
後期逆転合格は可能か?―近畿大学医学部の場合―
こんにちは。
受験情報センター長の鈴村です。
※メルリックスでは後期逆転合格セミナーを東京・名古屋・大阪で開催します。
また、後期直前集中合宿も東京・名古屋・大阪で行います。
数学の問題は「解きやすい」?
今年の私立医学部後期入試の中で最も1次試験が早いのは近畿大学です。
1次試験は2月26日(日)、2次試験は3月9日(木)です。
近大と言えば、数学の出題範囲が数学Ⅰ・A・Ⅱ・Bまでなのが特徴です。そのせいか、数学の問題を「数学Ⅲがない分、解きやすい」といったニュアンスで話す受験生が時々います。そういう受験生には「ちゃんと過去問を解いてみたのかな?」と疑問に思います。
今年の一般前期の問題もそうでしたが、近畿の数学は出題範囲に数学Ⅲが入っていないからこそ、発想力を必要するものがあって解きにくく、完答の難しい大問が並んでいます。メルリックスの解答速報でも合格ラインを5割5分と予想しています。だからこそ、取れる問題と取らなくていい問題を見極めて、計算ミスなく慎重に解くことが求められます。
スロースターターが合格する入試
昨年、近大後期で合格した生徒は、入試の前半ではなかなか実力が出せませんでした。指導した先生方も「どうして?」と首を傾げていたほどです。それが最後の最後に力を発揮して正規合格を勝ち取りました。
2年続けて近大後期に1次合格した生徒がいましたが、やはりスロースターターでした。後半になるほど前半の自分を反省して足りない部分を埋められる人が結果を出す入試なのだろうと思います。
ちなみに昨年、近大後期の補欠1番はメルリックスの生徒で繰り上げは回ってこなかったので、昨年の繰り上げ合格者数はゼロだということもわかっています。本当に残念でした。この生徒も実力はあるのに試験会場で出し切れず、いつも惜しいところで止まってしまう生徒でした。
合格最低点を左右するもの
一般後期の1次合格最低点は以下の通りです。
2022年度:222/400点
2021年度:242/400点
2020年度:208/400点
他にも要因はあるのでしょうが、数学の難易度によって最低点が上下している印象です。
近大は「年齢差別がない」ということで受験生の信頼を得ている医学部です。これまでの合格状況を見ていても、点数をきちんと取っていれば問題なく合格できます。
経歴が複雑な生徒も面接で落ち着いて答えれば、面接官の先生方も納得してくれます。