
【2027年度】兵庫医科大学は狙い目か?一般A・B併願と“再チャレンジ”の仕組み
こんにちは。
受験情報センターの鈴村です。
2027年度私立医学部入試の一般選抜は、2月1日から2月4日までの4日間に18校の一次試験が集中する、大変な重複日程となっています。
中でも最も重複が激しい2月4日は、東北医科薬科大学・埼玉医科大学・聖マリアンナ医科大学・藤田医科大学・兵庫医科大学・金沢医科大学の6校が一次試験を実施します。
当然、この6校はいずれも志願者を減らすことが予想されます。
しかし、「志願者が減った=易しくなる」と単純にはいかないのが私立医学部入試です。このあたりについては、今後全国各地で開催する医学部セミナーで詳しくお話しするとして、今回は、関西以外の医学部受験生にとって意外と“盲点”になりやすい、兵庫医科大学の入試の仕組みについて見ていきます。
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兵庫医科大学の2027年度入試日程
先日、メルリックス学院 渋谷校に兵庫医科大学入試課の方がお見えになり、2027年度の入試日程と入試概要についてご説明いただきました。兵庫医科大学の2027年度入試日程は以下の通りです。
一般選抜A(4科目型)
一次試験 | 2027年2月4日(木) |
一次試験合格発表 | 2027年2月15日(月)17:00 |
二次試験 | 2027年2月17日(水)または |
二次試験合格発表 | 2027年2月24日(水)10:00 |
入学手続締切 | 2027年3月3日(水) |
一般選抜B(英語資格試験活用型)
一次試験 | 2027年2月4日(木) |
一次試験合格発表 | 2027年2月15日(月)17:00 |
二次試験 | 2027年2月27日(土) |
二次試験合格発表 | 2027年3月5日(金)10:00 |
手続き締め切り | 2027年3月12日(金) |
兵庫医科大学の一般選抜を考える際、まず押さえておきたいのが一次試験の試験会場です。
一般選抜Aと一般選抜Bの両方に出願する場合は、大阪・東京・福岡のいずれかの会場で一次試験を受験できます。一方、一般選抜Bのみに出願する場合、一次試験会場は大阪のみとなります。
ただし、一般選抜Bには、英検2級以上相当の英語資格・検定試験のスコアが出願資格として必要です。そのため、多くの受験生は一般選抜Aに出願し、必要な英語資格・検定試験のスコアを持っている受験生が一般選抜Bも併願する、という形になるでしょう。メルリックス学院の生徒も毎年そのように受験しています。
試験会場
一般選抜A | 大阪会場: 大阪ATCホール |
一般選抜A | 兵庫医科大学(西宮キャンパス) |
一般選抜B | 大阪会場: 大阪ATCホール |
一般選抜B | 兵庫医科大学(西宮キャンパス) |
兵庫医科大学一般選抜Aの問題難易度と合格最低点
兵庫医科大学では、比較的難易度の高い問題が出題されます。メルリックス学院が発行している『私立医歯学部受験攻略ガイド』では、2025年度の入試問題の難易度を以下のように分類しています。
英語:標準
数学:やや難
化学:標準
生物:やや難
物理:標準
また、いずれの科目も記述力は★★★★☆(5つ星中4つ星)となっており、記述中心の、いわゆる「国公立型」の出題です。物理のみ難易度は★★★☆☆(5つ星中3つ星)ですが、スピードは★★★★★(5つ星中5つ星)と最高評価になっています。
その分、合格最低点はそれほど高くなく、正規合格者の最低点は6割台前半で推移しています。
ただし、この合格最低点を見る際には、2つ注意すべき点があります。
1つ目は、公開されているのが正規合格者の最低点であることです。繰り上げ合格者まで含めれば、実際にはもう少し低い得点でも合格していると考えられます。
2つ目は、公開されている合格最低点に、小論文と面接・調査書の得点も含まれていることです。
小論文の配点は50点。面接・調査書は2024年度まで100点でしたが、2025年度から80点となりました。総合点が650点満点から630点満点になったのは、この変更によるものです。
したがって、学力試験だけで何点取れば合格できるのかは公表されていません。
一般入試A(4科目型)の合格最低点
2026年度 | 2025年度 | 2024年度 | |
合格最低点 | 417.5/630点 | 384.0/630点 | 397.0/650点 |
兵庫医科大学一般選抜Bの試験科目と合格最低点
兵庫医科大学一般選抜Bの最大の特徴は、一次試験で英語が出題されず、理科1科目で受験できることです。つまり、一次試験の科目は、
一般選抜A:英語・数学・理科2科目
一般選抜B:数学・理科1科目
となります。
