
【2026年度】私立医学部 一般選抜志願者速報(2026年2月1日追記)
こんにちは。
受験情報センター長の鈴村です。
2026年度(令和8年度)の私立医学部一般選抜が始まっています。今年は文部科学省の「2/1以降ルール」順守の通達により、2月1日以降に前期一次試験が集中しています。
志願者数は公表している大学と非公表の大学がありますが、公表されている志願者数から最新の動向を分析していきます。
目次[非表示]
岩手医科大学と東北医科薬科大学は志願者増?
東北地方の 岩手医科大学と 東北医科薬科大学は、どちらも志願者数は公表していませんが、受験番号から推測するとおそらく 増加と思われます。
岩手医科大学は既に一次合格が発表されていますが、合格者の顔ぶれを見ると、志願者増の割にそこまで合格ラインが上がったようには思われず、もしかしたら入学辞退を見込んで多めに一次合格を出している可能性もあります。今年の岩手医科大学は 1月中に二次試験が終わる唯一の私立医学部だけに「まずは岩手を押さえる」と考えた受験生が、後で入学辞退することを見越しているのかもしれません。
東北医科薬科大学は数学が難化したことにより、例年と一次合格者の成績分布が変わるかどうかに注目したいと思います。
表のうち「日程重複」とあるのは、一次試験の日程が重複している大学です。2026年度と2025年度で比較しています。
東北地方
大学名 | 2026年度 | 2025年度 | ||
|---|---|---|---|---|
志願者数 | 日程重複 | 志願者数 | 日程重複 | |
岩手医科大学 | 増加 | 国際医療 | 2,271人 | 国際医療 |
東北医科薬科大学 | 増加? | 帝京3日目 | 1,728人 | 帝京3日目 |
前期大トリの獨協医科大学は前年並みか微増
北関東の 自治医科大学、獨協医科大学、埼玉医科大学のうち、志願者数を公表しているのは獨協医科大学のみです。獨協医科大学の一般前期は2月3日郵送必着なので、まだ出願受付中です。大学ホームページで出願状況が毎日更新されていますが、現時点で 3,319人と昨年度の3,415人に迫る勢いです。おそらく昨年度と同じぐらいか微増になるのではないでしょうか。 ⇒2/2現在、2日間合わせて4,973人と激増の勢いです。ただし、杏林の二次試験と2日間とも被っているのがポイントです。
自治医科大学、埼玉医科大学の志願者数は非公表であり不明です。 埼玉医科大学の場合、昨年度は一次試験が東邦大学・藤田医科大学と重なっていましたが、今年度は単独日程になったので増加しているのではないかと考えられます。今年度の埼玉医科大学は前期・後期ともに志願者が増える日程となっています。
⇒埼玉医科大学、志願者増につき試験会場を増設したようです。こちらの記事で触れています。
北関東地方
大学名 | 2026年度 | 2025年度 | ||
|---|---|---|---|---|
志願者数 | 日程重複 | 志願者数 | 日程重複 | |
自治医科大学 | 不明 | なし | 1,903人 | 獨協医科 |
獨協医科大学 | 5,333人 | なし | 3,415人 | 自治医科 |
埼玉医科大学 | 増加 | なし | 2,495人 | 東邦 |
東京の上位私立医学部は全体的に減少傾向
続いて東京の上位校を見ていきましょう。 メルリックス学院の入試難易度ランキングで65.0以上の大学を上位校とします。(成田にある国際医療福祉大学も東京に入れました)
入試日程の重複もあるものの、今年度は全体的に東京にある私立医学部は志願者数が減少傾向にあります。慶應義塾大学医学部が今年は産業医科大学との重複がなくなったにも関わらず、200人以上減らしているのが一つの例です。
首都圏の学力上位層は受験において最も情報に敏感な層です。直美に代表される医師への批判や、都市部での開業規制など、このところ医師という職業に吹いている逆風を鑑みた上で、他学部に進路を変更する受験生が増加した可能性もあります。(ちなみに、慶應義塾大学の薬学部、看護医療学部はともに志願者微減となっています)
