目が1254名だったことから、日程の都合により志願者数が大きく変わる良い例です。


また、今年度は川崎医科大学と日程が重なったことから獨協医科大学の動向に注目していましたが、メルリックス学院受験情報センター調べだと、川崎医科大学の受験番号貼り出しと地元紙の報道から推測して志願者数は1150~1200名程度と予想しています。


結果的に川崎医科大学と同日日程になった影響はほぼ無かったといえます。獨協医科大学の志願者動向に西日本の医学部はあまり影響を与えないようです。


 
◆愛知医科大学


推薦入試が2023年度入試で74名の出願であったのに対し、2024年度入試は84名であり、10名しか伸びませんでした。個人的には一般入試でも愛知医科大学は苦戦を強いられると思いましたが、蓋を開けてみると志願者数58%の増加率でした。


結果的には2021年度入試の水準に戻ったわけですが、私見を述べると日程のかぶりのない初日の指定席に戻ったことと、新課程入試を敬遠して安全策をとった受験生が多かったことだといえます。今後の繰り上げ合格に注目したいと思います。


 
◆聖マリアンナ医科大学


2023年度入試で愛知医科と入試日程が被ったことから話題になりましたが、2024年度入試では単独日程となりました。更に今年は一次試験日が2月8日と前期日程の後半になった点も大きいと言えましょう。



入試日程後半は偏差値ランキング上位校が目白押しになる中、一次試験合格を有していない受験生にとっても最後の望みを託すまたとない機会であるともいえましょう。東邦大学が2023年度入試から2月に試験日程をずらしたことで、偏差値ランキングが上がった経緯がありました。東邦大学の再来もあるかもしれません。


 
◆兵庫医科大学


2023年度入試から問題が持ち帰られるようになり、難易度も平易になったことから人気が上昇したものと考えられます。また、今年は日程の合間で受けやすい試験日だったことも幸いしました。


しかし、2024年度入試は数学の難易度が2023年度入試と比べても大きく上昇していることから面食らった受験生も多かったでしょう。
但し、兵庫医科大学推薦入試でも全体的に問題が難化しており、メルリックス学院でも2024年度入試の兵庫医科大学は問題の難易度が上昇することは予測できていました。2019年度入試でも数学が際立って難解であったことがあり、兵庫医科大学を受験される方はこのことを念頭に置いて準備されることをお勧めします。


 
◆近畿大学


2023年度入試は獨協医科大学2日目と日程が被っていましたが、2024年度入試では単独開催に戻りました。また、2024年度入試から数学が全学部共通問題になりました。試験問題自体平易になるとの印象から志願者数が増えたものと思われます。実際のところは2023年度近畿大学全学共通問題より2024年度は数学の難易度がかなり上昇したようです。


メルリックス学院の見解では2024年度近畿大学医学部入試で数学の合格者平均点は8割弱、ボーダーは7割程度と読んでいます。同じ全学部共通形式である日本大学が数学のボーダーが7.5割なので、日大より数学の難易度は上だったようです。(日大は実際の得点が標準化されます)


 
◆東北医科薬科大学


2024年度入試でも受験日程上は例年通りであり、試験問題自体の難易度も特段、大きな変化はありませんでした。また2021年度、2022年度、2023年度入試と志願者数は1700人台で推移していたが、2024年度入試で一気に2000名を超える志願者数に至りました。



入学した学生をみると浪数や性別に拘らず、公明正大な入試が行われている印象が浮かびます。二次試験日を1回変更が効く受験生にとっては有難い配慮も志願者数が伸びた要因の一つだと思われます。


 
◆藤田医科大学


2023年度入試までは入試日程の前半に入試を行っていましたが、2024年度入試からは2月に移し、後半になれば偏差値ランキング上位校が集まってくる中、中堅校に位置する藤田医科大学は受験生にとっても受けやすい日程になったことから志願者が増加しました。



また、ふじた未来入試では高3枠の受験者数が増えていたので、一般入試でも志願者数が増加することはある程度、予測できたといえます。ただ、一次試験日が東北医科薬科大学、兵庫医科大学、北里大学の二次試験日と被るので欠席率が気になるところです。


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『あなただけの医学部合格への道標』メルリックス学院佐藤代表・著
ISBN978-4-7825-3591-2(産学社)

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佐藤
佐藤
メルリックス学院代表。1971年、愛知県名古屋市生まれ。1995年、名古屋大学法学部法律学科卒。日本生命保険相互会社、中央出版など教育系出版社を経て2018年から現職。2020年に大阪医学部予備校ロゴス、2022年にDDPを吸収合併。著書に『あなただけの医学部合格への道標』(産学社)などがある。

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