【2026年度最新】兵庫医科大学医学部の入試変更点・合格のポイントを徹底分析!

こんにちは。
メルリックス学院大阪校校舎長の伊藤靖子です。

兵庫医科大学医学部の2025年度(令和7年度)入試結果および、2026年度入試の概要が公表されました。
本ブログでは、公表された情報を基に、2026年度の兵庫医科大学医学部入試の動向を分析していきたいと思います。

兵庫医科大学は、特に2026年度に新設された総合型選抜であるエキスパート養成入試にも注目が集まっています。
兵庫医科大学医学部合格を目指す方はぜひ、最後までお読みください。

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目次[非表示]

  1. 1.2026年度・兵庫医科大学医学部の受験者数は「増加」予想
  2. 2.兵庫医科大学医学部の合格には総合型選抜、学校推薦型が有利
    1. 2.1.■兵庫医科大学医学部の総合型選抜志願者数が伸びている理由
    2. 2.2.■兵庫医科大学医学部の総合型選抜(一般枠)の倍率分析と攻略法
  3. 3.兵庫医科大学医学部の総合型選抜は「卒業生子女枠」が有利
  4. 4.2026年度新設の「エキスパート養成入試」とは?
    1. 4.1.「エキスパート養成入試」は受験生にとってねらい目になるか?
  5. 5.まとめ


2026年度・兵庫医科大学医学部の受験者数は「増加」予想

2026年度の医学部入試は「2/1ルール」が適用されます。
2/1ルールとは、一般選抜における学力試験開始日を2月1日以降に設定するという文部科学省の指導指針のことです。

上記の方針によって、私立医学部31大学中22大学が2月に入試日程を変更し、9大学が1月に前期入試を実施する予定です。このことから、1月に入試を実施する大学には、受験生が押し寄せる可能性が多分に考えられます。

愛知医科大学、帝京大学、近畿大学、兵庫医科大学といった偏差値ランキング中堅どころの大学は、特に受験者増が予想されます。


兵庫医科大学一般A入試においては、2024年度、2025年度と2,000名付近で志願者が推移しています。2026年度入試は、単一日程ではあるものの、上記の「2/1ルール」の煽りを受けて、かなりの受験者増が予想されます。

兵庫医科大学の一次試験会場は、東京・福岡会場は収容定員を超えると大阪会場での受験になります。希望する医学部受験生は早めに出願書類を提出する必要があります。また、二次試験日は出願時に選択すればほぼ100%希望が通りますが、出願後に変更することはできません。

以下に参考として2026年度の入試日程と、2025年度一般選抜A4科目型の入試結果を記載します。

■2026年度兵庫医科大学医学部 入試日程


区分
募集人員
一次試験
二次試験
総合型選抜
一般枠:5名
卒業生子女枠:3名以内
国際バカロレア枠:2名
11月16日(日)
12月7日(日)
エキスパート養成入試
(総合型選抜)
3名以内
11月16日(日)

12月7日(日)

学校推薦型選抜

一般公募制
約15名
11月16日(日)


地域指定制
5名以内
一般選抜A
4科目型
一般枠:約62名
兵庫県推薦枠:3名

1月28日(水)
2月7日(土)
or
2月8日(日)
一般選抜B
英語資格試験活用型
約10名
2月16日(月)

■兵庫医科大学医学部「一般選抜A 4科目型受験結果



2025
2024
2023
募集人員
約72
約74
約78
志願者数
1,983
2,023
1,664

受験者数


1,874 

1,933
1,568
一次合格者数
361
414
413
正規合格
142
141
137
番号有補欠
(番号無補欠含まず)
114
133

総合格者
176
189
178
繰り上げ合格者

7
6
5
倍率

22.8
20.6
16.2
入学者
66
71
74
合格最低点
(得点率)

384.3/630

(61.0% )

397.0/650

(61.1%)

427.0/650

(65.7%)


兵庫医科大学医学部の合格には総合型選抜、学校推薦型が有利

2026年度・兵庫医科大学医学部は、先述の通り一般入試A日程においては激戦が予想されます。
そのため、条件を満たす方は総合型選抜、学校推薦型がお薦めであります。

とりわけ総合型選抜試験は数学が学科になく、英語と理科の基礎教科2科目で受験可能です。(後述するエキスパート養成入試を除く)


