
【2027年度最新版】川崎医科大学・総合型選抜と金沢医科大学・総合型選抜の比較から見抜く「激戦」を勝ち抜く戦略
こんにちは。メルリックス学院代表の佐藤です。
今回は、偏差値帯や受験層が重なりやすく、西日本の私立医学部を志望する受験生が併願校や進学先として比較することの多い「川崎医科大学の総合型選抜(中国・四国地域出身者枠・特定診療科専攻枠)」と「金沢医科大学の総合型選抜(AO入試)」を比較する観点でブログにまとめました。
先のブログでご紹介したように福岡大学医学部学校推薦型入試と久留米大学医学部学校推薦型入試の比較と同様、どちらを受験するか相談にみえる受験生は多いです。
一方で川崎医科大学と金沢医科大学も出願要件や試験科目の特性が大きく異なり、受験科目の適性が合否に大きく影響します。今回はそれぞれの入試科目や配点の特徴を交えながら、直近のデータと独自の科目別戦略を深掘りしていきます。
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【比較】出願資格から見る「川崎医科大学」と「金沢医科大学」の受験層の違い
川崎医科大学の総合型選抜と金沢医科大学の総合型選抜において、最も決定的な違いは「出願資格(地域制限・将来の専攻縛り)」にあります。
- 川崎医科大学の出願資格「中四国総合型選抜」では該当地域出身であり、現役生から4浪生まで。「特定診療科専攻枠」では将来特定の診療科(救急科、総合診療科、麻酔集中治療科)に進むことが条件となります。地域医療や特定の科に対する強いコミットメントが求められるため、目標が明確な受験生が集まります。
- 金沢医科大学の出願資格
出身地域や将来の専攻といった制限がなく、建学の精神に共感する多面的な能力を持つ学生を広く全国から求めています。
そのため、現役生だけでなく、基礎科目で高得点を狙える実力のある再受験生や浪人生も全国から殺到し、高倍率の激戦を生み出しています。
川崎医科大学総合型選抜の直近3年間の入試データ(受験者数・合格者数・倍率)を分析
川崎医科大学と金沢医科大学の総合型選抜を比較してみましょう。
地域制限等の縛りや年齢制限が出願要件にない金沢医科大学総合型選抜がいかに激戦であるかは、直近3年間のデータと比較することでも明白になります。
■ 川崎医科大学 総合型選抜(中国・四国地域出身者枠)
年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格倍率 |
2026年度 | 61名 | 20名 | 3.0倍 |
2025年度 | 62名 | 20名 | 3.1倍 |
2024年度 | 60名 | 20名 | 3.0倍 |
■ 川崎医科大学 総合型選抜(特定診療科専攻枠)
年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格倍率 |
2026年度 | 27名 | 5名 | 5.4倍 |
2025年度 | 32名 | 4名 | 7.5倍 |
2024年度 | 25名 | 5名 | 5.0倍 |
■ 金沢医科大学 総合型選抜(AO入試)
年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格倍率 |
2026年度 | 300名 | 16名 | 18.7倍 |
2025年度 | 282名 | 15名 | 18.7倍 |
2024年度 | 236名 | 15名 | 15.4倍 |
川崎医科大学の「中国・四国地域出身者枠」は、受験者数が60名程度、入学者数が20名で毎年安定しており、合格倍率も約3.0倍と一定の推移を見せています。
一方で、同大学の「特定診療科専攻枠」は、受験者数が25〜32名、入学者数が4〜5名と規模が小さく、倍率は5.0〜7.5倍の間で年度による変動があります。
これらに対し、金沢医科大学の「AO入試」は規模が大きく、受験者数が236名から300名へと年々増加傾向にあります。
正規合格者数は15〜16名で据え置かれているため、合格倍率は15.4倍から18.7倍へと上昇しており、非常に狭き門となっています。
金沢医科大学総合型選抜は年々、大きく志願者数を伸ばしており、一般選抜の入試日程が過密化している今年度は更に伸びることが十二分に予想されます。
川崎医科大学もけっして易しいわけではなく、明確な志望動機と一定の基準をクリアした実力者同士のシビアな争いとなります。
2027年度から二次試験にグループ討論が課されるのも特筆すべき点です。
【比較】川崎医科大学と金沢医科大学の総合型選抜・入試科目と配点の特徴
川崎医科大学、金沢医科大学ともに一次試験で「英語・数学・理科」が課されますが、出題範囲と評価方法が全く異なります。
- 川崎医科大学|総合型選抜一次試験は「総合適性試験(英語・数学・理科・国語、一般常識問題)」で学力を判定します。
小論文は一次試験日に実施されますが、最終的な「多面的評価」に用いられます。二次試験では面接や集団討論が課され、調査書や小論文と合わせた総合的な人物評価が行われます。 - 金沢医科大学|総合型選抜一次試験は「基礎学力テスト(英語・数学・理科)」と「自己推薦書(500字程度) テーマ型小論文(300字程度)」です。
最大の特徴は、数学が「数学I・A」、理科が「物理基礎・化学基礎・生物基礎から2科目」と、基礎科目に限定されている点です。
各科目に基準点が設けられており、1科目でも満たない場合は不合格となる可能性があります。2次試験では個人面接が行われ、自己推薦書の内容が深く問われます。
【2027年度】川崎医科大学医学部総合型選抜|科目別の特徴と激戦を勝ち抜く戦略
配点と出題傾向を踏まえた、川崎医科大学総合型選抜の科目別対策と合格戦略は以下の通りです。
