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【国公立大学医学部】2024年度志願者速報

皆さん、こんにちは。
受験情報センター長の鈴村です。


2024年度入試において、国公立医学部医学科の一般前期志願者数は15,973人、一般後期志願者数は7,063人でした。昨年度と比べて一般前期は10人増、0.08%プラス、一般後期は487人減、6.5%マイナスという結果になりました。


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目次[非表示]

  1. 1.一般前期の志願者数はほぼ変わらず
    1. 1.1.国公立医学部医学科志願者数
  2. 2.一般後期の志願者数は一部を除いて減少
  3. 3.一般前期の志願者は関東と西日本で増加
    1. 3.1.一般前期の地域別志願者数
  4. 4.一般後期の志願者は北陸・甲信越のみ増加
    1. 4.1.一般後期の地域別志願者数
  5. 5.国公立大学医学部大学別志願者数

一般前期の志願者数はほぼ変わらず

国公立医学部医学科志願者数


2024
2023
2022
一般前期
15,973人
15,960人
15,087人
一般後期
7,063人
7,550人
7,255人
合計
23,036人
23,510人
22,342人

国公立医学部全体の志願者数としては、一般前期と一般後期を合わせて23,036人と前年より474人減、2.0%マイナスでした。来年度から新課程入試となり、共通テストが大きく変わることもあって「今年で決めよう」という医学部受験生が多いのではないかと予想しましたが、一般選抜の志願者数はそれほど伸びませんでした。受験生全体に「安全志向」が広がっていたと言えそうです。


ただ、国公立医学部にも学校推薦型選抜・総合型選抜が拡大しており、こちらの志願者数は現在集計中ですが、堅調だったのではないかと予想します。


今年、現役生だった2005年生まれは、合計特殊出生率が過去最低の1.26を記録し、出生数は106.3万人と前年から5万人近く減少した年でもありました。ただ、医学部志望者は18才人口よりも、医学部定員の増加などによる難易度や、リーマンショック後の不景気、新型コロナといった外的要因に左右される傾向が大きく、今年もそれほど大きな影響はなかったと考えられます。


余談ですが、その後は持ち直した合計特殊出生率は2022年に1.26と再び過去最低を記録し、出生数は統計開始から初めて80万人を割り、79万9,728人となっています。


一般後期の志願者数は一部を除いて減少

国公立医学部の一般後期は山梨大学や福井大学を除いて、ほとんどの大学で減少しました。山梨大学は個別試験の試験科目に英語が加わり、英語・数学・理科2科目と一般的な医学部入試の試験科目となりました。さらに、共通テストと個別試験の配点が大きく変わったことも医学部受験生の受けやすさに繋がり、それが志願者増の背景にあると考えられます。


総じて共通テストの平均点が安定して高かったこともあり、一般後期はチャレンジすることなく安全校に出願するか、そもそも諦めた医学部受験生が多かったのではないかと思われる結果となりました。国公立一般後期で志願者が増加した理系学部は理学部、歯学部、情報系学部などがあります。


一般前期の志願者は関東と西日本で増加

一般前期の地域別志願者数


2024
2023
2022
北海道・東北
2,800人

2,845

2,379

関東(東京含む)
1,934人
1,784人
1,767人
北陸・甲信越
1,623人
1,644人
1,562人
東海
1,571人
1,886人
1,435人
関西
2,053人
2,016人
2,055人
中四国
3,262人
3,218人
3,335人
九州・沖縄
2,730人
2,567人
2,554人

一般前期の志願者数を地域別に集計すると、関東地方と西日本全域で志望者が増加しました。特に関西地方は奈良県立医科大学が一般前期の配点・試験科目変更で、志願者が895人から57人と激減したにも関わらず、8校を合わせると前年度の2,016人から37人増えて2,053人でした。

(この集計結果に奈良県立医科大学一般前期の欠員募集の志願者は含まれていません)


関東地方は前年の1,784人から150人増えて1,934人と堅調な伸びを見せました。減少したのは東京大学が前年度の420人から4人減って416人、東京医科歯科大学が前年度の308人から14人減って296人、群馬大学の地域枠が4人減って33人となった3校のみです。


東海地方は浜松医科大学と名古屋市立大学が前年度大幅増の影響で、志望者が1,571人と前年度の1,886人から大きく減少しました。岐阜大学が第一段階選抜を9倍から3倍と厳しくしたことで、お隣の三重大学の志望者が大きく増加するなど、東海地方の国公立医学部は大学によって増減が激しい年となりました。


中四国地方は前年度の3,218人から44人増えて3,262人、九州地方は前年度の2,567人から163人増えて2,730人でした。


一般後期の志願者は北陸・甲信越のみ増加

一般後期の地域別志願者数


2024
2023
2022
北海道・東北

1,034

1,366人
880人
関東(東京含む)

544

610

569

北陸・甲信越

2,363

1,635

2,018

東海

546

602人
791人
関西
895人
997人
1,311人
中四国
244人
254人
450人
九州・沖縄

1,437

2,086

1,236

先ほども述べたように一般後期の志願者は山梨大学と福井大学を除いたほとんどの大学で減少しました。北陸・甲信越地方はその2校のおかげで前年度から728人増の2,363人と大きく増えましたが、他はどの地方も減少しています。特に九州・沖縄地方は減少率が激しく約3割減の1,437人でした。


国公立大学医学部大学別志願者数

             (人)

次回は私立医学部の2024年度志願者速報をお伝えします。




鈴村
鈴村
メルリックス学院医学部・歯学部受験情報センター長

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