また、学校推薦型選抜(一般公募制)は倍率も4倍から5倍程度であり、一般入試の競争率15~20倍と比較しても半分以下です。

加えて、こちらの入試は専願制を採っておりますので、関西地区のいわゆるハイレベル受験生層が受験する確率が一般入試と比べて低いともいえます。


■兵庫医科大学医学部の総合型選抜志願者数が伸びている理由

兵庫医科大学医学部は、2024年度から2025年度入試にかけて、総合型選抜(一般枠)が29名、一般公募推薦型も41名と大きく志願者数を伸ばしております。

認知度が広まってきたのも一つの理由でしょうが、志願者数が伸びた最大の理由は関西医科大学の推薦入試募集人員の減少です。

関西医科大学は、2024年度入試は特色入試で7名募集しておりましたが、2025年度入試では5名の募集に減らしました。その結果、志願者数も2024年度101名から75名に25%減少になりました。

加えて、大阪地域枠が2024年度は34名の出願がありましたが、2025年度からは地域枠が一般前期入試の方に移行しました。

数字的にみても関西医科大学推薦入試募集人員減少が、兵庫医科大学総合型選抜、一般公募型推薦入試に大きく影響を及ぼしているといえます。

以下に、兵庫医科大学医学部の総合型選抜(一般枠)と学校推薦型選抜(一般公募制枠)の結果を掲載します。志願者数の伸びに着目して確認してみてください。

■兵庫医科大学医学部 総合型選抜(一般枠) 受験結果




2025
2024
2023
募集人員
5
5
3位内
志願者数
100
71
41

受験者数

100 
71
41
合格者
9
6
3
入学者
9
6
3
倍率
11.1
11.8
13.7
合格最低点
(得点率)
295.5/450
 (65.7% )
266.0/450
(59.1%)
288.0/450
(64.2%)

■兵庫医科大学医学部 学校推薦型選抜(一般公募制) 受験結果



2025
2024
2023
募集人員
約15
約15
約13
志願者数
113
72
43

受験者数

113 
72
43
合格者
19
17
17
入学者
19
17
17
倍率
5.9
4.2
2.5
合格最低点
(得点率)
293.0/430
 (68.1% )
250.0/430
(58.1%)
255.0/430
(59.3%)

※合格者・入学者には地域指定制からの併願者を含む。


■兵庫医科大学医学部の総合型選抜(一般枠)の倍率分析と攻略法

兵庫医科大学医学部において、総合型選抜(一般枠)の方が学校推薦型選抜(一般公募制)より倍率が高いのには、あるい理由があります。

総合型選抜の二次試験にあるプレゼンテーション(数学的課題)が多くの受験生にとって障壁になっております。

メルリックス学院大阪校からは、兵庫医科大学総合型選抜で毎年合格者を輩出しておりますが、プレゼンテーションに関しても合格者に試験後尋ねても「到底、正解はしていない。但し、分かるところまでを答案用紙に書いて、論理的に筋道を立てて分かりやすく説明することを心掛けた」と
回答してくれております。

「科学的、論理的思考力を試す」と入試要項に明記されており、正解を導くというよりは「科学的、論理的思考力」を兼ね備えているか? という点を試されているという点にフォーカスすれば、試験に対する見え方も変わってくるでしょう。


兵庫医科大学医学部の総合型選抜は「卒業生子女枠」が有利

兵庫医科大学の総合型選抜(卒業生子女枠)は募集定員が3名のところ、2023年度の合格者数が21(13名)名、2024年度は34名(17名) 2025年度は30名(20名)※( )内は女子の人数、とこの2年間は30名付近で安定しております。

兵庫医科大学総合型選抜(一般枠)は2025年度入試に関しては100名の志願者数で最終合格者が9名で、91名が不合格になっております。
一方、兵庫医科大学総合型選抜(卒業生子女枠)では30名の志願者数で最終合格者が3名、27名が不合格です。

倍率で比較すれば大きく変わらないとしても、兵庫医科大学総合型選抜(卒業生子女枠)の方が合格のハードルは低いといえましょう。

加えて毎年、女子の生徒が過半数以上を占めるのが兵庫医科大学総合型選抜(卒業生子女枠)の特徴です。

メルリックス学院の生徒の動向をみても、地方の国公立大学に通わせるのであれば特に女子であれば「関西圏の私立医大に行かせたい」という流れの現れともいえます。

参考:兵庫医科大学医学部 総合型選抜(卒業生子女枠) 受験結果



2025
2024
2023
募集人員
3
3
3
志願者数
30
34
21

受験者数

30 
34
21
合格者
3
3
3
入学者
3
3
3
倍率
10.0
11.3
7.0
合格最低点
(得点率)
289.0/450
 (64.2% )
259.5/450
(57.7%)
260.8/450
(58.0%)


2026年度新設の「エキスパート養成入試」とは?

