
高校で医学部向けのセミナーを行いました|メルリックス学院受験情報センターより
こんにちは。
受験情報センター長の鈴村です。
メルリックス学院 受験情報センターでは、全国の高校からお招きを受けて医学部・歯学部向けのセミナーを開催することがあります。先日は2つの高校で医学部受験セミナーを行いました。その時の様子をお伝えします。
◇◆今回の高校で開催したセミナーの様子はこちらからご紹介いただきました◆◇
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岐阜東高校で英語・数学・化学の出張授業
まずは、岐阜東高校にお邪魔して医学部講座として英語・数学・化学の出張授業を行いました。毎年お招きいただいていますが、今年はなんと高校1年生から高校3年生まで合計31名の生徒が集まってくれました。
取り扱った内容はすべて医学部の過去問です。高校1年生には正直なところ厳しい問題もあったと思いますが、それでも医学部合格にどのぐらいの学力が必要かを肌で感じてもらい、今後の学習に活かしてもらえればと思います。

MMI面接を日本で最初に行ったのは東邦大学医学部
さて、その翌々日は私とメルリックス学院渋谷校のメンバーで、ある中高一貫校にお邪魔して、中学生と高校生を対象とした医学部セミナーを行いました。(その様子はこちらでご紹介いただきました)
その学校では昨年も医学部セミナーを行わせていただいたのですが、今年はちょっと趣向を変えて「MMIとグループ討論を実際にやってみよう」ということで、グループワーク形式のセミナーを計画しました。
MMI(Multiple Mini Interview)というのは、カナダの医学部を発祥とする面接形式で、1つのテーマにつき1人の面接官が評価し、それを複数回行うというものです。日本の医学部で最も早くMMIを導入したのは(おそらく)東邦大学医学部で、2013年度入試から実施しています。
東邦大学医学部のMMI面接は、いわゆるステーションと呼ばれる部屋を受験生が回って答えるもので、本場のMMI面接を意識したかなり本格的なものです。
東邦大学医学部を皮切りに、さまざまな医学部で取り入れられるようになり、通常の個人面接の途中でMMI形式の面接を行うなど、大学によって多彩な形式で行われています。
グループ討論は集団内での振る舞いを評価
また、医学部受験ではグループ討論を課す大学も多くあります。特に総合型選抜や学校推薦型選抜では、グループ討論形式の面接を課す医学部が多く、北里大学医学部や東邦大学医学部、藤田医科大学、金沢医科大学などが総合型選抜・学校推薦型選抜でグループ討論を行います。
先ほどのMMIもそうですが、グループ討論は多角的に医学部受験生を評価できるという点で、通常の個人面接よりも、より深くその受験生の人間性を評価できる形式だと思います。私自身、何百回(何千回?)とグループ討論を指導させていただき、特に時間が長ければ長いほど、本来の人間性が出てきて嘘はつけないな、と感じています。
また、医学部に入るとグループ単位の実習が多く、医師になってからはチーム医療の中で働かなければなりません。よって、集団の中でその人がどういう立ち位置を占めて、どういう振る舞いをするかというのは、医学部教員としてはぜひ入学前に見て、判断したい項目だと思われます。
一般選抜では、面接が課せられる二次試験は受験者数が多いこともあり、個人面接とグループ討論の両方を行うことはなかなか難しいですが、総合型選抜・学校推薦型選抜では、グループ討論を実施する大学が多いのは、そのあたりの事情もあるのでしょう。

グループ討論は女性の方が得意?
さて、今回の医学部セミナーでは、前半をグループ討論、後半をMMI面接と分けて行いました。合計2時間のセミナーでしたが、やはり実践に入ると、参加者の中学生・高校生も、指導する我々も熱が入って時間をオーバーしてしまいました。
中学生と高校生でグループを分けて行ったのですが、中学生のグループもかなり意見が活発に交わされ、非常に活気のあるセミナーになりました。
MMI面接では、本番同様にいきなりその場で課題が出して、面接ブースを順番に回ってもらいましたが、参加者の皆さんが一生懸命答を考えて、自分の思いを伝える姿が印象的でした。このまま本番の医学部受験に臨んでもらっても、なんら遜色のない素晴らしい生徒さんばかりで、指導するこちらが圧倒されてしまいました。
今回は中高一貫の女子校でしたが、やはり高校生ぐらいの年齢だと、男子より女子の方が自分の考えを伝えることに長けている印象です。実際に北里大学医学部は、面接の時のグループを男子と女子に分けています。
また、医学部の方と話していると、口をそろえて「女子の方がグループ討論が上手い。男子はしゃべらない」とおっしゃいます。最近流行りの「論破」をグループ討論で試みるのは、圧倒的に男子の方が多いそうです。(ちなみに相手を言い負かすのはグループ討論では絶対NGなので「論破」はしないように)
そのことについて「なぜ男子より女子の方が上手いんですか?」という質問が出て、そういえばなぜそうなるのか考えたことはなかったなと思いました。
以前、医学部の不適切入試が問題になった時、順天堂大学が女性差別をしていた理由を「女子の方が精神的な成熟が早く、相対的にコミュニケーション能力が高い傾向がある」と回答したことがありました。当時、根拠となる論文も挙げていらっしゃったと思いますが、一律に性別で判断するのはちょっと厳しいかなと感じました。
今日、私なりに普段、受験生(と保護者)を見ていて感じたことを答えたのですが、いかがだったでしょうか。このご質問は今後も宿題として、なぜなのか考え続けたいと思います。
東京医科大学のオープンキャンパスにも登壇
メルリックス学院受験情報センターでは、藤田医科大学、日本大学松戸歯学部に続き、東京医科大学オープンキャンパスにも登壇します。8/9(土)と8/10(日)の両日、オープンキャンパスの過去問解説をメルリックス学院の講師が行います。数学は受験情報センター副センター長の朝倉先生が担当します。
私も入試概要解説に登壇させていただきますので、オープンキャンパスにお越しになる方々とお会いできるのを楽しみにしています。






