川崎医科大学医学部 合格|推薦不合格からのリベンジ。不安に打ち勝ってつかんだ地域枠合格
久留米大の推薦入試で不合格になった時、牧田恭輔さんの脳裏には「今年もダメなのか…」という思いがよぎった。自分では手応えがあっただけに、前年に受けた聖マリアンナ医大の指定校推薦入試で不合格だった時とは訳が違った。メルリックスの先生を信じて7ヶ月半、必死に努力してきたことは間違っていたのだろうか? 毎朝、誰よりも早く来て自習し、夜間強制自習プランを取って夜10時までチューターと勉強したことは無駄だったのだろうか? これまでメルリックスの先生の言うことを素直に聞いて勉強してきた牧田さんにとって、それは大きなターニングポイントとなった。
それまでも努力では誰にも負けない自信があった。だが、合格できないのなら、もっと努力するしかない。牧田さんはこれまで以上に勉強した。そして、合わないと感じていた先生の集団授業をキャンセルして個別指導に切り替えるなど、合格のために勝負に出た。これまで先生に言われた通りに勉強してきた牧田さんにとって、それは初めて自分の頭で考えて取った行動だった。当然、親も担任も心配したが、彼の堅い決意を見て後押しする覚悟を決めた。
個別指導では担当の先生と話し合って何をやるか決め、それをしっかりとこなすことを心がけた。過去問は試験の前日に解いた程度で、メルリックスのテキストと、先生からの課題を着実にこなした。どの先生も頑張り屋と認めており、何とか良い結果を出してくれることをメルリックスの教職員全員が願っていた。
実家のある静岡県を出て、メルリックスから電車で30分以内のところで一人暮らしをしていた牧田さんにとって、中でも勉強以外の受験のサポートをしてくれる担任は心強い存在だった。牧田さんの代わりに郵便局まで願書を出しに行ったり、たくさんの入試情報の中から受験校を決めたり、個別指導を取るか取らないか、取るとしたら何を勉強するか相談に乗ってくれたりと二人三脚の状態だった。川崎医大を静岡県地域枠で出願することにしたのも、担任から一般枠だけで出願するよりも合格可能性が高いだろうとアドバイスを受けたからだった。将来は地元の静岡に帰って小児科医になりたいというのが彼の夢であった。
川崎医大の1次試験が終わった時に「もしかしたら行けたかもしれない」という手応えがあった。特に数学の手応えは大きかった。2次試験の面接は、久留米大の地域枠推薦入試を受けた経験が役に立った。結果は見事合格。選抜クラスの中で、いやメルリックスの中で一番乗りの合格であった。努力は報われることを牧田さんは身をもって証明してみせた。
同じく静岡県地域枠で合格した落合あんのさんも、2ヶ月前の東京女子医大推薦入試で不合格通知を受け取っていた。もともと現役の時は成績から見て合格は難しいと思い、覚悟した上での浪人生活だったが、推薦で不合格になった時に、このままではどこにも合格できないという不安が落合さんを奮い立たせた。これまで以上に勉強するのはもちろん、受験当日を意識した過去問演習を繰り返し行う実践的な勉強に取り組んだ。朝早く起きて、1次試験と同じ時間割で受験校の過去問を解く。受験当日を意識したこの勉強法で、実際の試験もいつも通りに受験することができた。川崎医大の1次試験では、合格したいという気持ちが強くて緊張したが、この過去問演習のおかげでいつも通り問題を解くことができた。
1次試験の結果は、一般枠は不合格・地域枠は合格という結果だった。2次試験の面接では、東京女子医大の推薦入試を受験した時よりもさらに「なぜ医師になりたいのか」という自分の思いを面接官にはっきりと伝えることができた。静岡県で医師として働き、地域医療に貢献したいという意思を持つ落合さんは、面接も穏やかな雰囲気で終えることができた。メルリックスの東京女子医大推薦対策講座で学んだことが様々な面で役に立った。試験全体を通して手応えを感じることができ、それが合格という結果に繋がった。
コロナの影響で遅れて始まった寮生活だが、2人ともたくさんの友達と一緒に楽しく過ごしている。ハードなテストも仲間と助け合うことで日々頑張っている。将来はきっと静岡県の地域医療に大きく貢献してくれることだろう。