国公立医学部と私立医学部の違い

こんにちは。
受験情報センター・副センター長の朝倉です。




目次[非表示]

  1. 1.科目数の多さ
  2. 2.入試形態の違い
  3. 3.一発勝負であること

国公立医学部と私立医学部、大手予備校の偏差値ランキングをみる限りは、大きな違いは見られません。
どちらも偏差値60程度が下限であり、65近辺がボリュームゾーン、最高値では72.5くらいまであります。国公立医学部の二次試験は旭川医科大学のように英語と数学のみといった変則的な大学もありますが、基本的には英語・数学・理科2科目であり、私立医学部と同じです。
偏差値を単純にその大学に入る難しさと考えるのであれば、同じような難易度に見えるかもしれません。



しかしもちろん、実際には様々な違いがあります。その点をしっかりと押さえて学習していかないと、国公立医学部の合格には辿り着けませんし、最終的には国公立も私立もどちらも中途半端になってしまい、二兎を追う者は一兎をも得ずということになってしまうでしょう。


科目数の多さ

ご存知の通り、国公立医学部の受験には、共通テストの受験が必須となっています。5教科7科目という幅広い科目を日々の勉強でこなしていかねばなりません。共通テストになってからボーダーラインが多少下がったとはいえ、やはり共通テストで80%以上を目標とするには、国語や社会といった文系科目にも早くから取り組んでおかねばなりません。



センター試験から共通テストに切り替わり、これまでのようなパターン処理の問題が減り、問題文の量も増えて高得点を取ることが難しくなりました。共通テストに失敗して国公立大学を断念するというケースも珍しくありません。その場合、後に続く私立医学部入試にも影響が出ることになりかねません。



メルリックス学院では、共通テスト対策も二次対策もすべての科目をバランスよくこなしていけるように【国公立医学部コース】のカリキュラムを組んでいます。
共通テスト対策はもちろん早くから行い、国語・地歴公民といった文系科目の授業も4月から組み込んでいます。また、生徒によって強みと弱みが違うので、個々の状況に合わせた学習プランを作成することにより、学習効率を最大化して国公立医学部の合格へと繋げていきます。

具体的には4月からの9ヶ月間の中で「今、何に力を入れるべきか」を担当講師・担任スタッフ・学生チューター(スタディサポーター)の間で共有し、定期面談でアドバイスします。
生徒本人は意外に自分の勉強バランスに気づいていないことが多く、不得意科目ばかりやってしまったり、逆に苦手分野に手をつけず後回しになってしまったりします。また、不安な気持ちを抑えきれず共通テスト対策ばかりやってしまったり、基礎をおろそかにして早く実戦形式の問題を解きたがったりする生徒もいます。やるべきことが多い国公立医学部入試において、そういったバランスの悪さは致命傷になりかねません。



生徒がそういった状況に陥った時に「今、何をやるべきか」を的確にアドバイスするのが私達の役目です。もちろん、必要に応じてその生徒に合った個別課題・個別指導なども提供します。


入試形態の違い

2023年度の愛知県内の私立医学部一般前期の出願者数は、愛知医科大学1392人、藤田医科大学1742人です。そして一次試験日から合格発表日までの期間は、愛知医科大学6日間、藤田医科大学5日間です。私立医学部は非常に短い期間で多数の受験生の答案を採点しなければいけないという状況を常に抱えています。



対して、国公立医学部一般前期の出願者数は、名古屋大学227人 名古屋市立大学198人です。二次試験日から合格発表までの期間は、名古屋大学11日間 名古屋市立大学9日間です。私立医学部と比較すると受験生も少なく、採点にかけられる期間も長くなっています。



当然ですが、各科目の出題形態も異なってきます。私立医学部では手早く採点ができるように、マークシート・穴埋め・客観式などの問題が多くなっているのもその一つです。藤田医科大学のように英語と数学のマークシート部分に基準点を設け、ある程度の基礎問題が解ける受験生でなければ記述部分は採点しないという方法を取っている私立医学部もあります。



しかし、国公立医学部では、一つ一つの答案を採点する時間が長くなっています。当然、受験生を入試で振り分けようとした時に、採点に手間がかかる問題で実力を測ることが可能です。
数学であれば完全論述式で丁寧に論証していくような問題がそれにあたります。英語であれば英訳・和訳・英作文などがそうです。理科であれば導出過程をしっかりと説明させるような問題や作図問題がそれに当たるでしょう。受験生の学力を深く掘り下げて判定するような問題が出題され、少ない人数の答案を精査しますので、少しの不備があっても減点されます。



