数学が苦手な君へ―医学部数学は“魂の1回”から始まる

こんにちは。
医学部受験情報センター、副センター長の朝倉です。

普段は、名古屋校で数学の指導にあたっています。私が医学部入試の数学と格闘を始めてから22年。数学を得意とする生徒、苦手とする生徒、様々な特性を持つ生徒を受け持ってきました。

その中で感じているのは・・・受験生に医学部数学が誤解されていることが多い。
医学部数学は“偏差値が高い”こと以外は、何も知られていないように感じます。

この1年間、必死に勉強してきたはずなのに、なぜか試験会場では数学の点が取れない、手が動かない、思わぬミスをしてしまう、そんな医学部受験生は多いものです。

今日は、そんな「努力してもできない」受験生のために、医学部数学を正しく知って、攻略していくための方法をお話していきます。

目次[非表示]

  1. 1.まず、最初は基礎の徹底
  2. 2.電話帳を周回することの意味と意義
  3. 3.重要なことは“魂の1回”
  4. 4.医学部数学は暗記科目です。しかし・・・

まず、最初は基礎の徹底

まず、数学が苦手で今年の医学部合格をつかみ取れていない受験生の中には、勉強のやり方が間違っていたのではないかと悩んでいる方も多いことでしょう。

中学受験や高校受験の時に、数学が苦手だということは自分でもわかっていた。だからこそ、最初は基礎力を強化しなければと考えていた。
医学部に合格した先輩たちに聞いても、全員が「合格には基礎力が大事」と言います。

そのため、基礎を充実させるために、まずはチャートやフォーカスゴールドといった網羅型問題集を手に取った人も多いのではないかと思います。

(私は網羅型問題集のことを、その分厚さから電話帳と呼んでいます。昭和時代の方には分かると思いますが。平成生まれの受験生は知らないかな?携帯の電話帳は分厚くないですものね(笑))

ただ、電話帳の使い方が間違っている生徒も多いんですよね。

電話帳を周回することの意味と意義

例えば、医学部受験や難関大学受験をする人の中には「電話帳を5周回した」と豪語する猛者はたくさんいます。苦手なものはとにかく量とパワーで押し切ろうというタイプですね。

猛者に私が問い掛けます。「ところで、どのくらいの問題が理解できているの?」

その答えの多くは・・・「もう殆ど忘れてしまいました」

そりゃ~意味も分からず丸暗記しようとしたり、とりあえず写経するように模写したりするだけでは、ほとんど身に付かないでしょうね。

「電話帳を何周回すればよいのか?」と私が聞かれたのであれば、このように答えます。


「当然、1回だけです。」

もちろん、1回だけで全部を理解し切ることは困難でしょう。だから1回目は、既に完璧な問題・復習を要する問題・理解が難しい問題などに分類しながら進めていくでしょう。2回目には1回目に完璧だった問題は除外して、残りの問題を徹底するでしょう。3回目には難しかった問題もすべて完成できるように仕上げていくでしょう。

こういった学習方法は“3周回”とカウントすることも出来ますが“丁寧に1回行った”とすることも出来るでしょう。

重要なことは“魂の1回”

網羅型問題集である電話帳学習の重要なポイントは、丁寧に魂を込めて学習することです。

電話帳には様々な情報が詰め込まれています。チャートもフォーカスゴールドも、問題部分よりも解答冊子の方が分厚いですよね。あの解答冊子を余すことなく活かしていますか。単に答え合わせ用として使っている人も多いです。それは正しい使い方ではありません。問題を解き終わったら、正解でも不正解でも、解答冊子や手引きの部分に書いてあることをしっかりと読むことが重要です。そのときに、問題に隠された真意が理解できることもあります。

チャートなどにある格言の部分にも、心に刺さる文言があります。

“直角2つで丸くなる”とか・・・こういった名言が心の中に残っていると、入試のときに突然、解法の筋道が見えることがあります。

こういった丁寧な取り組みは、最初から周回を重ねることにばかり気持ちを置いていると出来てはいかないでしょう。雑に5周回したとしても、結局それは惰性で流しただけになってしまいます。全部忘れてしまうだけですね。

これは親御様にも気を付けていただきたいのです。中学生時代を思い出すと・・・

「定期試験で良いスコアを取るためには、ワークを5周回する」

ということが鉄則みたいなものでした。それは、間違ってはいないのです。中学生の定期試験であれば、もう頭で考えなくても脊髄反射のレベルで即答できるように準備しておくことが有効でした。高校の定期試験でも割と有効な手段でした。

それは、学校という教育機関は・・・生徒の努力を認めてあげて、それに応じた得点を出してあげること、それが一つの使命だからです。

ところが、医学部受験はそうではありません。脊髄反射レベルの道理を得ない解答では、絶対に正解できないように仕組まれています。私もそれを知っているので、例えば私が医学部受験生向けのテストや模試を作るときには、曖昧な状態で正解されないように作問しています。

今の時期に必要とされる意識改革・・・中学生・高校生の定期試験のための学習を脱却して、受験生としての学習スタイルを確立すること、それが医学部の合否に直結していくものです。

医学部数学は暗記科目です。しかし・・・

「医学部数学は暗記科目ですか?」という質問を時々もらいます。私の意見としては、医学部数学に限らず、高校課程までの数学はすべて暗記科目と考えて間違いないものだと考えています。ただし・・・

“数学は丸暗記科目ではありません”

数学は道理(意味合い・理由)が心に溶けたならば、後は単に暗記するだけです。時間をかえてもいいので、最初に電話帳に書いてあることをしっかりと理解できれば、後は暗記するだけです。最初の段階を踏むことができたならば、後は数学の点数は収穫するだけになります。どれだけ勉強してもスコアに反映されなかった地獄の数学が、実感を持って上昇していく感覚になります。

もし、数学の学習方法で分からないことがあれば、受験情報センターまでお問合せください。また、名古屋に来ていただければ、私が直接アドバイスをすることも出来ます。

それでは、数学を武器にして、医学部受験攻略をしていってください。


メルリックス学院 名古屋校
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朝倉典充
朝倉典充
メルリックス学院医学部・歯学部受験情報センター・副センター長として、またメルリックス学院名古屋校の数学科講師として、日々、医学部受験生の指導にあたっている。中学受験から医学部受験まで指導経験は豊富であり合格実績多数。また、国公立医学部・私立医学部の問題分析については他の追随を許さない。

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