一般選抜Aと一般選抜Bの両方を受験する場合は、外国語(英語)の試験が9:00からスタートしますが、一般選抜Bのみを受験する場合は、2時間目の数学を11:10から受験し、3時間目の理科は1科目で60分となり、2時間目の数学と3時間目の理科の間が2時間あくことになります。
一般選抜A | 一般選抜B | |
1 | 9:00~10:30 | |
2 | 11:10~12:40 | 11:10~12:40 |
3 | 13:40~15:40 | 14:40~15:40 |
4 | 16:30~17:30 | 16:30~17:30 |
一般選抜Bの一次試験は、数学100点、理科100点の合計200点で判定されます。
二次試験では英語150点が課され、さらに一次試験日に実施される小論文50点、課題型面接・個人面接・調査書・英語資格検定試験80点を合わせ、最終的には480点満点で合否が判定されます。
2024年度までは数学の配点が150点でしたが、2025年度から100点に引き下げられました。
そのため現在の一般選抜Bは、数学と理科1科目がある程度仕上がっている受験生にとって、一次試験を突破するチャンスの広がった入試といえます。
一般入試B(高大接続型)の合格最低点
2026年度 | 2025年度 | 2024年度 | |
合格最低点 | 322.0/480点 | 297.3/480点 | 321.0/530点 |
2027年度の兵庫医科大学一般選抜Bは“再チャレンジ入試”になり得る
2027年度入試では併願できる医学部が減るため、いかに確実に合格できそうな大学とチャレンジする大学を組み合わせるかという「戦略」が重要になります。
そういった中で、兵庫医科大学一般選抜Bは一般選抜Aより遅い、2月15日(月)に一次試験の合格発表があり、2月27日(土)に二次試験があります。一般選抜Aの二次試験合格発表が2月24日(水)ですから、一般選抜Aで不合格ないしは補欠になっても、一般選抜Bでチャンスが回ってくることがあります。
また、一般Bの二次試験は例年、一般選抜Aより10日ほど遅いため、両方出願していて一般Aで正規合格した生徒は、一般選抜Bを受験しません。また、後ろの日程になればなるほど、既に別の大学に合格した受験生は二次試験を欠席しますので、昨年度(2026年度)も一般選抜Bの一次合格者90人に対して、二次試験はかなりの欠席者があったようです。
今年度(2027年度)のように、国公立前期日程の後に二次試験があれば、欠席者はさらに増えるでしょう。それでも正規合格者は毎年10人、繰り上げ合格も出ます。日程的にもいわゆる“再チャレンジ入試”になり得る入試です。
志願者が減っても「一次合格者数は極端に減らさない」
さらに、2027年度の兵庫医科大学を考える上で重要な情報があります。大学の方のお話によると、入試日程の重複によって志願者数が減ったとしても、一次合格者数を極端に減らすつもりはないとのことでした。
一般選抜Aでは、2026年度は受験者2,196人に対して一次合格者381人で、一次試験の実質倍率は約5.8倍。2025年度は受験者1,874人に対して一次合格者361人で、約5.2倍でした。
仮に2027年度、日程重複の影響を受けて受験者数が1,200人程度まで減少したとします。それでも一次合格者が360人程度発表されるなら、一次試験の実質倍率は約3.3倍まで下がります。
もちろん、「受験者が1,200人」「一次合格者が360人」という数字はあくまで仮定です。また、志願者が減れば必ず合格しやすくなるわけでもありません。
それでも、志願者数が減っても一次合格者数を極端に減らさないという大学側の方針は、2027年度の出願校を考える上で無視できない材料です。
一般選抜Aでは、2026年度は受験者507人に対して一次合格者90人で、一次試験の実質倍率は約5.6倍。2025年度は受験者387人に対して一次合格者89人で、約4.3倍でした。
こちらも仮に、2027年度、日程重複の影響を受けて受験者数が300人程度まで減少したとします。それでも一次合格者が90人程度と考えれば、こちらも一般選抜Aと同じ約3.3倍です。
特に、一般選抜Bの出願資格を満たしている受験生にとっては、A・Bを併願することで、2月4日の一度の一次試験から複数の合格機会を作ることができます。
2月4日に6校が重なる2027年度入試で、兵庫医科大学を選ぶかどうか。関西の医学部受験生はおそらくあまり迷わずに「受ける」という選択ができるでしょう。では、他の地域の医学部受験生はどう考えるか。
単に「志願者が減りそうだから」ではなく、一般選抜A・Bの仕組みと、その後の日程まで含めて考える。兵庫医科大学は、そうした出願戦略を立てる価値のある大学の一つだと思います。特に国公立型の記述対策を積んできた受験生にとっては、出題形式との相性も含めて取り組みやすい大学だと思います。








