医学部数学への対処法
こんにちは。
受験情報センター・副センター長の朝倉です。
メルリックス学院では、私立医学部の入試に合わせて解答速報を行っています。
本日も日本大学・久留米大学の解答速報をさせていただく予定になっております。
※解答速報はこちらからメルマガ登録いただくと全科目ご覧いただけます。
近年の医学部数学に見られる変化
私は、ここまでに藤田医科大学・東北医科薬科大学・関西医科大学・近畿大学の数学の解答速報を担当しました。今年度の数学の出題を見ながら、医学部数学への対処方法をお話していきたいと思います。
まず、数学という科目については、英語と並んで重たい科目であることは明らかでしょう。学習に要する時間もかなり長いものです。
数学を苦手とする受験生も多く、
「数学が苦手な生徒が医学部を狙える可能性はありますか?」といった質問もよくあります。
私も医学部数学の指導を始めてから18年が経過しますが、近年は医学部数学を取り巻く状況に変化が生まれていると感じています。
簡潔に言うと”数学で得点差がつきにくくなっている”ということです。
今年度の私立医学部数学の特徴
今年度最初に速報を担当した藤田医科大学の時にも強く感じました。基本的な問題がまずは並んでいて、最低限の学習効果を確認しているようでした。難しい問題もありましたが、少しくらい数学ができる程度の人では得点不可能であったでしょう。つまり数学の学習が全然できていない人を除くと、多くの人がまあまあなスコアに収まるような問題構成でした。
東北医科薬科大学・関西大学・近畿大学の速報のときにも同様のことを思いました。得点可能な問題だけをしっかりと取り逃さず、コツコツと加点を重ねた人が優位に立てる問題であったと感じます。中途半端に数学が得意で、大きく稼ぎ出そうと考えてしまうと、逆に難問に絡みつかれて大やけどをしてしまう可能性すら感じました。数学がちょっと苦手なくらいがちょうど良かったのかもしれません。
医学部数学に対応するためには
今後の日程でも注意が必要です。数学は、基本問題を落とさず、ミスを最小限に抑えて、最低限の仕事をし尽くすと、むしろ優位な状態になるということです。
2016年くらい、入試に複素数平面が導入された辺りから、数学ではこういった傾向が強くなってきているように思えます。もちろん数学を軽くみてはいけませんし、甘くみてはいけないのですが、入試全体に対する数学の影響力は下がっているように感じています。
来年度以降に受験を控えている生徒さんにも言っておきたいことです。
・基本を徹底すること
・ミスを甘く見ないこと
これが普段から意識できていれば、医学部数学に対処できるでしょう。
数学の芸術的な解法や、高度で華美な考察に酔いしれたい人は、医学科ではなく数学科に進学してください(笑)