
【2026年度】医学部入試を分析|国公立は3年連続減、私立は2/1ルールが大きく影響
こんにちは。
受験情報センター長の鈴村です。
2026年度医学部入試の入試結果がまとまりました。メルリックス学院から毎年発行している【2027医学部・歯学部最新入試動向】で分析記事を掲載しましたが、この記事でも簡単に触れていきたいと思います。
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国公立医学部は3年連続志願者減 共通テスト後に慌てない準備が重要
国公立大学医学部医学科の一般選抜における志願状況は前期・後期日程合わせて19,800 人と前年度の21,959 人より2,159 人減、約1 割の減少となりました。これで国公立大学医学部医学科は3 年連続の志願者減です。
日程別に見ると、前期日程・後期日程ともに減少していますが、特に廃止が相次ぐ後期日程は前年度から2 割以上の減少となりました。国公立大学医学部医学科に関しては、実質的に日程は一本化していると言えるでしょう。
一方で、共通テスト平均点のダウンにより、足切りを避けたい受験生や二次試験での逆転を狙う受験生が特定の大学へ集中しました。旭川医科大学、福島県立医科大学、福井大学、大分大学では第一段階選抜で100人前後が不合格者になるなど、例年以上に出願が偏る結果となりました。
こうした現象は、共通テストリサーチの判定だけを見て志望校を決める受験生が多いことも一因です。しかし、国公立医学部は大学によって問題の難易度や配点が大きく異なります。単科医科大学は難問型、地方総合大学は易問高得点型となる傾向もあり、自分に合った大学を早い段階から見極めることが重要です。
2027年度入試でも、共通テスト後に慌てて志望校を探すのではなく、得点率に応じた複数の志望校を事前に準備し、それぞれの大学の出題傾向に合わせた対策を進めることが合格への近道となるでしょう。
2026年度私立医学部入試を振り返る――倍率だけでは難易度を判断できない
2026年度の私立医学部一般選抜では「2/1以降ルール」の通達に伴う入試日程の変更によって、志願者が特定の大学に集中する動きが目立ちました。
埼玉医科大学、東邦大学、獨協医科大学などは、他大学と一次試験日が重ならなかったことや、前期日程の後半に試験が行われたことから志願者を大きく増やしました。藤田医科大学も、学費の引き下げや国公立医学部志望者が併願しやすい記述式の問題などを背景に、東京医科大学、金沢医科大学と一次試験日が被ったにも関わらず、志願者が約2割増加しています。
ただし、志願者が増えたからといって、必ずしも入試がそのまま難化するわけではありません。
埼玉医科大学では志願者が約1,000人増えた一方、欠席者も増加し、一次合格最低点は前年度を下回りました。反対に、東邦大学では志願者増に加えて正規合格最低点も上昇しましたが、入学辞退者が多く、繰り上げ合格は補欠Cの途中まで繰り上がったことが確認できています。
私立医学部入試では、倍率だけでなく、その年にどのような学力層が受験したのか、問題の難易度はどうだったのか、さらに入学辞退や繰り上げ合格がどこまで動いたのかを合わせて見る必要があります。
志願者増加率ランキング6位から10位まで
次に大学別の志願者増加率ランキングを見てみましょう。ここでは一般前期・1期に絞って見ていきます。
10位 東京女子医科大学(一般)
学費値上げと元理事長の不祥事でネガティブな報道が続く東京女子医科大学が、志願者1,110人と前年比3.9%増とわずかですが増加しました。2026年度は志願者の学力層が重なると思われる川崎医科大学と同じ一次試験日となりましたが、川崎医科大学の志願者は前年度の1,193人から913人へと20.6%減となり、東京女子医科大学に軍配が上がりました。
これは入試日程の集中により、女子受験生が少しでも押さえになる大学を受けようとした結果だと考えられます。特に首都圏の医学部受験生にとっては都内にあり、地方で一人暮らしをするよりは自宅から通える女子医で・・・という一定のニーズがあると思われます。
9位 日本大学(N方式第1期)
さまざまな不祥事が続いていた日本大学ですが、医学部人気は復調傾向で3年連続の志願者増です。2026年度は特に日本医科大学の一次試験日が2月1日から2月2日にずれた影響で、日本大学医学部に学力上位層の受験が集中しました。そのため入学辞退者も多く繰り上げ合格もよく回りましたが、一定レベルの受験者は確保できたのではないかと思います。
8位 近畿大学(一般前期)
1月入試を行う私立医学部が14校から9校に減少したこと、また新しくできたおおさかメディカルキャンパスへの移転も影響してか、近畿大学医学部が8位に入りました。前年度14.3%の1,770人という志願者数でしたが、年内に行われる推薦入試も人気を集め、志願者670人から746人と11.3%志願者増となりました。受験校が減る中で、医学部受験生がどうにかして受験機会を増やそうとしている動きが見てとれます。
7位 兵庫医科大学(一般A)
数少ない1月入試を行った兵庫医科大学も志願者を増やしました。特に2026年度は入試日程の谷間で受けやすかったこともあり、志願者数は2,000人を突破、一般Bと合わせると2,806人の志願者を集めました。受験校を増やしたいという受験生が多く集まったためか、繰り上げ合格もよく回り、久しぶりに一般Aは補欠順位の付いていない2次補欠者にも繰り上げの連絡が来たようです。
6位 帝京大学(一般)
2027年度も1月入試を行う帝京大学が9,000人を超える志願者を集めて第6位に入りました。これは3日間ののべ人数であり、実際に受験した実数はもっと少ないと思われますが、それでも激戦となったことは間違いありません。大学の入試担当者の話によると、受験者が増えた分、入学辞退も増えて合格最低点は前年度より下がったとのことです。志願者増=難易度上昇ではない私立医学部入試の複雑さがよく表れています。
2026年度私立医学部一般選抜(前期・1期)志願者増加率ランキング
順位 | 大学名 | 2026志願者数 | 2025志願者数 | 前年比 |
10位 | 東京女子医科大学(一般) | 1,068人 | 1,110人 | 103.9% |
9位 | 日本大学(N方式第1期) | 2,450人 | 2,176人 | 112.6% |
8位 | 近畿大学(一般前期) | 1,770人 | 1,548人 | 114.3% |
7位 | 兵庫医科大学(一般A) | 2,290人 | 1,983人 | 115.5% |
6位 | 帝京大学(一般) | 9,293人 | 7,967人 | 116.6% |
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