川崎医科大学中四国総合型選抜の特性と対策
詳しくみていきましょう。
英語
高校英語の語彙、文法、長文構造、設問根拠を安定させることが重要です。科学的題材が出題された場合でも、未知語を文脈と構造から処理する精読力が求められます。- 数学数学III・Cや統計分野からの出題も想定されます。医学部特有の難問へ偏らず、解答の導出プロセス(条件整理、場合分け、計算、検算)を正確に記録し、典型問題の取りこぼしを防ぐ立ち回りが必須です。
- 理科物理・化学・生物から2科目を選択します。得意・不得意だけでなく、高校の履修進度や他の併願校との相性を加味し、標準問題を確実に解き切る力が求められます。
- 国語
総合適性試験に含まれるため、漢字や語句の基礎知識はもちろん、現代文の正確な読解力が問われます。医療系の文章が出題されることも想定し、日頃から論理的に文章を読み解く訓練を積んでおくことが重要です。 - 一般常識問題医療時事だけでなく、社会問題や基礎的な教養など幅広い分野から出題される傾向があります。公務員試験の「時事問題対策」は効率よく知識を整理するには有効です。日々のニュースに関心を持ち、新聞やニュース番組を通じて社会の動向を把握し、自分なりの考えを整理する習慣をつけてください。
金沢医科大学総合型選抜の特性と対策
今回の比較対象である金沢医科大学の特性と対策も紹介しておきます。
- 英語コミュニケーション英語I・II、論理・表現Iを中心に出題されます。難解な単語よりも、標準レベルの文法と長文を素早く正確に処理する力が問われます。
- 数学・理科数学は「数I・A」、理科は「基礎3科目から2科目」という限られた範囲から出題されます。出題範囲が狭い分、一つのミスが命取りとなる「高得点勝負」になります。基礎の網羅系参考書を極限まで反復し、見た瞬間に手が動く「解法の自動化」レベルに達しておく必要があります。
【小論文・自己推薦書・面接】ブレない「人物像」を構築する
最後に、小論文や面接についても、川崎医科大学と金沢医科大学の総合型選抜を比較しながら整理しておきます。
共通して重要なことは、ブレない人物像を伝えることです。
- 川崎医科大学の総合型選抜の場合小論文は一次試験で書きますが、最終の多面的判定で使われます。
重要なのは、調査書、自己PR、面接での回答、小論文のすべてにおいて「一貫した人物像」を作り上げることです。
「なぜ中四国地域の医療なのか」「なぜその特定診療科なのか」を具体的な経験に基づき説得力を持って語れるよう、深い自己分析が不可欠です。
加えて2027年度入試はグループ討論が加わります。
一年次では集団寮生活を余儀なくされる川崎医科大学において「集団生活の適性」は何よりも測りたい基準です。更に建学の理念である「人間をつくる 身体をつくる 医学をきわめる」を達成できる人物であるかも入念に見定める必要があります。その意味ではグループ討論が課されて当然です。
また2026年度の一般選抜ではMMI(マルチプル・ミニ・インタビュー)が初めて課されました。中四国総合型選抜においても個人面接でMMIが課される可能性は大きいといえましょう。 - 金沢医科大学の総合型選抜の場合一次試験で課される「自己推薦書(500字程度)」が合否の鍵を握ります。
加えて2026年度から始まったテーマ型小論文(300字程度)もかなり差が出ます。採点は2次試験で行われ、面接のベースとなります。「建学の精神」と自分のビジョンをいかにマッチさせるかが重要です。
高倍率の学力試験を突破した受験生同士の戦いになるため、面接で面接官の心を掴む論理的かつ情熱的な受け答えができるよう、模擬面接を繰り返してください。
とりわけ北陸での地域医療、高齢者医療に携わることの理解や熱意を示すことが何よりも重要になります。
最後に
川崎医科大学と金沢医科大学の総合型選抜は、同じ私立医学部の総合型選抜でも、求められる力は大きく異なります。
金沢医科大学は出題範囲が基礎科目に絞られる一方、高倍率の中でミスの許されない高得点勝負となります。
対して川崎医科大学は、より広い範囲の学力に加え、地域医療や特定診療科への明確な志望動機が重要です。
また、両大学とも学力試験を突破するだけでは十分ではなく、自己推薦書や小論文、面接、さらに川崎医科大学ではグループ討論への対策も欠かせません。それぞれの入試の特徴と評価基準を正しく理解し、自分の強みを生かした対策を早い段階から積み重ねることが、2027年度入試の合格につながります。
出題範囲が基礎に絞られた超高得点勝負の金沢医科大学総合型選抜と、標準レベルの全範囲の学力と強い志望動機が求められる川崎医科大学中四国総合型選抜。
それぞれの科目の特性と出題意図を理解し、医学部受験の定石を淡々とこなした受験生にこそ、2027年度入試において合格の女神は微笑みます。とりわけ両大学とも二次試験対策が通常の学校推薦型選抜、総合型選抜と比較しても重要度が増します。
自信を持って本番を迎えられるよう準備を進めていきましょう。
【2027年度最新版】私立医学部 推薦・総合型ランキング
2027年度最新版の私立医学部推薦・総合型ランキング(西日本編)です。今後、西日本の他の大学や東日本の大学も取り上げていきますのでご期待ください。
ランク | 合格者 | 大学名 | ||
SSS | 68.0以上 | 関西医科 | 大阪医科薬科 | |
SS | 65.0以上 | 大阪医科薬科 | 近畿 | |
S | 62.5以上 | 兵庫医科 | 関西医科 | 藤田医科 |
A | 58.5以上 | 愛知医科 | ||
B | 57.5以上 | 福岡 | 久留米 | |
C | 53.0以上 | 川崎医科 | ||
D | 52.0以上 | 金沢医科 | ||