実はこれは国公立医学部に限らず、私立医学部の上位校も同じです。東日本であれば慶應義塾大学や東京慈恵会医科大学、日本医科大学、西日本であれば大阪医科薬科大学、関西医科大学などがそうです。愛知医科大学、藤田医科大学でも記述式の問題が出されます。



先ほども述べたように、私立医学部の場合は受験生の人数が多いため「このポイントを押さえていなければダメ」と容赦なく不正解とされます。



メルリックス学院では普段の授業から、入試を想定した指導を行っています。テキストにも多くの過去問が載っており、ただ問題の解き方を教えるだけでなく、答案の作り方まで一緒に教えていきます。初めてメルリックス学院の授業を受けた方は、大学の採点者の目線から答案を作り上げていくよう指導する授業内容に驚かれるかもしれません。



さらにアウトプットの場として、毎週のチェックテストを設けています。これは講師が生徒のレベルに合わせて問題を作り、生徒の答案をすべて採点して返却しているので、普段から「受かるための答案」を意識させています。講師室には生徒が自由に出入りして質問できますので、普段のノートを見ながら「この論証ではダメ」「この表現はしない」など、講師が常に細かくチェックします。
そうして日々の勉強に取り組むことで、国公立医学部はもちろん私立医学部の上位校に対応できる記述力が磨かれていきます。


一発勝負であること

なんと言っても、私立医学部と国公立医学部の最も大きな違いは、併願できるかできないかということでしょう。



私立医学部は試験日さえ重ならなければ併願が可能です。入試に対する緊張感は大きなものではありますが、ダメならば次があると気持ちを切り替えることができます。大げさに言えば「複数回受けるうちのたった一回勝てばいい」という試合に臨んでいるようなものです。



しかし、国公立医学部は共通テストと前期一般試験のそれぞれ一発勝負です。どんなに実力のある生徒でもその日に実力を発揮できなければ失敗となります。共通テストで失敗すればそもそも出願さえできなくなります。よって「試験日にピークを持っていく」ことが必要不可欠です。また、1日の試験の中で起こる浮き沈みに対応して「点数をまとめる」能力も必要になります。



メルリックス学院では後期から実戦力養成講座を行い「時間を区切って問題を解く」ことに慣れていきます。実戦力養成講座で使うテキストは講師が問題を選び「限られた時間内でどの問題で確実に点数を取るか」「どの問題を先に解いてどの問題を後回しにするか」といった試験会場での「戦略」の立て方を鍛えられるよう構成しています。これを毎週続けていくことにより、生徒は自然と一発勝負の集中力を身につけていきます。



また、入試直前には医大別プレテストを行い、自分が受験する大学の予想問題を実際と同じ試験時間で解くことによって、普段できていることが本番ではできなくなることを体感してもらいます。3教科4科目の試験を1日で受けるというのは、自分で思っている以上に脳のスタミナを使います。上手くいく科目もあれば上手くいかない科目もある中で、どうやって1点でも多く取るかということを考えてもらいます。よって、このプレテストで悔しい思いをした生徒ほど合格するというジンクスもあるぐらいです。



メルリックス学院では年間8回程度、全国模試を校舎で受験できますので、毎週のチェックテストに実戦力養成講座にプレテスト、全国模試…と試験漬けの日々を送ることになります。ハードであることは間違いありませんが、この次々と課されるテストの嵐も、一発勝負の国公立医学部に合格するための突破力を鍛えることになります。



さらに、メルリックス学院の講師は長年医学部入試に携わってきたプロフェッショナルなので、どういうタイプの生徒にはどう声をかければいいか、メンタル面でのフォローもプロフェッショナルです。本番に向けて日々どのように声をかけるか、1年のうちたった1日しかない「その日」に向けて、毎日顔を合わせながら時には褒め、時には厳しく指導していきます。そしてどんな結果であっても受け止められるようなアットホームな雰囲気作りも心がけています。



ここにあげたメルリックス学院の国公立医学部に向けた取り組みは、私達のノウハウのほんの一部に過ぎません。詳しくお聞きになりたい方は、ぜひ「国公立医学部コース」のある名古屋校大阪校の個別説明会にお越しください。代表・情報センタースタッフ・各校舎の校舎長・主任講師・教務スタッフが、個別に相談に乗らせていただきます。








朝倉
朝倉
メルリックス学院医学部・歯学部受験情報センター・副センター長

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