また、2/1からの連続日程でどこを受けるか、どこを抜くかと考えた時に、自分の学力では合格が難しいと思われる大学に出願するのはやめておこうという 「出願控え」が起きた可能性もあります。
ただし、志願者が判明している上位校の中で唯一、2月1日に一次試験を実施する 日本大学医学部は、全国に試験会場を設けており、今年は日本医科大学との重複が外れたため、学力上位層から「ねらい目」と判断されたのか志願者増となっています。 順天堂大学、東京慈恵会医科大学、東邦大学医学部、日本医科大学の志願者数は今のところ不明です。
東京(上位校)
大学名 | 2026年度 | 2025年度 | ||
|---|---|---|---|---|
志願者数 | 日程重複 | 志願者数 | 日程重複 | |
国際医療福祉大学 | 2,802人 | 岩手医科 | 2,972人 | 岩手医科 |
慶應義塾大学 | 1,182人 | なし | 1,410人 | 産業医科 |
順天堂大学 | 不明 | 東海2日目 | 2,211人 | 東海2日目 |
昭和医科大学 | 2,266人 | なし | 2,734人 | なし |
東京医科大学 | 2,495人 | 藤田医科 | 2,686人 | なし |
東京慈恵会医科大学 | 不明 | 獨協医科1日目 | 1,895人 | なし |
東邦大学 | 不明 | なし | 2,178人 | 埼玉医科 藤田医科 |
日本大学 | 2,450人 | 女子医科 | 2,176人 | 日本医科 女子医科 久留米 |
日本医科大学 | 不明 | 杏林 | 1,743人 | 日本 女子医科 久留米 |
入試日程の影響を大きく受けた東京の中堅校
ここは一次試験の日程重複の影響をまともに受けた形となっています、 3校と一次試験が重なった杏林大学医学部は減少、逆に1月入試を行う東京の中堅校としては唯一である帝京大学医学部は、受験番号から推測するとおそらく志願者増と思われます。
東京女子医科大学の志願者数は不明ですが、同レベル帯の川崎医科大学と重なっていることから、おそらく志願者は減少するものと思われます。 ⇒2026/2/1 受験した生徒から、おそらく昨年度よりちょっと増えているのではないかと報告がありました。訂正して確定値がわかり次第お知らせします。
2月1日に一次試験が重なった4校については後の項で触れます。
東京(中堅校~)
大学名 | 2026年度 | 2025年度 | ||
|---|---|---|---|---|
志願者数 | 日程重複 | 志願者数 | 日程重複 | |
杏林大学 | 1,990人 | 日本医科 | 2,337人 | 帝京1日目 |
帝京大学 | 増加? | 【3日目】 | 7,967人 | 【1日目】 杏林 【3日目】 東北医科薬科 関西医科 |
東京女子医科大学 | 増加? | 日大 | 1,068人 | 日大 日本医科 久留米 |
神奈川の3校はいずれも減少
神奈川にある私立医学部3校はいずれも志願者を減らしています。 北里大学は昨年度に引き続き金沢医科大学と重なっただけでなく、おそらく受験者層が非常に近い 東海大学2日目と一次試験が重なり、 同じ神奈川県同士で痛み分けとなりました。
⇒2026/1/28現在、ホームページが更新され1,769人と昨年から122人減となりました。
その 東海大学医学部は2日間で6校と一次試験が重なる日程となり、志願者を1,000人近く減らしました。特に関東圏では 杏林大学、北里大学と一次試験が重なったことが志願者減に大きく影響したと考えられます。
聖マリアンナ医科大学は今年度も引き続き単独で一次試験を行いますが、今年度は微減となりました。2月1日から2月8日の埼玉医科大学まで関東の私立医学部の一次試験が続く中で、 日程の中間に位置していることが影響したと考えられます。
神奈川
大学名 | 2026年度 | 2025年度 | ||
