
『日本人の9割が知らない医学部受験の世界』で私がお伝えしたかったこと
皆さんこんにちは。
メルリックス学院代表の佐藤です。
おかげさまで、私の2冊目の著書『日本人の9割が知らない医学部受験の世界』が多くの方に手に取っていただいているようです。一般の書店で手に入らず、Amazonも一時期品切れが続いていたようでご迷惑をおかけしました。
今回の著書はいわゆる「学習参考書」のコーナーではなく、「一般書」のコーナーに置いていただいており、入試難易度や偏差値といった医学部を語る上で話題になりやすい受験とは違う角度から情報をお伝えするように努めて書きました。現在の医療が抱える問題点には様々な社会問題が絡み合っておりますが、地域医療の医師不足と大学経営の困難さはその代表的なものであります。
兵庫医科大学ささやま医療センターの経営移譲
地域医療の困難さについては、最近では兵庫医科大学ささやま医療センターが医療法人社団みどり会(にしき記念病院運営)に経営移譲することになったことでもわかるように、医師不足と赤字経営が大きな足かせになっています。
私の著書では鹿児島のあるクリニックを成功例として紹介させていただきましたが、赤字経営の地域病院に研修医や若手医師を派遣して、診療科と病床数を維持するのは並大抵の努力ではできません。
今回のささやま医療センターの経営移譲は、兵庫医科大学が一定期間、医師を派遣することや名称は変更しないことも表明されており、今年7月1日からの移譲を目指しています。また、併設の老人保健施設も無償譲渡することが決まっており、医療と介護の連携が必要不可欠な地域医療の砦を守るための努力がなされています。
以前から赤字のため撤退の噂はありましたが、医大の使命ということで兵庫医科大学も何とか頑張ってこられました。兵庫医療大学と統合してからは、ささやま医療センターは多職種連携総合実習の場としても貴重な場でありました。今回のことは篠山市にとっても打撃ですが大学にとっても苦渋の決断であったろうと推測できます。
東京女子大学への私学助成金が全額不交付
また、東京女子医科大学への私学助成金が全額不交付というニュースもありました。これで2024年度に引き続き2年連続で全額不交付となります。
同じように元理事長が逮捕・基礎されてガバナンス不全が指摘されていた日本大学は4年連続で助成金全額不交付でしたが、2025年度は75%の減額となりました。助成金が全額不交付となった場合、翌年度も交付額は0円となり、2年後から減額幅が小さくなるのが普通です。ただ、日本大学はアメリカンフットボール部の違法薬物問題などの不祥事が続き、法人内部の情報伝達の不備が指摘され、2024年度まで4年連続で助成金が支給されていませんでした。
日本大学はようやく今年75%減額で支給されることになりましたが、今後の東京女子医科大学がどうなるかは非常に注目していきたいところです。
2026年度の私立医学部入試でMMIが急増
さて2026年度入試では、その東京女子医科大学をはじめとする私立医学部で、MMI(マルチプル・ミニ・インタビュー)が急増しています。
岩手医科大学や川崎医科大学、そして北里大学でもMMIが面接試験で導入されました。日本の医学部で最初にMMIを導入したのは2013年度の東邦大学医学部ですが、それから13年後に突然の「MMIブーム」が再度到来です。
これにはいくつかの理由があると思われますが、一つには面接において客観評価の導入が進んでいることの表れではないかと推測しております。一次試験の答案は氏名と受験番号にマスキングをして採点できますが、二次試験の面接試験はどうしても匿名化が困難です。
藤田医科大学などは二次試験での高校の制服着用を禁止しています。個人の属性にとらわれず、アドミッション・ポリシーとの適合を公平公正に判断できる面接形式の一つとして、MMI(マルチプル・ミニ・インタビュー)が脚光を浴びているのかもしれません。
私の著書では、MMIのテーマについても「コラム」でいくつか触れておりますので、ぜひそちらもご参照いただきたいと思います。今年の帝京大学医学部総合型選抜入試で似たような問題も出題されております。
『日本人の9割が知らない医学部受験の世界』
佐藤正憲 著
四六判並製 268頁
定価:2,090円(本体1,900円)
978-4-7949-8042-7 C0095〔2026年2月3日発売予定〕
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