兵庫医科大学医学部では、2026年度入試よりエキスパート養成入試が新設され、総合型選抜の一環として実施されます。
不足が見込まれる診療科医師のエキスパートとして医療への貢献を強く志望する者を募集しており、実際に「外科」(消化器外科、内分泌外科、小児外科、心臓血管外科、小児外科)、または「救急科」に絞られます。

2026年度入試においては、国際バカロレア枠以外の総合型選抜入試と比較した場合、競争率は低くなると予想しております。

兵庫医科大学のエキスパート養成入試の動向を予想する上で、参考になるのは関西医科大学特別枠推薦入試(専願)です。

関西医科大学特別枠推薦入試(専願)は、医師不足診療科に初期研修期間含め10年以上勤務する医師を育成する入試制度であります。希望者には奨学金が月々上限100万円まで貸与されます。

2024年度、2025年度入試ともに実質競争率が3倍程度であります。

「エキスパート養成入試」は受験生にとってねらい目になるか?

全国的に地域枠、特定診療科枠の人気薄という傾向がある中、兵庫医科大学においてもエキスパート養成入試は非常に狙い目の枠になると予想されます。

こちらの枠は兵庫医科大学特定診療科医師養成奨学金制度の貸与対象になり、6年間で総額1710万円になります。

就業義務年限を終了した時点で奨学金の返済義務が消滅します。就業義務期間も初期研修2年間を含めて5年間ですので義務年限も極めて短い点も特徴です。

第2次試験のプレゼンテーション試験は、通常の総合型選抜の数学的課題とは異なり「特定診療科への思いの強さを見る」面接になります。出願時に志望理由書の提出が必要で、第2次試験の際に必要となるため、コピーを必ず手元に保管するよう推奨されています。

詳細を以下にまとめますので、ぜひ参考にしてみてください。

参考:兵庫医科大学医学部「エキスパート養成入試」概要
※詳細な入試概要は必ず兵庫医科大学医学部HPも合わせてご確認ください。

■試験科目など

第1次試験

科目等
範囲

試験時間

配点
適性検査(数学)
数学Ⅰ・Ⅱ・A
数学B(数列)・C(ベクトル)
9:00~10:00(60分)
100点
適性検査(英語)
英語コミュニケーションⅠ
英語コミュニケーションⅡ
論理・表現Ⅰ
10:30~11:30(60分)
100点
適性検査(理科)
物理・化学・生物から2科目
物理基礎・物理
化学基礎・化学
生物基礎・生物
12:00~13:20(80分)
150点
(各75点)
小論文

14:20~15:20(60分)
50点

第2次試験

科目等
試験時間
配点

プレゼンテーション試験※

個人面接・志望理由書


100点
調査書・活動報告書
30点

※志望科に対するプレゼンテーションを課すことにより特定診療科医師としての適性を計ります。

■出願資格

・2026年3月卒業見込みの現役生
・2025年3月以前卒業の既卒者(年齢制限なし)

・合格した場合に、入学及び奨学金貸与契約を締結し卒業後の勤務義務を確約できる者
・医療従事者(本学で取得できる資格を有し、出願者の2親等以内の親族を除く)の推薦書が必要

・「学習成績の状況」制限なし
・学校推薦型選抜・総合型選抜との併願不可 専願

まとめ

2026年度の兵庫医科大学医学部の入試概要が公開され、過去の入試結果の分析を基に、本年度の動向を予測してみました。いかがだったでしょうか?

兵庫医科大学医学部は一般選抜はもちろん、総合型選抜や学校推薦型選抜、本年度新設されたエキスパート養成入試も含めて、様々な入試方法があります。

どの入試形式で受験するかでも、合格の確率は大きく変わってくるでしょう。
ぜひ、あなたに適した受験戦略で兵庫医科大学医学部の合格を目指していただきたいと思います。

また、2026年度に兵庫医科大学医学部を受験する受験生、保護者様にはぜひ、7/13(日)【関西地区編】私立医学部入試戦略セミナーにお越しいただきたいと思います。

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伊藤靖子
伊藤靖子
メルリックス学院ゼネラルマネージャー。渋谷校・名古屋校・大阪校の3校舎を統括しながら大阪校の校舎長を務める。医学部受験生・歯学部受験生の「良きお母さん」であり、受験生や保護者からの信頼は絶大である。

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