|---|---|---|---|---|
志願者数 | 日程重複 | 志願者数 | 日程重複 | |
北里大学 | 1,769人 | 順天堂 | 1,891人 | 金沢医科2日目 |
聖マリアンナ医科大学 | 3,007人 | なし | 3,104人 | なし |
東海大学 | 3,156人 | 【1日目】 | 4,042人 | 【1日目】 福岡 【2日目】 順天堂 |
学費を下げた藤田医科大学は約2割増
続いて中部地方の3校ですが、なんと言っても注目は学費を大きく下げた 藤田医科大学でしょう。しかも今年から一般後期を廃止し、共通テスト利用を除けば 一般選抜は一発勝負となりました。昨年度と同じく2校と一次試験が重なりましたが、学費効果で志願者を伸ばしました。
また、1月入試のトップバッターとなった 愛知医科大学は微増にとどまりました。やはり、二次試験が2月5日・6日にあるということで、他大学の一次試験との重なりを避けた受験生が敬遠する理由になったと思われます。また、一次合格も441人と昨年の459人から絞った結果となりました。
金沢医科大学の志願者数は不明ですが、 昨年の北里大学に加えて、順天堂大学、東京医科大学、藤田医科大学と一次試験が重なったにも関わらず、受験番号を見るとほとんど変わらないように思われます。 受験者の学力層が被らない大学は一次試験が重複してもあまり大きく影響を受けないということが言えるかもしれません。
金沢医科大学東京会場の1日目。東海大学と被っている1日目より明日の方が志願者数は多いと思われるので、受験番号を見る限りでは2日間で2,000人ぐらいか?
(昨年度の東京会場は2日間で2,308人が出願)

金沢医科大学大阪会場の1日目。昨年度の大阪会場は2日間で860人。
こちらも明日の方が志願者が多いと考えるとほぼ変わらずか若干減少か?

中部地方
大学名 | 2026年度 | 2025年度 | ||
|---|---|---|---|---|
志願者数 | 日程重複 | 志願者数 | 日程重複 | |
金沢医科大学 | 微減? | 【1日目】 東京医科 | 4,160人 | 【2日目】 |
愛知医科大学 | 2,254人 | なし | 2,179人 | なし |
藤田医科大学 | 1,938人 | 東京医科 | 1,625人 | 東邦 |
関西の私立医学部は日程変わらずで軒並み増加か
続いて 4校のうち3校が1月入試を行う関西の4校です。文部科学省の「2/1以降ルール」で各大学が入試日程を変更する中で、関西の私立医学部は例年通りの日程で入試を行います。
近畿大学医学部はおおさかメディカルキャンパスへの移転もあり、もっと志願者を増やすかと思われましたが、意外に 222人増で収まりました。
1月入試の谷間となった 兵庫医科大学も 307人増の2,290人。やはり 関東の医学部受験生にとって関西の私立医学部は敷居が高い(記述式が多い・問題が難しく感じる)のでしょうか。
1月31日に一次試験を行う 関西医科大学は、受験番号からおそらく2校が重なっていた昨年よりは志願者を増やし、 一昨年並みの2,000人台に戻したのではないかと思われます。
関西地方
大学名 | 2026年度 | 2025年度 | ||
|---|---|---|---|---|
志願者数 | 重複日程 | 志願者数 | 重複日程 | |
大阪医科薬科大学 | 不明 | 獨協医科1日目 | 1,950人 | なし |
関西医科大学 | 増加? | なし | 1,907人 | 帝京3日目 |
近畿大学 | 1,791人 | なし | 1,596人 | 川崎医科 |
兵庫医科大学 | 2,290人 | なし | 1,983人 | なし |
西日本の受験生を分け合う久留米大学と川崎医科大学
最後に 中国・九州地方の3校を見ていきましょう。川崎医科大学の志願者数は不明ですが、九州の3校は一次試験の日程重複が増えた今年度も、それほど志願者数は減らしていません。 産業医科大学はレベル帯の被る慶應義塾大学ではなく埼玉医科大学と一次試験が重なったためか、わずかですが 志願者増となりました。
福岡大学医学部も、例年一次試験が重なる東海大学医学部だけでなく、杏林大学医学部、日本医科大学とも一次試験が重なりましたが、 志願者は微減にとどまりほとんど影響を受けていません。
医学部受験生の動きとして、まず 「東日本」と「西日本」という区分があり、さらに 同じ地域の中で一次試験が重なった場合に、どちらに流れるかという動きがあると言えそうです。その法則に当てはめると、久留米大学の志願者はほとんど減っていないため、そのあおりを同じ西日本の川崎医科大学が被っているという見方もできます。2月1日に一次試験が重なった4校については、次の項で触れます。
中国地方
大学名 | 2026年度 | 2025年度 | ||
|---|---|---|---|---|
志願者数 | 日程重複 | 志願者数 | 日程重複 | |
川崎医科大学 | 不明(減少?) | 日大 | 1,150人 | 近畿 |
九州地方
大学名 | 2026年度 | 2025年度 | ||
|---|---|---|---|---|
志願者数 | 日程重複 | 志願者数 | 日程重複 | |
久留米大学 | 1,448人 | 日大 | 1,493人 | 日本医科 |
産業医科大学 | 1,480人 | 埼玉医科 | 1,462人 | 慶應 |
福岡大学 | 2,417人 | 東海1日目 | 2,593人 | 東海1日目 |
「合格確率を上げたい」受験生がどう動いたか
2026年度の私立医学部一般選抜は 2月1日から2月4日にかけて、13校の一次試験が重なる過密日程となりました。その中でも注目された2月1日ですが、判明している志願者数は 日本大学医学部が増加、 久留米大学医学部が微減となりました。
難関校を受験する学力上位層を除いた私立医学部受験生は例年の志願者数から割り出すと、 およそ6,000人から7,000人と考えられます。そのため、 川崎医科大学と 東京女子医科大学で残った層を分け合うと考えると、おそらく両校とも1,000人を切る志願者数になってもおかしくありません。
もしかしたら今年度は 「男子は川崎医科、女子は女子医」という受験者の住み分けになるのかもしれません。
翌日の2月2日は、おそらく 学力上位層は日本医科大学を受験し、 西日本の多くの医学部受験生が福岡大学を選択したのでしょう。残りを 東海大学と 杏林大学が分け合う形となり、どちらも志願者を減らしました。 東海大学は2日目も同じ地域・同じレベル帯である 北里大学と一次試験が重なっているので、今年度の志願者減は日程的に必然とも言えます。
学費を大きく減額した 藤田医科大学はもっと志願者が増えそうなところでしたが、やはり関東の学力上位層は東京医科大学を選んだ人が多かったと考えられます。また、学力に自信のない層は 「金沢医科を2日間受けて勝負」と考えたのではないでしょうか。
受験できる大学が限られるということは、それだけ受験生の「合格確率を上げたい」という動きに表れます。そういう意味で、 一次試験を2日間受験できる東海大学と金沢医科大学に挟まれた北里大学は「できれば受けたかったんだけど・・・」と涙を飲んだ受験生が多かったのではないかとも考えられます。
後期入試まで視野に入れて戦略を立てる
いずれにせよ、 今年初の二次発表は2月5日の岩手医科大学です。その後も前期の大トリである獨協医科大学まで一次試験が続きます。前期で進学先が決まる受験生の方がむしろ少数派で、後期まで合格目指して頑張る受験生が多いと考えられます。
今のうちから前期の結果と手応えを踏まえて 「後期はどこを受けるか」という戦略を立て、あらかじめ高校の調査書を取り寄せておく必要があります。 繰り上げ合格の回り方も例年と変わりますから、昨年度までのデータは役に立たないと考えておいた方がいいでしょう。これまで以上に戦略が必要になってきます。





